出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.281, pp.42-47, 2008-02

「会社の時間割」を少しだけ前倒しし、従来より30分早く開店することで、固定客を着実に増やしている百貨店がある。「早起き百貨店」を掲げる飯塚井筒屋(福岡県飯塚市)だ。 飯塚井筒屋が長年続けてきた朝10時の開店を改め、9時30分のオープンにしたのは2005年2月。以来、同店では、毎朝9時過ぎから顧客が列を作る姿が当たり前になった。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.202, pp.42-45, 2001-07

今年八月、東京の営団地下鉄東西線の某駅前にパチンコ店がオープンする。ブティック風の外観に明るい内装を施したパチンコホールだ。実は、この建物には、昨年まで大手都市銀行の支店が入居していた。
著者
吉越 浩一郎
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.281, pp.38-41, 2008-02

昼間の時間はみんなが集まりにくい。集まりやすい時間帯は朝か夕方です。そのどちらが会議に適しているかというと、やっぱり朝です。 人間は普通、午前中の方が頭の回転がいい。日の出とともに起きるのが人間の本来の姿です。休憩を取った直後は頭も体もスムーズに動く。そして夕方になると疲れてくる。特に年をとると、夕方には頭の回転が悪くなります。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.246, pp.34-38, 2005-03

地方では早くも、「規制改革・民間開放」に乗じてチャンスを掴む起業家が現れている。現在、彼らの多くが取り組んでいるのが、観光施設や公園など公立施設の管理運営だ。既に動き始めた事例から、官業開放の魅力や取り組む上でのハードルを探る。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.194, pp.78-80, 2000-11

「ほらね、あっという間に汚れが落ちるでしょ。社長さん、ウチのクリーナー、ものは試しで使ってみてくださいよ。工場がきれいだと、工員さんもぐーんとやる気になりますよ」 「お姉さんにそこまで言われちゃかなわんなあ。まあ、高いもんじゃないし、二本ほど置いてってよ」 町工場を訪ねてきた若い女性が、経営者を相手に小気味よく注文をまとめていく。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.231, pp.38-40, 2003-12

家電小売業者の業界団体、全国電機商業組合連合会・指宿支部の忘年会の席上、支部長の山本政行は宴もたけなわとなった頃合を見計らって、こう呼びかけた。それまで焼酎を片手に談笑していたメンバー達が、一斉に山本の方を向いた。 「このままでは座して死を待つようなものだ」「共同出店しかないな」。次々に山本の提案を支持する声が上がる。結局、出席者13人中10人が賛成した。
著者
皆木 和義
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.264, pp.114-117, 2006-09

奈良からの帰りの車中で、頭を窓辺の背もたれに載せて目をつむっていると、今日見た天理教の様々なことが走馬灯のように浮かんでは消えた。——天理で目の当たりにした、あの盛大ぶりは一体何なんや。実に盛大やった。まさに繁栄そのもんやな。
著者
関 満博
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.190, pp.68-70, 2000-07

戦争を身をもって経験した戦中派経営者の人間的圧力には、思わずたじろがされることが少なくない。原爆投下直後の広島の地獄絵を見た空研工業社長の楢木博氏(一九二四年生まれ)も、そうした気迫を感じさせる経営者の一人だ。 楢木氏は当時、広島工専の二年生。「逃げ場もなく、毎日、死にそうな目にあっていた。そんな中で、広島の原爆に遭遇した。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.186, pp.38-41, 2000-03

「うーん。社員と廊下ですれ違った時に、僕のほうから気軽に声をかけるようにしたらどうだろう」 「それなら、すぐにできそうですね。来週のこの時間に、ぜひ結果を聞かせてください」——。 東京都千代田区の婦人服メーカー、アルタモードの吉田有たもつ副社長は、毎週火曜日か水曜日の午後六時から三〇分間、自分の「コーチ」と電話でこんな会話をする。
著者
原 武雄
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.234, pp.164-167, 2004-03

「よく、島山に言うんです。『俺達は野球の敗戦処理投手のようなもんや』ってね。不良資産を一つずつ洗い出して処理し、債務を確定して、それを少しでも減らしていく。これって、既に負けが決まった試合で投げなきゃならないピッチャーと同じだなぁ、と……」 才門建設の三代目社長、谷口実は、冗談とも本気ともつかぬ調子でそう言うと、取締役の島山暢隆に顔を向けた。
著者
加来 耕三
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.238, pp.118-121, 2004-07

