著者
福森 雅史
出版者
太成学院大学
雑誌
太成学院大学紀要 (ISSN:13490966)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.195-216, 2009-03

「開」概念表示語である日本語動詞アケルとヒラクに注目し,各々の多義構造を解明することを目的とする。その際,「図地分化」([英語]Figure-Ground Segregation/[西語]segregacion de Figura y Fondo)の認識という概念的見地に立脚して観察することによって,各々の共通点や相違点などの概念的関係をも明らかにする。また,英語やスペイン語の例を挙げることによって,「図地分化」の認識が自身の生身の肉体や知覚器官を通して繰り返し経験することで獲得した経験である「人間の本性の産物」であることを実証する。さらには,同じ「開」概念表示語である英語動詞openおよびスペイン語動詞abrirにも論旨は及ぶ。
著者
福森 雅史
出版者
近畿大学英語研究会
雑誌
Kinki University English Journal = 近畿大学 英語研究会 紀要 (ISSN:18827071)
巻号頁・発行日
no.5, pp.47-65, 2010-01-01

「個の時代」が強調されて久しい今日、我が国ではオリジナル・テキストの作成やオフィス・アワーの活用など個の活動が大学教育で盛んに求められている反面、語学教員として「個」が如何にあるべきか、という研究・教育姿勢については必ずしも重視されているようには感じられない。そこで、本論文では、大学教育における語学教員として各自の研究が教育に反映されるべき姿勢のあり方を、まさに「個」を表す表現である英語再帰代名詞 SELF およびスペイン語再帰代名詞 si/se を通じて提議する。特に、この「その1」では、「oneselfは主語が指示する物と同一物を指示する」とする先行研究の問題点を認知言語学理論も交えて指摘する。
著者
福森 雅史 高橋 紀穂
出版者
近畿大学語学教育部
雑誌
語学教育部ジャーナル = Kinki University Department of Language Education journal
巻号頁・発行日
no.5, pp.27-45, 2009-03-01

著者専攻(福森): 認知言語学・スペイン語学・ポルトガル語学, 著者専攻(高橋): 社会学・人類学, 福森, 雅史
著者
森山 智浩 福森 雅史 北野 英敏
出版者
太成学院大学
雑誌
太成学院大学紀要 (ISSN:13490966)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.169-197, 2007-03-31

「近接」/「交換」概念を表示する英語前置詞及びスペイン語前置詞に注目し、各々の多義構造を概念的見地に立脚して観察することによって、その意味変化の背景に「言語形態が変われども、外界事象を概念化する人間の認識には共通性が存在している」ことを実証する。なお、認知言語学及び史的意味論の手法によって導き出された概念的メカニズムを実際の英語語彙学習指導及びスペイン語語彙学習指導に活用した研究成果についても論旨は及ぶ。