著者
牛島 秀暢 青木 俊介 西山 勇毅 瀬崎 薫
雑誌
研究報告高度交通システムとスマートコミュニティ(ITS) (ISSN:21888965)
巻号頁・発行日
vol.2020-ITS-81, no.1, pp.1-8, 2020-05-21

交通やインフラ,スマートフォンなどから得られる様々なデータを統合的に利活用し,都市計画の継続的な改善に役立てるという都市コンピューティングが注目されている.都市コンピューティングは少子高齢化と過疎化が進行する日本においても公共インフラを有効活用し都市を維持するためにも有効である.限られた公共インフラを活用するためには人々の移動目的を推定し,交通リソースを最適化する必要があるが,既存の IC カードなどの交通データでは推定粒度に限界があった.こうした状況の中,特定の返却場所を持たないドックレス型のマイクロモビリティが急速に普及している.ドックレス型マイクロモビリティは平均移動距離が 500m 程度と短く,直接目的地に向かうため,より詳細な移動行動が検出可能である.本研究では,マイクロモビリティが都市空間で離散的に分布する点に着目した.そして,細かく単発的な移動行動を大域的に分析することで潜在的な移動パターンがあることを,Non-Negative Tensor Factrization と呼ばれる教師なし学習を用いることで明らかにした.
著者
角崎 丈司 三重野 雄貴 浜出 百合菜 青木 俊介
出版者
公益社団法人 日本アロマ環境協会
雑誌
アロマテラピー学雑誌 (ISSN:13463748)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.25-36, 2016 (Released:2016-03-31)
参考文献数
38

精油の効能については経験的に確認されているが,その構成成分の生体における作用機序については多くが明らかにされていない。本研究ではケモインフォマティクスの各種手法を用い精油構成化学成分の病原体であるMycobacterium属およびStaphylococcus属への抗菌作用機序を解明することを目的とした。精油化学成分と標的タンパク質のドッキングシミュレーションを行い,そこで選択された23種の精油に関し抗菌作用の検証を行ったところ,6種の精油において抗菌活性が見られた。抗菌活性を持つ精油を併用時の抗菌作用の検証を行い,複数精油の併用による抗菌活性の相乗効果を見いだした。さらに,シミュレーションならびに実験結果より8種の精油構成化合物を入手し,単独での抗菌作用の検証から,7種類の化合物に抗菌作用を見いだした。これら化合物を併用した際の抗菌作用の検証実験からは,有意な相乗的抗菌作用を示す化合物の組み合わせが確認された。また,抗菌活性を持つ精油化学成分と予想される標的タンパク質との相互作用解析より,結合モデルを予測した。今回の研究結果からケモインフォマティクスの応用は,精油の抗菌作用の分子レベルでのメカニズム解明に有効であると考えられた。
著者
青木 俊介
雑誌
学習院史学 (ISSN:02861658)
巻号頁・発行日
no.45, pp.35-62, 2007-03-20
著者
青木 俊介 菅原 義治 森口 将之 羽藤 英二
出版者
公益財団法人 国際交通安全学会
雑誌
IATSS Review(国際交通安全学会誌) (ISSN:03861104)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.6-14, 2018-06-30 (Released:2018-08-08)

車、バイク、さらに鉄道やバス、タクシーなどの公共交通も含めたモビリティとは、私たちの暮らしと深く関わるものであり、そこに施されたデザインもまた、生活環境や都市空間、街の風景の一部になるものとして、多大な影響力を持っている。社会状況や技術革新、開発者の思考性や思い、利用者のライフスタイルやニーズなどが複雑に絡み合う中から生まれるモビリティデザインは、時代を映す鏡であり、単に“乗り物”という枠を超えて、そこにはさまざまなものが見えてくる。それぞれの専門の立場からモビリティデザインの系譜を辿るとともに、日本におけるモビリティデザインがどのような方向に進もうとしているのか、その将来像と可能性をひもといていく。
著者
浅井 悠佑 青木 俊介 米澤 拓郎 河口 信夫
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:21888698)
巻号頁・発行日
vol.2022-UBI-75, no.21, pp.1-8, 2022-08-29

コンピューティング技術や深層学習技術の発達に伴い,自走式配送ロボット (AMR) の利用が進んでいる.産業面での利用も加速しており,物流倉庫においては配送ロボットがピッキング作業の一部を担うなど,オートメーション化の流れは必至であると言える.しかし,物流倉庫には棚や商品が所狭しと置かれており,ナビゲーションをする際には多くの死角が存在する.従来の AMR は搭載センサのみを用いてナビゲーションするため,死角の多い環境においては,衝突の危険性がある.死角となりうる箇所を対象に見えない障害物の動きを対象とした手法が提案されているが,死角の場所が建物に依存している場合や実験室環境もしくは簡易なシミュレーションによる検証のみにとどまっている場合が多い.そこで本研究では,これらの問題を解決するために実環境でのセンシングを行い,センシング情報を配送ロボットナビゲーションに利用する仕組みを提案する.死角の位置の変化を念頭に,時間変化を考慮したコストマップ構築手法を提案し,実際の物流倉庫を模したシミュレーション環境において実験,評価を行う.