著者
山内 圭 Kiyoshi YAMAUCHI
出版者
新見公立短期大学
雑誌
新見公立短期大学紀要 = The bulletin of Niimi College (ISSN:13453599)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.153-157, 2000-12-25

本稿は新見公立短期大学(旧新見女子短期大学)の概略を英語で説明したものである。新見公立短期大学の立地条件,設立形態,略歴,在学生数,教職員数,諸経費などがまず説明される。続いて各学科の理念,教育目的,教育目標が述べられ,最後に学友会活動についての説明がある。新見公立短期大学は1980年4月に開学し,2000年3月で満20周年を迎えた。また2000年9月には,開学20周年記念行事が行われた。国際化が進む中,本学でも1998年よりオーストラリアへの研修旅行を実施,1999年大佐町を通じアメリカ合衆国ニューヨーク州立大学ニューパルツ校との協定が結ばれた。また新見市を通じノースカロライナ州グリーンズボロ市との交流が進み,当地の大学との学術交流も望まれる。看護学科では1996年より特別選抜入試において帰国子女枠があり,外国からの問い合わせに万全の体制を持って臨む必要がある。このような状況を考えてみると,開学20周年にあたり,本学の概要を英語でまとめておくことは,極めて重要なことと思われる。
著者
吉村 淳子
出版者
新見公立短期大学
雑誌
新見公立短期大学紀要 (ISSN:13453599)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.87-91, 2007

本研究では、ひとりの高齢者に今まで生きてきた生活について語ってもらうことにより、その語りの中に在る音風景を抽出することを試みたものである。そして、その音風景が高齢者のケアに有効に活用できるのではないかという可能性を検討した。語りが進むにつれ笑顔が増える、笑い声がでる、生き生きとした表情になるなどの身体的変化が起こった。それに伴い声のトーンが高くなり、非常に饒舌になっていった。これらは、昔語りをすることによる効果であった。その中に在る音を思い出すことで活気ある時代を過ごした身体感覚が蘇り、当時の運動記憶や知覚記憶が再生され、自己意識が活性化されたものと解釈することができる。
著者
山内 圭
出版者
新見公立短期大学
雑誌
新見公立短期大学紀要 (ISSN:13453599)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.53-61, 2009

本論は、アメリカ合衆国内のアフリカ系アメリカ人の歴史に関して考察を加えたものである。まずは、合衆国全体のアフリカ系アメリカ人の歴史についていくつかの事例を挙げ、検討を加えた。次に、広いアメリカ合衆国の一地点(ニューヨーク州ハドソン河中流域渓谷)に拠点を置き、そこから見られるアフリカ系アメリカ人の歴史について論じてみた。最後に、アメリカ合衆国第44代大統領バラク・オバマ氏に関する事例を提示し論を終えた。
著者
金山 時恵
出版者
新見公立短期大学
雑誌
新見公立短期大学紀要 (ISSN:13453599)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.39-44, 2008
被引用文献数
1

子どもたちの発育には,早寝早起きの生活リズムの確立や十分な睡眠の確保が重要である。A市における幼稚園児と保育園児の起床時間は7時が,就寝時間では22時が最も多くみられた。幼稚園児の就寝時刻では,18時30分から23時の差がみられ,保育園児では20時から23時の差がみられ,23時に就寝する幼児は11名であった。就寝時間は両者において有意差がみられた。また,22時以降に就寝する児は2〜3名と数名ではあるが2歳からみられ生活リズムが夜型化していた。幼少期から望ましい生活リズムや生活習慣を獲得することは,子どもの将来の健康にとって重要である。今後はさらに,文部科学省がはじめた子どもの生活習慣改善のための「早寝・早起き・朝ごはん」を家族全員で意識し取り組むことから始めることも必要であると考える。また,両児とも遊び場所は家の中での遊びがほとんどであった。遊びは,子どもたちが成長発達していく上でのエネルギーの源であり,遊びを通して多くの社会性を身につけ多くのことを学び自立していくものである。子どもたちの安全を守りながら,大人も一緒に遊んであげているというスタンスではなく,大人の趣味や得意な遊びを取り入れて積極的に遊びを楽しむ姿勢を持つことが必要である。
著者
原田 信之
出版者
新見公立短期大学
雑誌
新見公立短期大学紀要 (ISSN:13453599)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.171-155, 2001-12-25

