著者
宮下 量久 鷲見 英司
出版者
日本財政学会
雑誌
財政研究 (ISSN:24363421)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.170-186, 2016 (Released:2021-08-28)
参考文献数
14

本稿では地方公共サービス水準データを独自に作成して,合併算定替が合併自治体の効率性に与えた影響をパネル・データから検証した。合併算定替は合併を推進した財政支援措置のひとつであるが,合併後の財政運営が合併算定替から受けた影響についてはこれまで十分に検証されてこなかった。分析の結果,普通交付税や合併算定替が合併自治体の経常経費の非効率性に正の有意な影響を及ぼしていた。特に,合併算定替は普通交付税よりも合併自治体の非効率性を助長していた。また,合併自治体は合併後年数を経るごとに効率的な財政運営に努めることが期待されるが,本稿の推定では合併自治体が合併後経過年数に関係なく,合併算定替の影響で非効率な財政運営に陥っていることが明らかとなった。
著者
澤村 明 渡辺 登 松井 克浩 杉原 名穂子 北村 順生 加井 雪子 鷲見 英司 中東 雅樹 寺尾 仁 岩佐 明彦 伊藤 亮司 西出 優子
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、新潟県の中山間地域を中心に、条件不利地域での居住の継続に必要な要素のうちソーシャル・キャピタルに焦点を当ててフィールドワークを行なった。対象は十日町地域、村上市三面地域であり、他に前回の基盤研究費Cから継続して観察を続けている村上市高根地区、上越市桑取地区についても蓄積を行なった。十日町地域では2000年来3年ごとに開催されいている「越後妻有大地の芸術祭」のソーシャル・キャピタルへの影響を質問紙調査によって捉えた。その結果は2014年6月に刊行予定の『アートは地域を変えたか』で公表する(慶應義塾大学出版会)。
著者
澤村 明 寺尾 仁 寺尾 仁 杉原 名穂子 鷲見 英司 松井 克浩 渡邉 登 伊藤 亮司 岩佐 明彦 福留 邦洋 中東 雅樹 西出 優子 北村 順生 澤村 明
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

新潟県の北部に位置する高根集落(村上市、2008年の合併までは朝日村)と、逆に西部に位置する桑取川流域(上越市)である。具体的な集落の分析を通じて、結束型、橋渡し型、連結型というソーシャル・キャピタルの基本概念や、コミュニティとアソシエーションという組織のありかたの基本概念を深化させる手がかりを提供した。