著者
波照間 永子
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会号
巻号頁・発行日
vol.53, 2002

本シンポジウムでは、民族スポーツが東アジアの国において、文化政策との関連でどのように位置づけられ、展開されてきたのか、ということについて議論する。民族スポーツは周縁的な存在と取られがちであるが、現実には近代国家によって、国家を構成する諸民族の統合のためや、自らの文化的アイデンティティを創造し認識させるために、政策的に展開されてきた一面も存在する。一方、民族スポーツの担い手が、それによってさまざまに自分たちの文化を解釈し、再創造しながら今日に至っている面もある。それらの視点から各国の民族スポーツの事例を取り上げ、文化政策を基軸に概観する。
著者
レフ・パヴロヴィッチ・マトヴェーエフ
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会号
巻号頁・発行日
vol.54, pp.20-21, 2003

オリンピックや世界選手権大会など、世界のひのき舞台で日本選手は目を見張るような活躍を示しています。しかしスポーツ界全体の流れから見れば、まだまだ世界の壁は厚いように思えます。今回の講演では、旧ソ連時代から現在に至るまで息長く選手養成問題に取組み、多くの業績をあげて理論面で世界をリードしてきたマトヴェーエフ博士をお招きし、これまで科学的なアプローチが困難とされてきた長期トレーニングの課題と展望についてお話ししていただくことになりました。同博士が提唱した『ピリオダイゼーション(周期化)』の理論をはじめとし、『目標-モデル化理論』や『スポーツ・フォーム(長期にわたってベストコンディションを維持すること)』などの概念についてわかりやすく解説してもらいます。講演の中心課題はつぎの3点です。1)マクロサイクルの最終目標とする競技会においてねらうべき自己記録をどう設定するか。2)「スポーツ・フォーム」の変動をどうコントロールするか。3)マクロサイクルを構成する基本要素をどうモデル化するか。