それほどえらそうなことじゃないがね。「無事是貴人(ぶじ、これ、きにん)」ってのは好きな言葉ですね。「楽哉無一事(たのしきかな一事なし)」というのも同じ意味です。心にわだかまる何事もない。そういうのがたっとい人だ、そういうのが楽しいっていうことだろうね。禅宗の言葉でね。うん、あとで書いてあげよう。 ぼくはね、なんにもできないんですよ。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.239, pp.33-37, 2004-08

そんな感じで、皆で笑ってます。だって、バレバレですやん。平気で請求書を回せる社長の方が、信じられへん。 私は経理にいますから、ネタになりそうな請求書を発見すると、しらーっとコピーを取って、しらーっと皆に回します。面白いことは共有せんと。 社長は、自分の行動が社員にバレてるなんて、知らんと思いますよ。ほとんど会社にいないですから。
著者
福光 恵
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.283, pp.17-23, 2008-04

日が傾いてくると、ライトはつけていても、見落としが多くなるんですわ。じゃけぇ、あの山が、くっきり見えているうちにやらんと」。そう指差した大きな窓に目をやると、まだ雪の残る美しい山々が、熊野の盆地をぐるりと取り囲んでいるのが見えた。 ここは広島県熊野町にある筆メーカー、白鳳堂の社長室。社長の高本和男は今日も、出荷する化粧筆の最後の仕上げ作業を行っていた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.249, pp.34-39, 2005-06

——今日は、中小・ベンチャー企業の経営者とのお付き合いが多い方々に、集まっていただきました。皆さん、経営者を評価する自分なりの視点をお持ちだと思うのですが……。信金 偉そうなことを言うつもりはないんですが、信金に20年以上も勤めると、結果として「なるほど、こうだなぁ」と思うことはあります。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.175, pp.88-91, 1999-04

経営コンサルタントは、中小企業経営者にとって、かけがえのない相談相手となり得る。しかし、いかに心を許した相手でも、助言を鵜呑みにするのは危険だ。指導されるがままに新しい策を打ち出し、「身の丈に合った経営」を忘れれば、中小企業はたちまち破綻に追い込まれかねない。急成長した製茶会社の社長は、そのワナにはまり、墓穴を掘った。 「パパ、すごいじゃない。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.212, pp.68-70, 2002-05

企業経営にリスクは付き物だが、「リスクを取る経営」と単なる「博打」を混同することは禁物だ。新規事業に打って出る場合は特に、自社の足下を冷静に見つめ、リスクをつぶさに検証する姿勢が欠かせない。九州の老舗クリーニング会社の三代目社長は、そのプロセスを無視し、介護関連の新規事業立ち上げに入れあげて自滅してしまった。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.222, pp.112-114, 2003-03

多くの企業で仕事始めとなった今年一月六日、東京都港区にある新興産業(安田修社長)の本社には終日、一人の社員も現れなかった。夜になって「不渡りを出したらしい」という噂が流れ、ビルの前には人だかりができたが、中はしんと静まり返ったままだった。 その後、人がいなくなった深夜に、誰かがオフィスの入口に一枚の紙を張り出した。
著者
皆木 和義
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.244, pp.100-103, 2005-01

GHQの占領下、公職追放などの制限を受け、政治・経済面の活動を封じられた幸之助は、残された「心の活動」、PHP運動に打ち込む。耐え忍ぶこと五年余り。昭和二十五年六月の朝鮮戦争勃発を機に制限は次々に解除され、幸之助は社員の前で、復活を宣言した。邂逅(かいこう) 昭和二十六年の正月、幸之助は、わくわくするような初夢を見た。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.199, pp.80-82, 2001-04

今年一月九日、大阪・船場にあるラッキーコーポレーション(以下、ラッキー)の本社では、取引先の幹部などを招いた恒例の新年会が開かれていた。本来は取引先との親睦を深めることが目的だが、今年は雰囲気がやや違った。というのも、昨年秋以降、「ラッキーは年を越せないのではないか」といった噂が業界内で飛び交っていたからだ。
著者
元木 哲三
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.233, pp.50-54, 2004-02

さいたま市内のある住宅建設現場に、作業着姿の40代の男が現れた。現場の大工達に声を掛けるや、上棟翌日の作業現場へと入る。建築中の家は2階建てで、1階を一通り見渡すと、男は2階へと上がった。まだ床が張られていないが、平然と柱を伝って動き回り、大工達と言葉を交わす……。 柱の上を動き回る男の名は宮沢俊哉。さいたま市に本拠を置くアキュラホームの社長だ。