著者
大島 田人 八角 真
出版者
明治大学教養論集刊行会
雑誌
明治大学教養論集 (ISSN:03896005)
巻号頁・発行日
no.108, pp.p98-173, 1977

大正四年一月の「中央公論」に発表された鷗外の「山椒大夫」は、「歴史其儘と歴史離れ」(大4・1「心の花」)に紹介されている伝説の梗概から推して、寛文版の古浄璃瑠説経節「さんせう太夫」の流布本あたりを一応の下敷にしたものと思われる。地理的にも岩代-直江津・高田-丹後由良-佐渡、更には遠く津軽のイタコの語る「お岩木様一代記」、また大阪の天王寺、或は京都東山の清水寺、東京では杉並区方南町の「東運寺」(通称「釜寺」)と、広域に亘って分布され、刊本も四十指に余り、絵本に至っては三百四十種を数えるという、口碑伝説の常として、様々なかたちをとって継承されて来たこの長者物語が説教節に載せられる以前、つまり平安期の、いつ頃、何処で、元々何を拠り所として、どんな話として発生したものやら、民俗学の分野からも既に彼此考証されていながら、未だに結論は出ていない。
著者
瀬川 裕司
出版者
明治大学教養論集刊行会
雑誌
明治大学教養論集 (ISSN:03896005)
巻号頁・発行日
no.451, pp.45-57, 2010-01

皆川博子『伯林蠟人形館』(文藝春秋、2006年、以下で引用をおこなう場合は頁数のみを記す)は、<1920年代のドイツ>にフォーカスを当てて書かれた長編である。直木賞作家であり、多彩なミステリー小説を執筆してきたことで知られる皆川は、ナチ時代前後のドイツおよび周辺諸国で物語が展開される耽美的な作品群を断続的に発表しており、『伯林蠟人形館』は、ドイツ南部にある<アーリア人の純潔を守ること>を目的に掲げた産院での悲劇をテーマとする『死の泉』(早川書房、1997)、ナチの幹部養成学校<ナポラ>で学んだ少年たちがたどる過酷な運命を鮮やかに描き分ける『総統の子ら』(集英社、2003)、シュレージェン地方にある僧院での人体実験とワルシャワでの少女監禁劇を中心とする狂気のドラマ『薔薇密室』(講談社、2004)に続く第四作目となる。
著者
久松 健一
出版者
明治大学教養論集刊行会
雑誌
明治大学教養論集 (ISSN:03896005)
巻号頁・発行日
no.408, pp.73-103, 2006-03
著者
辻 昌宏
出版者
明治大学教養論集刊行会
雑誌
明治大学教養論集 (ISSN:03896005)
巻号頁・発行日
no.505, pp.17-34, 2015-03
著者
圭室 文雄
出版者
明治大学教養論集刊行会
雑誌
明治大学教養論集 (ISSN:03896005)
巻号頁・発行日
vol.560, pp.119-166, 2021-12-31
著者
大久間 喜一郎
出版者
明治大学教養論集刊行会
雑誌
明治大学教養論集 (ISSN:03896005)
巻号頁・発行日
vol.179, pp.1-21, 1985-03-01
著者
真柄 浩
出版者
明治大学教養論集刊行会
雑誌
明治大学教養論集 (ISSN:03896005)
巻号頁・発行日
no.210, pp.p69-88, 1988-03