著者
大熊 昭信
出版者
筑波大学
雑誌
言語文化論集 (ISSN:03867765)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.264-296, 2000

人間は自分の身体に嫌悪感を抱いている。これはどうやら事実らしい。なぜか。バタイユによれば、人間は自分のなかの動物的なものを執拗に憎悪しているからである。1動物にたいして距離を置くことで人間は人間となったわけで、とりわけ栄養や排泄や生殖といった動物を思わせるものはすべて ...