著者
小田切 明徳
出版者
同志社大学
雑誌
キリスト教社会問題研究 (ISSN:04503139)
巻号頁・発行日
vol.62, pp.227-236, 2013-12

エッセイ(Essay)『北郷談』とは明治初期に岡山県出身の神官・葵川信近が著わしたものであり、江戸末から明治期の動乱にあってキリスト教を始めとする西洋文化の到来によりどう対応すべきかを述べたものである。私は70年代後半、このテーマに取り組んだが、その論文を振り返ると、葵川信近の奈良時代の経歴調べにおいて重大な誤認があることがわかり、驚き、再調査するため、奈良と岡山に出かけ、再考した。"Hokukyodan"is a work written in the early Meiji period by Aoigawa Nobuchika, a Shinto priest from Okayama Prefecture. It tells how to deal with the Western cultures like Christianity, introduced during the upheavals from the late Edo to the early Meiji era. Once I was engaged in this study in the late seventies. Having reexamined such papers, now I find my misunderstanding of his career in Nara. My surprise was so great and it led me to visit Nara and Okayama; to reconsider this theme.
著者
北垣 宗治
出版者
同志社大学
雑誌
キリスト教社会問題研究 (ISSN:04503139)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.103-125, 2008-02

論説アメリカン・ボードの宣教師オーティス・ケーリ(Otis Cary,1851-1932)が自分の子供たちのために書いた自伝的手記を重点的に紹介する。故郷Foxboroにおける家庭環境、高校、アーモスト大学、アンドーヴァー神学校、岡山と京都における宣教師時代を概観し、特に南北戦争の影響、新島襄との関係に着目しつつ、この手記の意義を論述した。
著者
駒込 武 Takeshi Komagome
出版者
同志社大学人文科学研究所
雑誌
キリスト教社会問題研究 = The Study of Christianity and Social Problems (ISSN:04503139)
巻号頁・発行日
no.62, pp.103-134, 2013-12-27

特集ミッション高等教育史の可能性 : 人文科学研究所国際学術シンポジウム「磁場としての東アジア」第1回記録(Special Issue: The possibilities of the history of higher education under missionary control : proceedings of international symposium "East Asia as a magnetic field", (1))
著者
李 元重 Wonjung Lee
出版者
同志社大学人文科学研究所
雑誌
キリスト教社会問題研究 = The Study of Christianity and Social Problems (ISSN:04503139)
巻号頁・発行日
no.65, pp.43-78, 2016-12-22

1904年旧日本基督教会が朝鮮半島の日本人を中心に伝道を開始した以来、日本の敗戦まで朝鮮半島の日本人教会の数は最大50、その信徒は5400人を超えていた。戦後、すべての日本人信徒は日本に引き揚げたが、彼らが使っていた教会の礼拝堂と牧師館などは、解放後教会の再建を試みていた朝鮮の牧師とキリスト者の一部が伝道を開始するか、あるいは既存の教会の再出発の土台になることができた。韓国の草洞教会と日本の青山教会は、それがきっかけでエキュメニカル宣教を展開した。