岡山県には北部地方を中心に後醍醐天皇にまつわる伝説が非常に多く残っている。それらの伝説の成立には,後醍醐天皇隠岐遷幸という歴史的事実が関与している。後醍醐天皇(一二八八〜一三三九)は,元弘の変の失敗により隠岐に流されることになり,元弘二年(一三三二)三月七日京都を出発し,美作国院庄をへて,四月上旬頃隠岐に着いたという。『太平記』巻四,『増鏡』,『花園天皇宸記』等の記述から,後醍醐天皇が元弘二年三月七日に京都を出発し中国地方を通って四月上旬頃隠岐に着いたことは確かなようであるが,史実上の遷幸の道筋は不明と言わざるをえない。この,遷幸の道筋がよくわからないことが,中国地方における後醍醐天皇伝説の伝承状況を複雑にし,遷幸伝説の広範な分布をもたらす大きな役割を果たしたと推定される。本稿は岡山県新見市に伝承されている事例を中心として,唐松の「位田」「皆籠」「唐地屋敷」という地名と「鞍掛け岩」「馬蹄石」「こおもり穴」などの伝説,草間の「馬繋」という地名と「駒繋柿」の伝説,豊永の「赤馬」という地名,千屋の「実」「成地」「入野」「花見」「休石」「明地峠」という地名など,今でも土地に伝えられている地名由来説話や関連伝説の検討を通して,後醍醐天皇隠岐遷幸伝説の影響力と伝承の実態について考察した。
著者
松永 美輝恵 井関 智美 Mikie MATSUNAGA Satomi ISEKI 新見公立短期大学介護福祉学 新見公立短期大学介護福祉学
出版者
新見公立短期大学
雑誌
新見公立短期大学紀要 (ISSN:13453599)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.171-177, 2004

高齢者の尊厳を支えるケアを求めて認知症高齢者(認知症者)の8時間中のコミュニケーション量と感情の状況,言語コミュニケーション中の感情の状況等をコミュニケーション対象別にタイムスタディ法で調べその結果を検討した。その結果,認知症者はコミュニケーションなしの時間が7割余と多く,感情も不明が8割近くを占めて多かった。しかし認知症者と他の利用者,家族,介護者のそれぞれの間のコミュニケーション中の感情を比較すると,全ての対象者との言語コミュニケーション中の認知症者の感情は快感情が増加しており,特に家族との間で,快感情が最も増加していた。家族のコミュニケーションの意義が大きく,認知症者の介護では家族の機能の重要性が明らかになった。また,認知症者のコミュニケーション量を増やす関わりが認知症者の生活の質の向上につながるとみなされた。
著者
岡本 亜紀 岡 宏美 杉本 幸枝 矢藤 誠慈郎 難波 正義
出版者
新見公立短期大学
雑誌
新見公立短期大学紀要 (ISSN:13453599)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.187-197, 2006

本学の学生が国際ボランティア活動について学ぶことができる研修制度の設立のため、我々は、2006年1月5日〜1月9日、カンボジアのシェムリアップ市においてボランティア活動を継続している岡山県に本部を置くNGOを視察した。その団体の活動は、孤児・地雷障害者・母子家庭・エイズ患者の支援プロジェクト、井戸掘り・ジャックフルーツ植樹プロジェクト、および職業訓練施設(子供レストラン技能学校)の運営などである。帰国後、「新見公立短大カンボジア会」を設立して学生メンバーを募った。現在、我々は、支援物資の調達などの国内ボランティア活動、定例ワークショップの開催、開発途上国とそれらの国に係わるNGO (nongovernmental organization:非政府組織)のこと、国際協力に関する啓発・学習などを行っている。本稿では、カンボジアでの現地研修の報告と共に、今後の「新見公立短大カンボジア会」活動について検討する。
著者
田邊 洋
出版者
新見公立短期大学
雑誌
新見公立短期大学紀要 (ISSN:13453599)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.187-194, 2005-12-25

新見公立短期大学の情報処理教室での約400人の学生のアクセスログ記録を、2000年度から2001年度まで採った部分を分析した。アクセスログ記録で学生の利用実態の把握を図ることで、今後の学生利用の便宜を考える資料となるデータと考えられる。1年生は授業での10時台と12時〜1時台からの起動の利用が多い。一方、2年生以上では卒論などのための昼休みと放課後の利用が多いので、4〜5時限目の授業は避けるべきである。また、週初めと週末に利用が多目なので、授業は週の中ほどの方が好ましい。アクセスログ記録の分析は情報処理教室で、学生の利用へのフィードバックに役立てうる。
著者
山内 圭
出版者
新見公立短期大学
雑誌
新見公立短期大学紀要 (ISSN:13453599)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.145-148, 2000-12-25

