著者
鈴木 養樹 黒田 克史 高野 勉 張 春花 鈴木 敏和 高田 真志
出版者
一般社団法人 日本木材学会
雑誌
木材学会誌 (ISSN:00214795)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.9-15, 2014

2011年3月の福島第一原子力発電所爆発事故による放射性物質放出からすでに2年経過したが,福島県内の多くの森林域では,まだ林業施業従事者の作業は制限されている。本研究では,簡易的な森林管理手段として市販のサーベイメータによる樹木内部放射能濃度の推定手法の開発を試みた。検出限界向上のため,遮蔽容器付きGM管サーベイメータを用いて個々の樹木表面汚染密度を測定した。測定後に,伐倒した樹木を樹皮,辺材,心材に分けて粉砕,乾燥した後,Ge半導体検出器によるγ線スペクトロメトリー法でそれぞれの放射能濃度を測定した。両測定値の関係を調べた結果,調査に用いた全ての樹種において,それぞれの部位の放射能濃度(<i>y</i>)と表面汚染密度(<i>x</i>)との関係を関数(<i>y</i>=A<i>x</i><sup>B</sup>)で表すことができた。従って,樹木の表面汚染密度による樹木内部の放射能濃度の簡易推定は可能であると考えられる。
著者
田中 浩基 矢島 暁 筒井 裕士 佐藤 岳実 小野 公二 高田 真志 浅野 智之 櫻井 良憲 丸橋 晃 鈴木 実 増永 慎一郎 菓子野 元郎 劉 勇 木梨 友子 密本 俊典
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.128, 2010

京都大学原子炉実験所では硼素中性子捕捉療法用のサイクロトロン加速器を用いた熱外中性子源の開発を行っている。実機のインストールを平成20年10月に完了し、平成21年3月に施設検査合格、中性子発生試験を開始した。陽子電流は1mAを達成し、熱外中性子強度1×10<SUP>9</SUP>(n/cm<SUP>2</SUP>/s)を実験的に確認した。これまで原子炉で行ってきた臨床試験の中性子強度よりも高い熱外中性子束を得ることができた。
著者
星 正治 ズマジーロフ カシム 遠藤 暁 石川 正純 高田 真志 佐藤 斉
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

加速器を使ったホウ素中性子捕捉療法のシステムを開発するため、水流によるターゲット冷却システムを新規に開発した。放射線医学総合研究所の3MeVの陽子を照射し目的とする単位面積あたりの必要な冷却能力を達成した。これにより実機の設計に入る事が可能となった。加速器を使った試験は6回行った。線量評価のための測定器として新しくボロン入りのポリエチレンとボロンの入っていないポリエチレン使用した電離箱を作成し実用可能な事を証明した。