著者
岩本 秀明 野村 浩郷
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.1991, no.37(1991-NL-083), pp.7-14, 1991-05-16

法律文の言語モデルを示し、それにより法律文が持つ言語情報と論理情報の両方を共に記述する表現枠組を述べる。さらに、それらを法律文の計算機処理に応用する。法律文には構文的、意味的に制限されて用いられる語や句が多く存在する。これらを考慮すれば法律文に関する制限言語を定義することが可能となる。法律は対象や事象の間の関連を明確に定義するものであるから、法律文の意味表現のベースとして論理表現を採用する。これらより、法律文の表現枠組は、言語情報と論理情報の両方を表現できるものでなければならない。ここで述べる素性論理構造表現はそれらの要求を満たすものである。この表現枠組は、法律の知識ベースを構築し、判例の推論を機械化することへの応用をも意図したものである。
著者
永井 秀利 中村 貞吾 野村 浩郷
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.690, pp.25-32, 2003-02-28
参考文献数
16

我々は,マイクで拾えない程度の微発声または無発声で発声された発話の内容を認識し,これを計算機への自然言語入力として用いることを研究している.人が発声を行う場合,実際には声に出さなかったとしても,声を出した場合に類似した筋肉の活動が生じると思われる.そこで我々は,それを表面筋電位から捉えることにより,発話内容を認識することを目指している.本稿では,日本語の5母音の認識に活用するために,表面筋電測定位置として口裂周辺の4個所を選定した.その表面筋電波形を計測して分析を行った結果,この4個所でも母音認識の手がかりがかなり得られることや,声の強弱などの発声時の特徴も波形に反映されていることが確認できた.
著者
野村 浩郷
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, 1991-01-15
著者
永井 秀利 中村 貞吾 野村 浩郷
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.688, pp.25-32, 2003-02-28
参考文献数
16
被引用文献数
2

我々は,マイクで拾えない程度の微発声または無発声で発声された発話の内容を認識し,これを計算機への自然言語入力として用いることを研究している。人が発声を行う場合,実際には声に出さなかったとしても,声を出した場合に類似した筋肉の活動が生じると思われる。そこで我々は,それを表面筋電位から捉えることにより,発話内容を認識することを目指している。本稿では,日本語の5母音の認識に活用するために,表面筋電測定位置として口裂周辺の4個所を選定した。その表面筋電波形を計測して分析を行った結果,この4個所でも母音認識の手がかりがかなり得られることや,声の強弱などの発声時の特徴も波形に反映されていることが確認できた。
著者
清水 友裕 野村 浩郷
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.7, pp.87-92, 2007-01-26
参考文献数
11

自然言語対話において,音声認識や文章解析での誤りによって適切な応答が困難になるという問題がある.本稿では,そのような誤りを訂正する対話を対話全体の一部として自然な形で埋めこみ,誤り訂正をしながら対話を適切に進行させる対話処理について述べる.対話のドメインとしては,便宜的に,パソコン技術サポートを行うコールセンターでの質問応答を取上げ,既存の大量な質問応答データから取得したドメイン知識などを適用して,誤り訂正を行う対話処理について考察する.In a natural language dialog, there is a problem that a suitable response becomes difficult by the mistake in speech recognition and/or the error in text analysis. In this paper, the dialog which corrects such errors is incorporated in a form natural as a part of whole dialog, and the dialog processing which advances a dialog appropriately carrying out an error correction is discussed. As a domain of the dialog, the question-answering at the call-center which performs personal computer technical support is taken up, for our convenience. The domain knowledge is acquired from large amount of question-answering data, and is applied to the dialog processing which performs an error correction.
著者
江上 修平 永井 秀利 中村 貞吾 野村 浩郷
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.108, pp.83-88, 2004-11-05
被引用文献数
1

本研究では新聞社説記事を対象に自動要約を行う.従来の文単位で抽出を行う自動要約システムでは文内に残る冗長性が高圧縮率での情報量の低下を生み出していた.そこで,少ない文章中で情報量の増加を目指し文より小さい単位として区を抽出し要約文章を生成する.また,要約文章の論述展開の流れを考慮するために直接関係や段落間の類似度から文章構造解析を行い要約文章の生成処理を行う.その結果,従来の文抽出によるシステムより評価値の向上が見られた.This paper describes a system that makes a summary of an editorial. The system that makes a summary by extracting some sentences cannot eliminate redundant components of the sentence. Thus such a system cannot produce a highly condensed good quality summary. In order to remove such inconvenience, we propose a method which finds important phrases and then constructs the summary from them. Our system analyzes the text structure so that it can recognize a logical stream and connective relationship of adjacent sentences. And furthermore, it analyzes the similarity between adjacent paragraphs. Based on the result of these analyses, the system construct a summary. According to our examination, our system could generate a better summary than that of the traditional one.
著者
大元 聡 林 暁紅 永井 秀利 中村 貞吾 野村 浩郷
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.53, pp.47-52, 2006-05-19
被引用文献数
1

パソコン技術サポートを行うメールコールセンターの自動化に関して、本研究では、既存の質問応答メールデータをカテゴリ化することによる質問応答データベースを構築し、さらにカテゴリごとにカテゴリ回答文を作成し、未知の問い合わせメールが文書ベクトルを用いて類似度を計算する質問カテゴリ判定システムによって属するカテゴリに判定され、そのカテゴリのカテゴリ回答文を用いて回答を作成し、作成した回答を最終査読者に提示する手法とシステムを提案する。提案手法の有効性を確認するため、実際のシステムを作成して実験を行った結果、145個の質問カテゴリを用いて、86%の割合で正解の質問カテゴリを上位3位以内に推定した。このシステムは、メールコールセンターで実務に供用できる状態にある。キーワード メールコールセンター 質問応答データベース 文書 ベクトル 類似度判定The present paper discusses a support system at a mail call center.The mail call center receives inquiries from computer user by e-mails.Then the mail call center replies to them within 24hours.In order to cope with such a hard task,we propose system that can perform almost all automatic processing except the final check by a human befbre sending off the reply to the user.First,we develop a Q&A database by using the reviewed Q&A mails,We categorize these Q&A data depending on their contents.Every category has its own angwer respectively.Second,we apply the document vector method so that the system calculates the similarity between the new inquiry and the question categories in the Q&A database.From the answers attached to the found question categories,it generates the candidate new answers that might be adequate to the question,Finally, they are transferred to the reviewer in order to select the most adequate one.According to our examination,by using145 question categories,we obtamed86% precision about determning the right question category.The system is ready to use at a mail call center Keyword mail-call center,Q&A database,document vector.similarity evaluation