著者
遠藤 匡俊
出版者
岩手大学教育学部
雑誌
岩手大学教育学部研究年報 (ISSN:03677370)
巻号頁・発行日
vol.62, pp.175-184, 2003-02-01
著者
金沢 文緒 KANAZAWA Fumio
出版者
岩手大学教育学部
雑誌
岩手大学教育学部研究年報 = The Annual Report of the Faculty of Education Iwate University (ISSN:03677370)
巻号頁・発行日
vol.77, pp.17-39, 2018-03-28

The wood carving, Virgin and Child on the Crescent, was acquired by the Department of Art and Design, Faculty of Education, Iwate University, around 1960. It was purchased as art-education material for students, and the relevant art-historical research has not been conducted in the 50 years since its acquisition. This study elucidates the background of the workʼs production, as well as the reception of such Christian art in modern Japan. This paper is the first report of the study.The first part of the paper describes the characteristics of the sculpture, based on visual observation. The second part presents the results of wood identification research, as preparation for art historical investigation. The third part reveals when and where the work was executed, based on iconographic analysis, and elucidates its function through consideration of the cultural environment. The fourth part explores the context of the purchase of the work by Iwate University.In sum, the limewood sculpture was produced in Southern Germany in the second half of the fifteenth century, and the iconography of “Virgin and Child on the Crescent” is closely related to the cult of the Virgin Mary, which was widespread in Germany before the Protestant Reformation. In Japan, the sculpture was originally located in Kobe, where many Germans have lived since the opening of the country.
著者
中嶋 文雄 米地 文夫 NAKAJIMA Fumio YONECHI Fumio
出版者
岩手大学教育学部
雑誌
岩手大学教育学部研究年報 (ISSN:03677370)
巻号頁・発行日
vol.71, pp.53-55, 2012-03-10

明治27年(1894年)に刊行された志賀重昂の著書「日本風景論」[1]における中心的命題の一つは、富士山が世界一の名山というべき美しさを有することの科学的裏付けとしてその形状が対数曲線であるということである。そして文脈からしてこの事が志賀自身の発見によるかのごとく書かれている。しかし1989年と1990年の日本地理学会において、本論文の著者の一人である米地文夫により、この命題は当時の日本の帝国大学工科大学の教授を務めていたイギリス人の地質学者であるJohn Milne の論文[2a]からの剽窃であることが指摘された[3a][, 3b]。問題となったのは[1]の89ページの次の文節である。
著者
赤澤 典子
出版者
岩手大学教育学部
雑誌
岩手大学教育学部研究年報 = Annual report of the Faculty of Education, University of Iwate (ISSN:03677370)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.71-78, 1993-10-01

本実験は飼料中のタンパク質の量がVA欠乏動物における成長や内分泌機能にどのような影響を及ぼすかについて検討した。Wistar系のラットを用い,普通量のタンパク質(20%カゼイン)投与群と低タンパク質(10%カゼイン)投与群にわけ,それぞれの半数にVAを投与しVA投与群とVA欠乏群とし12週間飼育し,体重発育,内分泌腺の重量,血清及び肝臓レチノール,肝臓レチニルパルミテート,血清トコフェロール量,血清テストステロンとコルチコステロン量及び下垂体前葉ホルモン陽性細胞の面積を測定し次の結果をえた。1) 20%カゼイン・VA欠乏群は10%カゼイン・VA欠乏群より発育障害が強く現れた。また成長ホルモン陽性細胞はVA欠乏群では有意に減少し,さらに20%カゼイン・VA欠乏群で著しく,これらの変化は体重発育の結果と一致している。2) 血清及び肝臓レチノール,肝臓レチニルパルミテート量はVA欠乏群では有意に減少し,特に20%カゼイン・VA欠乏群で著しい。3)血清テストステロンおよびコルチコステロン量はVA欠乏群で有意に減少した。また,10%カゼイン・VA投与群でもコルチコステロン量は減少した。4) VA欠乏により,下垂体前葉の生殖腺刺激ホルモン陽性細胞や副腎皮質刺激ホルモン陽性細胞が増加することが明らかになった。
著者
細井 計 兼平 賢治 杉山 令奈
出版者
岩手大学教育学部
雑誌
岩手大学教育学部研究年報 (ISSN:03677370)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.149-168, 2002-02-01 (Released:2016-05-17)
著者
伊藤 昌夫
出版者
岩手大学教育学部
雑誌
岩手大学教育学部研究年報 (ISSN:03677370)
巻号頁・発行日
no.29, pp.33-50,図5p, 1969-12

