著者
冨山 毅 重田 利拓
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

二枚貝の水管はカレイ類の稚魚にとって再生可能な食物として利用されることから、カレイ類による水管の利用実態および二枚貝水管の再生力を評価した。広島湾周辺の干潟域においては二枚貝の分布密度が低く、水管はわずかに利用されるだけであったが、仙台湾周辺の干潟域では高い割合で利用されていた。また、水管の短いアサリも量的に水管を再生させることが初めて証明されたが、その再生力は水管の長い二枚貝に比べて低いことが明らかとなった。
著者
斉藤 英俊 中西 夕佳里 重田 利拓 海野 徹也 河合 幸一郎 今林 博道
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.74, no.5, pp.809-815, 2008 (Released:2008-09-27)
参考文献数
21
被引用文献数
11 18

広島湾のカキ筏周辺におけるマガキ種苗に対する魚類の捕食の影響を明らかにするために,野外調査をおこなった。クロダイおよびコモンフグの胃内容物中から,マガキは周年出現していたが,夏季にはムラサキイガイの割合が増加した。カキ筏の付着生物と魚類胃内容物中の餌生物の相対重量の順位相関をみると,両魚種とも夏季には有意な正の相関があった。目合いの異なるケージを用いた実験から判定すると,夏季~秋季にはクロダイ,冬季にはコモンフグによるマガキに対する捕食の影響が大きいことが示唆された。
著者
重田 利拓 薄 浩則
出版者
水産総合研究センター
巻号頁・発行日
vol.5, pp.1-19, 2012 (Released:2013-10-08)

野外での魚類によるアサリ食害実態に関する知見を取りまとめレビューするとともに,食害魚種に閧するリストを作成した。トビエイ科からフグ科の12科23種がリストアップされた。このうち,日本には12科21種が,瀬戸内海には12科18種が生息する。アサリの被食4部位区分では,稚貝を食害する魚種が多く,このうち,ナルトビエイ,クロダイ,キチヌ,キュウセン,クサフグの5種が親貝をも食害すること,イシガレイやマコガレイの稚魚・未成魚など8種が水管を食害すること,クロダイとキュウセンは,足を除く,全ての区分で食害が認められること等を明らかにした。
著者
重田 利拓 薄 浩則
出版者
水産総合研究センター
雑誌
水産技術 (ISSN:18832253)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.1-19, 2012-09

野外での魚類によるアサリ食害実態に関する知見を取りまとめレビューするとともに,食害魚種に閧するリストを作成した。トビエイ科からフグ科の12科23種がリストアップされた。このうち,日本には12科21種が,瀬戸内海には12科18種が生息する。アサリの被食4部位区分では,稚貝を食害する魚種が多く,このうち,ナルトビエイ,クロダイ,キチヌ,キュウセン,クサフグの5種が親貝をも食害すること,イシガレイやマコガレイの稚魚・未成魚など8種が水管を食害すること,クロダイとキュウセンは,足を除く,全ての区分で食害が認められること等を明らかにした。