著者
吉川 亮 中村 佐紀子 宮川 信一 北村 孝司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.495, pp.23-26, 2008-02-20

近年,その登場が期待されている電子ペーパーの表示方式の有力候補である電気泳動ディスプレイ(EPD)の表示制御を可能にする薄膜トランジスタ(TFT)の作製を試みた.フレキシブル性は電子ペーパーが持つ理想の形態であるため,制御素子も同様にフレキシブル性が要求される.そこで本研究では絶縁膜にポリマー材料,半導体層には有機化合物の銅フタロシアニン(CuPc)を用いた.EPDの制御素子として機能する特性の獲得のためにCuPcの膜厚の最適化や絶縁層表面の平滑性の向上を図り,EPDセルの制御を成功させた.また,フレキシブルTFTの試作も行った.
著者
栗田 泰市郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.317, pp.13-18, 2000-09-15
被引用文献数
1

TFT-LCDなどのホールド型ディスプレイにおける動画の画質劣化とその改善方法について述べている。TFT-LCDでは、各フィールドの表示光は1フィールド間ほぼ一定の輝度に保たれるが、このホールド型の表示方式が原因で動画表示の際に動きぼけが観視され、画質が劣化する。液晶デバイスの応答時間だけを改善しても画質改善効果には限界があり、液晶ディスプレイで十分な動画質を得るには、この原理的な劣化に対する改善が必要である。これを改善する2つの方法について述べる。また、関連する最近の話題として、この劣化に対する改善研究の具体的な例と、この劣化を考慮したLCDの動画質客観評価法の例について紹介する
著者
橋本 賢治 村井 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ
巻号頁・発行日
vol.95, no.114, pp.31-36, 1995-06-22

近年、計算機の情報入力デバイスとしてCCDが注目されている。カメラやスキャナーから画素単位で取り込まれる情報は加工や蓄積などの処理に適しておらず、応用が限られたものになっている。これに対して図形の表現では、スプライン曲線と呼ばれる区分的多項式で表現される自由曲線が様々な局面で利用されるようになってきており、図形の情報を簡潔に表現できる。本稿では、カメラ画像から得た図形の輪郭線への曲線の自動あてはめについて、円錐曲線による中心点統合手法と多項式2次スプライン曲線を人の視覚解像度を誤差基準としたあてはめ手法について検討し、比較的良好な結果を得ることができた。
著者
柘植 康彦 大西 昇
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ
巻号頁・発行日
vol.98, no.573, pp.1-6, 1999-02-02
参考文献数
10
被引用文献数
2

音源が何であるかを識別することは, 聴覚によるシーン解析の基本であり, 次に何をするかを決定する上で大変重要である. しかし, 聴覚障害者は音源識別が困難なため, 何か音がした時すぐさま回りの状況の変化に対処することができない. 特に, もしそれが踏切の音や非常ベルの音といった警告音の場合には命に関わる問題となる. そこで本研究では, 多変量解析の手法を用いて, 環境音の中から警告音を識別するシステムの研究開発を行なった. 本システムでは、全部で5種類(車のクラクション, 踏切, 非常ベル, 電車の警笛, サイレン)の警告音を識別でき, CDと実音からの音源での識別実験を行ない, 平均99%の識別率を得た.
著者
山本 裕紹 六車 修二 佐藤 剛 早崎 芳夫 永井 芳文 清水 義則 西田 信夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ
巻号頁・発行日
vol.98, no.165, pp.37-42, 1998-07-03
参考文献数
4
被引用文献数
2

フルカラーLEDパネルを用いた偏光眼鏡式立体ディスプレイを試作した.右眼用と左眼用を入れこにしたステレオ画像の表示は, LEDパネルを用いて160×80×(×RGB)の画素数(1.28m×0.64mの大きさ)で行った.LEDパネルを短冊に切った偏光フィルムで1列ごとに右眼用と左眼用とにマスキングした画像を, 偏光眼鏡で右眼用と左眼用の画像に分離して観察する.立体表示における観察距離と指向性の実験を行い、観察距離をLEDのドットピッチの3000倍程度に設定すればよく, 偏光マスクを設置しても指向性が狭くならないとの知見を得ることができた.
著者
篠田 傳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ
巻号頁・発行日
vol.106, no.179, pp.1-2, 2006-07-14

サンフランシスコSID2006ではシンポジウムと展示会を中心に,セミナー,ショートコース,アプリケーションチュートリアル,およびビジネスカンファレンスと,多数の会議・イベントが6月4日から9日の6日間に渡り開催された.期間中は展示会を含めて約7500名の参加があり,昨年ボストンで開催されたSID2005同様,大規模で活気ある会議となった.シンポジウムでは4日間に渡り,300件のオーラル発表と230件のポスター発表が行われ,活発な討議が行われた.
著者
新見 道治 野田 秀樹 河口 英二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.608, pp.13-18, 2000-02-03

