著者
川嶋 舟 颯田 葉子
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.211-213, 2009-12-15

日本在来馬8馬種(北海道和種馬,木曽馬,野間馬,対州馬,御崎馬,トカラ馬,宮古馬,与那国馬)のミトコンドリアDNAコントロール領域の多型解析を行なった。その結果,8馬種で14ハプロタイプが認められた。系統樹解析の結果,14ハプロタイプ間に明確な遺伝的差異は認められず,日本在来馬の単一起源説を支持するものであった。各馬種のハプロタイプ構成を比較した結果,遺伝的多様性が維持されている馬種や失いつつある馬種の存在が明らかとなった。また,8馬種は互いに明確に異なるハプロタイプ構成を保有することが明らかとなった。これは,各飼養地域内で長期間維持されてきたため,各馬種で固有のハプロタイプ構成を持つに至ったと考えられた。
著者
川嶋 舟 颯田 葉子 Schu Kawashima Yoko Satta
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.211-213,

日本在来馬8馬種(北海道和種馬,木曽馬,野間馬,対州馬,御崎馬,トカラ馬,宮古馬,与那国馬)のミトコンドリアDNAコントロール領域の多型解析を行なった。その結果,8馬種で14ハプロタイプが認められた。系統樹解析の結果,14ハプロタイプ間に明確な遺伝的差異は認められず,日本在来馬の単一起源説を支持するものであった。各馬種のハプロタイプ構成を比較した結果,遺伝的多様性が維持されている馬種や失いつつある馬種の存在が明らかとなった。また,8馬種は互いに明確に異なるハプロタイプ構成を保有することが明らかとなった。これは,各飼養地域内で長期間維持されてきたため,各馬種で固有のハプロタイプ構成を持つに至ったと考えられた。
著者
高畑 尚之 颯田 葉子
出版者
一般社団法人日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.1-5, 1992-03-25
参考文献数
3

Life, it seems, really is a lottery. &hellip;Once we grasp how improbable our existence is, once we realize that we have won the jackpot in the lottery of life, and once we sense how precarious this precious existence is when nature does not care whether our imaginations and feelings survive or not, perhaps we shall learn to cherish human life more carefully ourselves. (Nigel Calder)<SUP>1)</SUP>
著者
高畑 尚之 颯田 葉子
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.131-135, 2007-06-10 (Released:2009-01-30)
参考文献数
14

アミノ酸の合成や代謝に関与する遺伝子は, 生物の食性や生息環境を反映して進化というより退化してきた。動物における必須アミノ酸の種特異性は小さく, 基本的なセットは動物の起源とともに決定されたと思われる。必須アミノ酸の出現は, 環境との関係で冗長となった遺伝子が退化した結果である。遺伝子退化の好例として, 宿主 (アリマキ) と共生細菌 (ブフネラ) の間にみられる相補的な必須アミノ酸の関係を概観する。また, 神経伝達物質や味覚刺激としてのアミノ酸に関わる酵素や受容体分子の進化学的特徴を述べ, ヒトの進化との関わりを論じる。
著者
颯田 葉子 西岡 輔 安河内 彦輝
出版者
総合研究大学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

チトクロームP450(CYP)は生体内外に由来する物質の代謝に関わる酵素である。この酵素の種類は生物によって異なることが知られており、生息環境や食性の違いを反映していると考えられる。本研究では、特に、薬物の代謝に関わるCYPサブファミリーの分子進化や肝臓での発現解析を行い、CYPの多様化の生物学的機構を明らかにすることを目的とした。その結果、サブファミリーの起源は、羊膜類と両生類との共通祖先にまで遡ること、またその酵素の基質特異性を決める領域での特異的な進化の様相を明らかにした。