- 著者
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鈴木 敏幸
- 出版者
- 公益社団法人 日本油化学会
- 雑誌
- オレオサイエンス (ISSN:13458949)
- 巻号頁・発行日
- vol.12, no.8, pp.311-319, 2012 (Released:2015-02-04)
- 参考文献数
- 30
乳化の基礎として,エマルションの生成と乳化剤の選択および相図を用いた乳化プロセスの解析と分子集合体を用いた微細なエマルションの調製について解説を行った。 エマルションは熱力学的に不安定な系であるため,その状態は調製プロセスによって大きく異なる。 最適な乳化条件は,油/水/界面活性剤からなる3成分系の相図を用いることにより解析できる。 乳化の過程において,液晶や界面活性剤相(D相)などの分子の無限会合体形成領域を経由させると,油/水界面張力が著しく低下するため,微細な乳化粒子が生成する。従って乳化の初期段階で液晶やD相を連続相として用いる乳化法が開発され,実用系でも応用されている。 こうした現状を基に,エマルションの今後の潮流に関しても考察を行った。