著者
小野 文孝
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.616-621, 2001-05-20 (Released:2011-03-14)
参考文献数
8
被引用文献数
1

ISOとITU-Tに共通の新たな2値画像符号化標準JBIG2が誕生した.新標準は, パターンマッチング技術の利用により, テキスト画像のビジュアリロスレス圧縮で従来標準の数倍の圧縮性能を有し, ロスレス圧縮やハーフトーン画像圧縮でも従来標準を大きく凌駕する.本稿では2値画像符号化の歴史にもふれつつ, JBIG, JBIG2の最新動向を紹介する.
著者
和田 雄志
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.61, no.10, pp.1412-1415, 2007-10-01 (Released:2010-01-08)
参考文献数
6
被引用文献数
1 1
著者
井藤 雄一 カール ストーン 山田 雅之 宮崎 慎也
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.67, no.11, pp.J413-J416, 2013 (Released:2013-10-25)
参考文献数
5
被引用文献数
1

Art making use of digital noise and errors has been exhibited in recent years. Many of these works have been classified as “glitch” and are forming a new trend in multimedia art. “Datamoshing”, using noise or errors in video imagery, is a technique in the field of glitch art. While one can produce a video that is a unique representation of datamoshing, real-time datamoshing using input from web cameras has not been achieved. Software is proposed for using a web camera to extemporarily datamosh video.
著者
長内 厚 土屋 裕太郎 大野 貴弘
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.77, no.3, pp.401-408, 2023 (Released:2023-05-01)
参考文献数
34

従来のユーザ・イノベーションは,ユーザの情報発信力は限定され,個別のユーザの情報は企業が集約して拾い集めることを前提として,ユーザを巻き込みながらも,製品や製品に関する情報は企業が統制し,市場に提供するという形態であった.しかし,ソーシャルメディアが個人の発信力を強化し,ユーチューバーが職業として成立するように個人の発信が収益化を伴うビジネスになると,製品情報の統制は企業の専有物ではなくなり,企業のコントロールの効かないところで個人が発信し,個人が発信した情報が収益化に結びつく状況になっている.ソーシャルメディアの普及に伴い,ユーザ・イノベーションは必ずしも企業の収益に結びつくとは限らず,ユーザ・イノベーションが企業の利害と対立する状況があるのではないかということが,本研究の大きな問いである.この問いを検討するため,ロバート・インの個別事例研究法を用い,資生堂とアルビオンの化粧品開発事例の定性分析から探索的な問いを求めた.
著者
磯野 春雄 小野口 和樹
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.70, no.10, pp.J221-J226, 2016 (Released:2016-09-25)
参考文献数
15

電子書籍の読書方法には読取りと聴き取りの二つの方法がある.しかし,これらの読書方法の違いが脳の活性化や内容理解度に及ぼす影響については明らかにされていない.本論文では,同一内容の電子書籍を読取りした場合と朗読音声やコンピュータ合成音声で聴き取りをした場合の大脳前頭前野における脳血流を測定した.その結果,電子書籍の読取りをした場合の方が聴き取りをした場合よりも大脳前頭前野の活性度が高いことがわかった.特に,朗読音声の聴き取りをした場合には,読取りをした場合に比べて大脳前頭前野の活性度が顕著に低下した.また,読書終了後に実験参加者を対象に内容理解度テストを実施した結果,読取りの方が聴き取りよりも理解度の平均値が高かった.しかしながら,両者の間に統計的有意差は認められなかった.
著者
野村 光佑 池田 善敬 日下部 裕一 西田 幸博
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.75, no.3, pp.428-437, 2021 (Released:2021-05-01)
参考文献数
12
被引用文献数
1

高ダイナミックレンジ(HDR)方式で制作された番組を標準ダイナミックレンジ(SDR)方式のハイビジョン放送で用いるためには,HDRからSDRへの方式変換が必要となる.SDRで制作された番組と同等の品質を確保するには,白や顔肌レベル,ハイライト領域の再現性への考慮が重要である.そこで,HDRとSDRの基準白や顔肌レベルの対応関係を考慮しつつ,コンテンツに応じて変換パラメータを任意に調整可能な線形関数と対数関数を組み合わせたトーンマッピング関数を考案した.さらに,変換後のハイライト部における色相変化や階調喪失を防ぐために,トーンマッピング処理を輝度成分のみに適用したほか,RGB成分間の比率を平準化するクロストークマトリックス処理や,高彩度な色の階調喪失を防ぐ彩度補正処理を導入した.このHDRからSDRへの変換法をグラデーションパターンやHDR映像に適用し,それぞれの処理の効果と有効性を確認した.