- 著者
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金児 正史
- 出版者
- 一般社団法人 日本科学教育学会
- 雑誌
- 日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
- 巻号頁・発行日
- vol.34, no.4, pp.21-24, 2020-03-07 (Released:2020-03-04)
- 参考文献数
- 5
理科と数学を総合する学習に関する筆者の研究の1つとして,物理の単振り子の等時性に関する公式を導出する過程に着目し,これを,数学と物理を総合する題材に位置づけようとした。高校物理の等時性の公式の導出にあたっては,単振り子の糸の振れの角θが微小の時,sinθ≒θとなることを活用している。これでは単振り子の実験そのものが成り立たない状況である。しかし実際には振れの角θが1rad程度であれば,等時性が保たれる。そこで筆者は,振れの角θがかならずしも微小でない場合の公式の導出について,学び直した。その結果,テイラー展開の数学的知識の活用は必要だが,大方は数学Ⅲの学習内容を活用できることが分かり,理数探究への活用の可能性が見えてきた。