著者
「化学と生物」編集委員会 佐々木 貴都 丹羽 元樹 姫野 航
出版者
Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.9, pp.696-697, 2012-09-01

本研究は,日本農芸化学会2012年度大会(開催地 京都女子大学)での「ジュニア農芸化学会」において発表され,銀賞を表彰された.融点18℃をもつグリセリンが冷蔵庫で凍っていなかった事実との遭遇から,「なぜ?」という疑問をもち,グリセリンの結晶化条件の検討や過冷却状態での安定性について丹念に調べている.
著者
河村 正二
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.325-336, 2012-05-01 (Released:2013-05-01)
参考文献数
112
被引用文献数
1

ヒトの網膜には色覚,すなわち色を感じるために赤,緑,青に対応した3種類の視覚センサー=視覚オプシンが存在する.脊椎動物の中で魚類と霊長類は色覚が多様性に富む点で特異である.たとえば新世界ザルはオプシン遺伝子のアレル多型によって2色型と3色型からなる高度な色覚多型を示す.この多型は強い自然選択圧により維持されているが,2色型と3色型のどちらか一方が有利とは必ずしもいえない.ここでは,魚類と霊長類の視覚センサー遺伝子の適応と進化の経緯を検討する中で,色覚の多様性の意味を考える.
著者
天知 誠吾
出版者
Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.286-293, 2013-05-01

ヨウ素は人類の必須元素である一方,放射性ヨウ素のリスクに対する関心も高まっている.ヨウ素はさまざまな生物地球化学的プロセスを経て,地球環境中をダイナミックに循環している.近年,ヨウ素循環への環境微生物の関与が明らかになりつつある.ここでは,無機ヨウ素の酸化・還元を行う細菌について概説する.前者はヨウ素を化学兵器として,後者はヨウ素を呼吸の最終電子受容体として利用している.このような特異な細菌が,放射性ヨウ素を含むヨウ素の環境挙動や動態に寄与している可能性がある.
著者
天知 誠吾
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.286-293, 2013-05-01
参考文献数
42

ヨウ素は人類の必須元素である一方,放射性ヨウ素のリスクに対する関心も高まっている.ヨウ素はさまざまな生物地球化学的プロセスを経て,地球環境中をダイナミックに循環している.近年,ヨウ素循環への環境微生物の関与が明らかになりつつある.ここでは,無機ヨウ素の酸化・還元を行う細菌について概説する.前者はヨウ素を化学兵器として,後者はヨウ素を呼吸の最終電子受容体として利用している.このような特異な細菌が,放射性ヨウ素を含むヨウ素の環境挙動や動態に寄与している可能性がある.