本稿は新見公立短期大学の設置母体の一つである岡山県阿哲郡大佐町の名所旧跡等の英語による案内文および日本的事象の英文説明である。まずは大佐町の概要およびその歴史,町旗についての説明をした。次に町内の円通寺山門,円通寺古墳,大佐神社,方谷庵,山田方谷,竜王太鼓の名所旧跡と伝統文化の説明をし,続いて町内の福祉施設である大佐荘およびおおさ苑の説明をした。そして伝統的日本文化の独楽,羽根つき,絵手紙,扇面,七夕,盆踊りの説明もした。大佐町とアメリカ合衆国ニューヨーク州ニューパルツ・ヴィレッジは1998年に姉妹都市縁組を結び,以後活発な交流を続けている。これまで相互に各2度ずつ訪問団を派遣し,2000年度からは大佐町から中学生の派遣も開始された。2000年8月ニューパルツ・ヴィレッジからの訪問団が来町し,筆者は訪問団のための通訳を担当した。以下は訪問団を町内に案内したときに作成した資料に加筆したものである。
著者
井関 智美 塚本 幸恵 三上 ゆみ 瀧 佐津紀 奥山 明香
出版者
新見公立短期大学
雑誌
新見公立短期大学紀要 (ISSN:13453599)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.141-149, 2002-12-25

高齢化に伴い,社会福祉法の改正や,介護保険法の新たな施行の中で,在宅介護の充実が進められてきた。介護福祉養成カリキュラムにおいても在宅介護に重点がおかれるように改定された。在宅介護は大きく分けて,利用者の身体介護と家事援助の2通りがある。実際の在宅介護実習では,家事援助に関わることが多いが,高齢利用者の家事ニーズを見出すに必要な家事の知識が学生に少ないように感じてきた。また,高齢者の家事と,学生の家事とは大きく異なっていると考えられる。そこで,今回は在宅介護教育の課題を得る目的で,地域の独居と夫婦世帯の高齢者と本学地域福祉学科学生を対象に,ご飯,味噌汁,おかず等の調理のやり方(調理行動)を調査し結果を検討した。その結果,高齢者はご飯や味噌汁を学生より頻回に調理しており,また,学生より多種類のおかずを調理し,調理方法にあった調理器具を選んで用いていた。高齢者は調理経験が豊富で調理技術があるが,学生は経験が少なく調理が未熟で,おかずの種類も少なかった。学生に高齢者の調理行動を理解させその認識を深めさせるという在宅介護教育の課題を得ることが出来た。
著者
井関 智美 塚本 幸恵 三上 ゆみ 瀧崎 佐津紀 奥山 明香 Satomi ISEKI Yukie TSUKAMOTO Yumi MIKAMI Satsuki TAKIZAKI Asuka OKUYAMA 介護福祉学
出版者
新見公立短期大学
雑誌
新見公立短期大学紀要 (ISSN:13453599)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.141-149, 2002

高齢化に伴い,社会福祉法の改正や,介護保険法の新たな施行の中で,在宅介護の充実が進められてきた。介護福祉養成カリキュラムにおいても在宅介護に重点がおかれるように改定された。在宅介護は大きく分けて,利用者の身体介護と家事援助の2通りがある。実際の在宅介護実習では,家事援助に関わることが多いが,高齢利用者の家事ニーズを見出すに必要な家事の知識が学生に少ないように感じてきた。また,高齢者の家事と,学生の家事とは大きく異なっていると考えられる。そこで,今回は在宅介護教育の課題を得る目的で,地域の独居と夫婦世帯の高齢者と本学地域福祉学科学生を対象に,ご飯,味噌汁,おかず等の調理のやり方(調理行動)を調査し結果を検討した。その結果,高齢者はご飯や味噌汁を学生より頻回に調理しており,また,学生より多種類のおかずを調理し,調理方法にあった調理器具を選んで用いていた。高齢者は調理経験が豊富で調理技術があるが,学生は経験が少なく調理が未熟で,おかずの種類も少なかった。学生に高齢者の調理行動を理解させその認識を深めさせるという在宅介護教育の課題を得ることが出来た。