著者
小川 文夫 馬場 雅志 日浦 慎作 浅田 尚紀
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:18840930)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.6, pp.1-5, 2010-11-01

広島への原爆投下によって発生したきのこ雲の高さについては様々な議論がなされてきた.我々はきのこ雲の写真をその特徴により分類し,爆心地に高さを変えた物体を仮想的に配置し,推定されたカメラ位置からの画像を生成することによりきのこ雲の高さを推定した.その結果,きのこ雲が成長していく過程が確認され,高さは最大で約 16km となることが分かった.推定には様々な誤差を含む要因が考えられるため,推定結果の精度を増すにはさらなる検討が必要である.The height estimation of mushroom cloud after the A-bomb explosion at Hiroshima has been a controversial issue for many years. We have tried to classify there pictures by their feature, and measure the height of the cloud from a single picture by superimposing a vertical object on the picture projected in the same geometry. In the result, we confirm the growing of the mushroom cloud, and the height of mushroom cloud is estimated up to 16 kilometer. There is necessity of consideration for accuracy because the result involve error by various reason.
著者
椋木 雅之 森田 裕士 馬場 雅志 浅田 尚紀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.234, pp.43-48, 2006-09-05
参考文献数
13
被引用文献数
3

本研究では,シーン構成グラフを用いてドラマ映像の構造を表現する手法を提案する.シーン構成グラフでは,ショット,シーン,シークエンス,シチュエーションという概念を用いる.連続した映像区間をショット,意味的に一致するショットの集合をシーンと呼ぶ.同一シーン内におけるショットは同じ状況下で同じ対象群を撮影しており,この状況をシチュエーションと呼ぶ.さらに,ストーリー的に一致するシーンの集合をシークエンスと呼ぶ.このドラマ映像の構成を利用することで,映像を構造化することが可能と考え,これらの概念に基づく階層を画像特徴,音声特徴を利用することで抽出し,シーン構成グラフを作成することで,映像の構造を表現する.本稿では,シーン構成グラフを半自動生成する手法について述べるとともに,生成されたシーン構成グラフについて検討する.
著者
小川 文夫 馬場 雅志 日浦 慎作 浅田 尚紀
雑誌
研究報告グラフィクスとCAD(CG)
巻号頁・発行日
vol.2010-CG-141, no.6, pp.1-5, 2010-11-01

広島への原爆投下によって発生したきのこ雲の高さについては様々な議論がなされてきた.我々はきのこ雲の写真をその特徴により分類し,爆心地に高さを変えた物体を仮想的に配置し,推定されたカメラ位置からの画像を生成することによりきのこ雲の高さを推定した.その結果,きのこ雲が成長していく過程が確認され,高さは最大で約 16km となることが分かった.推定には様々な誤差を含む要因が考えられるため,推定結果の精度を増すにはさらなる検討が必要である.
著者
坪石健志 馬場雅志 日浦慎作 宮崎大輔 青山正人 古川亮
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告グラフィクスとCAD(CG)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.10, pp.1-2, 2014-06-21

近年,実写画像に CG を合成する AR(拡張現実) が,さまざまな場面で利用されている.我々の研究室においても,原爆ドームに対して AR を用いて,戦争や原爆の悲惨さを伝える携帯端末アプリの開発を行っている.しかし,従来のアプリには文化財に対しては AR マーカを設置できない等の問題あった.本研究では,画面上のパターンを検出するテンプレートマッチング法を用いてこの問題の解決を図った.実験の結果,解像度を落とした画像を用いたテンプレートマッチングにより,タブレット端末でも実時間でのマーカレスな位置合わせが可能となった.
著者
宮崎大輔 實重貴文 馬場雅志 古川亮 青山正人 日浦慎作
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2014-CVIM-194, no.15, pp.1-8, 2014-11-13

メタメリズムとはある光源下では 2 つの物体が異なる色として知覚されるが別の光源下では同じ色として知覚される現象である.本研究では,メタメリズムを利用したトリックアートの作成手法を提案する.与えられた光源下でメタメリズムが生起する条件を満たす油絵の具を提案手法によって計算する.実験では,2 光源・4 物体色の間で生起されるメタメリズムについて計算をおこなった.これにより擬似的な陰影を表現することができ,二次元の絵画が三次元の物体として知覚されるトリックアートを実現することができた.
著者
馬場 雅志
出版者
広島市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

画像を撮影するカメラとCG画像を作成するカメラモデルとの対応付けをとるカメラキャリブレーションとカメラモデルに基づく画像生成について研究を行い、以下の成果を得た。(1)ぼけと幾何特徴の統合カメラキャリブレーションについては、キャリブレーションに用いる各特徴点でのぼけ幅の計測において、空間フィルタリングの手法を適用し閾値処理によりぼけ幅を求めることで高速な処理が可能となった。(2)カメラキャリブレーションに基づく画像生成については、通常のCG画像の生成に使用されるピンホールカメラモデルとは異なるカメラモデルによる画像生成の手法を複数提案した。また、カメラキャリブレーションに基づく画像生成の応用として、広島原爆によるきのこ雲の写真からの高さ推定を行った。
著者
上川智幸 宮崎大輔 馬場雅志 古川亮 青山正人 日浦慎作
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2013-CVIM-189, no.5, pp.1-6, 2013-11-21

3 次元モデル化を行う上で,密な 3 次元形状を取得することは非常に重要である.本稿にて提案する手法では,レンジセンサより得た形状を制約条件とすることで,未校正照度差ステレオ法を起点とした密な法線の推定を行う.はじめにレンジデータの制約を用いて未校正照度差ステレオ法の曖昧性を解いた後,求められた法線および光源方位,さらには入力画像から影や鏡面反射を取り除いた線形化画像を最適化するような処理を繰り返す.このようにして法線,アルベド,光源方位,線形化画像を同時に得られることが本手法の利点であり,同時に入力データが形状および画像のみであることから,計測の負担が少なく汎用性の高い手法にもなっている.