この研究は,岩手県・平泉・中尊寺蔵の木彫古仮面3面のうちの,老女面と伝えられている仮面について,その造形上の特徴を,特に人体美学・美術解剖学の立場から計測・観察し,老女面に表現されている特異なdeformation(歪曲性)やasymmetry(左右非対象)などの美的効果について考察論及したものである。人体美学的方向からは,その形態的特徴の中心的要素を,私は特に2重捻転性による効果としてとらえることをこころみた。 また美術解剖学的方向からは,この老女面と一般的な老婆の表情とを比較し,老女面の歪曲性を矯正してみることによって,更にこの仮面の特異性を考察してみたものである。また,あわせて類似面の作例の比較を若干こころみた。
著者
木村 直弘 KIMURA Naohiro
出版者
岩手大学教育学部
雑誌
岩手大学教育学部研究年報 (ISSN:03677370)
巻号頁・発行日
vol.68, pp.81-106, 2009-02-28

日韓文化の比較研究で知られる李御寧イオリョンは、日本語について次のように指摘している。 ごく日常的な言葉でも、日本語を習う時にいつも苦労するのは、日本語はあまりに厚化粧していて素顔の意味が隠されていることだ。要するに、言葉の表と裏のズレである。激しい場合には、言葉自体の意味とそれが示していることが、まるっきり反対のことがあるからである(1)。 韓国語ではなるべく事実を「包み」込まないで伝えようとするのに対し、日本語の場合、物事を示すというよりはそれを「包む」といった感覚が強いと主張する李は、この相違の由来を日本における「包み文化」と「奥の美学」に措定する。「隠すことによってその特性をあらわす」前者は必ずしも日本の専売特許ではなくアジア一般に見られる特徴でもあるが、特に日本の場合、それは「形式論理では割り切れないパラドックスを生かした文化(2)」として特徴づけられる。「包む」ことによって「奥」を創出する後者も同様であり、「包むことによって、奥に隠すことによって、そして逆に心が表にあらわれるパラドックス(3)」の上に成り立っている。そして、それは「日本人らしさ」の要因のようにみなされている「慎ましさ」(「包む」=「慎む」)や「奥床しさ」が根差す文化的基底と言いうる。 前稿(4)では、喪葬という霊魂にかかわる両義的時空間に介在する哭声とその騒音性に着目し、そこに付された儀礼的機能の変遷に焦点をあてて論じたが、「つつみ隠す」という国風文化的心性と古代以来の「言霊思想」や、竹筒に通ずる「つつむ」構造を持った鼓つづみについての考察を割愛せざるをえなかった。そこで、この小論では前稿を補足するものとして、慎つつむ=「包む」というすぐれて日本的な表現方法について、楽器の象徴論や、「ツツミ」に関連する「ウツ」「コト」といった言葉の意味論、そしてそこに看取できる境界的な可逆性、往還性といった視座から光をあてることを目的としている。
著者
佐々木 全 伊藤 篤司 今野 文龍 SASAKI Zen ITO Atsushi KONNO Ayaru
出版者
岩手大学教育学部
雑誌
岩手大学教育学部研究年報 (ISSN:03677370)
巻号頁・発行日
vol.75, pp.89-102, 2015

近年,子どもたちの健全育成のために,放課後や休日における地域生活の充実の必要性が指摘され,全国各地で多様な取組みがなされている1)2)3).このような活動は,当然ながら障害の有無や障害種を問わないテーマである. しかし,LD,ADHD,アスペルガー障害等いわゆる発達障害の子どもにおいては,既存の活動,例えば学童保育,学習塾,スポーツ少年団などに馴染みにくいことが少なからずあり,その補完的な活動の場が必要だったり,むしろ積極的な適応の場としての活動が必要だったりする.これらの事情に対応して,親の会や専門家グループなどの支援団体が放課後活動や休日活動を企画し提供する実践がある.岩手県内においても,このような支援団体は複数あり,それぞれに療育や訓練,あるいはレジャーや交流という生活自体を目的としている4)5). このような市民団体の活動を巡っては,その実践の意義を検討しようとする「実践論」と,その実践を持続するための運営方法を検討する「運営論」が必要である6)7)8).特にも,「運営論」に関しては,近年,全国各地の親の会等の支援団体における運営上の悩みが顕在化しており,重要視される9)10)11).岩手県内でも,いくつかの支援団体において,持続不能状態に陥ったり,過重な努力によってようやく持続したりしている状況が散見される.それゆえ,持続可能な運営に関する知見を相互参照可能な情報として共有することが役に立つだろう.本稿は,その一環として「実践論」と「運営論」を包括的に検討する事例研究である.具体的には,放課後活動「Act.(アクト)」を事例として,その実践の意義と,持続可能な運営のために施した工夫点を明らかにすることを目的とする.