濃淡画像に対する準可逆画像圧縮法を提案する.本手法は, ビットプレーン分解して得られる二値画像を可逆圧縮する方法をベースにしている.この場合, 雑音パターンが画像上に出現すると圧縮率が上がらない.そこで, 雑音パターンを規則的なパターンで置き換えることで圧縮率の向上を狙う.雑音パターンか否かは雑音度なる尺度をもとに判定する.雑音領域と判断された領域は市松模様と置き換える.上位ビットプレーンの雑音パターンの情報のみ保存し, 下位ビットプレーンの雑音パターンは復号化時に擬似乱数で近似する.この近似により再生画像に歪みが生じることになる.実験では, 高PSNRにおいては本手法が有効であることを確認した.
著者
鈴木 忠二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ
巻号頁・発行日
vol.94, no.382, pp.1-4, 1994-12-08

1994年IDRC(14th International Display Research Conference)およびディスプレイ材料とAM-LCDのワークショップ(International Workshop on Display Materials and Active-Matrix LCDs)が10月10日(月)〜10月13日(木)の4日間,米国カリフォーニア州モンテレイ市ハイアット・リジェンシーホテルで開催された.参加者数は450名,発表論文数は121であった.1日目と2日目の午前の4セションは2会場で,その他のセッションは1会場で行われ円滑に運営された.
著者
松田 直寿
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ
巻号頁・発行日
vol.96, no.577, pp.7-9, 1997-03-14

1996年11月18日から20日まで米国サンディエゴ市で第2回目の"International Conference on the Science and Technology of Display Phosphors"が開催された。発表件数はポスターを含めて約90件。蛍光体関係では、新蛍光体、FED用蛍光体、蛍光体合成、蛍光体表面およびコーティングのセッションが開かれた。参加者数は211名で、昨年より若干増えている。参加者の国別内訳では、米国の次に韓国からの参加者が多い。
著者
関 孝夫 伊藤 崇之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.605, pp.65-70, 2001-01-24

CGアニメーションによる運動の再現やジェスチャ認識等を目指して、画像からの人の動き計測の様々な研究が行われている。従来の単眼視時系列画像を使用した手法では、3次元動作への未対応、推定結果のずれの累積といった問題がある。本稿では、単眼視時系列画像からスティックモデルの状態を確率的に推定する方法を用いて、3次元的な動き追跡を可能にする手法について報告する。実験室で撮影された動画像に本手法を適用し、2次元及び3次元の基本的な動作について、本手法の有効性を示す。また、動作の速い場合にもモデル推定にずれが少ないことを示す。
著者
岡 宏一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ
巻号頁・発行日
vol.105, no.421, pp.1-2, 2005-11-11

2005年7月20日にソウルで開かれたIMID05の画質評価関連と3Dセッションの発表内容の報告.
著者
枝光 貴志 酒井 紘治 吉田 隆人 川島 悟之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.453, pp.45-48, 2008-01-17

モバイル機器用ディスプレイの高画質化に伴い、色再現性の向上が望まれている。その解決方法の一つとして広色域LEDの利用がある。広色域LEDバックライトを用いたLCDのNTSC比は、白色LEDバックライトを用いたLCDのNTSC比と比較して10%程度の向上が期待できる。しかしながら光束は白色LEDに比べ低下する。そこで白色LEDと広色域LEDとを組み合わせた混合バックライトの検討を行った。試作したバックライトは白色LEDバックライトに対して、全点灯モード(LED全点灯)では輝度は同等、ムービーモード(広色域LEDのみ点灯)ではNTSC比が8%程度向上した。また両モードにおいて十分な輝度均一性を得る事ができた。
著者
南 内嗣
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ
巻号頁・発行日
vol.98, no.175, pp.63-68, 1998-07-15

1998年5月19日から21日まで、米国アナハイム市で開催されたSociety for Information Display 1998(SID'98)国際シンポジウムについて報告する。ここでは、発光型ディスプレイ分野の発表の中で、特に有機および無機エレクトロルミネッセンス(EL)並びに蛍光体に関連するセッションで発表された論文の内容を要約して紹介する。発表件数は、有機ELが5件、無機ELが7件そして蛍光体が3件があった。
著者
山下 春生 南光 孝彦 弓場 隆司 入江 宏之 杉原 泰宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ
巻号頁・発行日
vol.93, no.107, pp.11-16, 1993-06-24

帯域制限を利用して2値画像を低解像度の多値画像に変換するときの、情報量の変化と視認性について検討を行った。その結果、多値化処理により得られる画像が間引き処理に比べて多くの情報量を有すること、画像の情報量の視認性の評価基準として有効であることを明らかにした。また実験結果から多値化処理の条件を設定し画像の出力実験を行い、13インチディスプレイで高品位な縮小表示が可能なことを示した。
著者
Wang Kedian Xu Haibo Chen Zhonghuai
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.356, pp.485-490, 2000-10-13

Stereo display is one of the key technologies of virtuaI Reality(VR), and is a basic requirement of a VR system. VR is a kind of hi-tech in Computer Science, which combines the most preeminent new results of several technologies such as CG, multimedia, display and computer simulation technology. This paper researches stereo displaying system on PC platform. On study of the mechanism of stereo vision, the importance of binocular parallax to generate stereo vision is explained, and different vision effects due to different types of binocular parallax are also analyzed and compared. A binocular-intersected projection model is proposed to generate stereo pairs, and this model is introduced into the popular 3D modeling system 3DS MAX to implement stereo displaying in one of the system windows. By using the LCD shutter glasses, the stereo displaying of static BMP pairs and bi-sequece AVI files generated using the binocular-intersected projection model can be observed. The shift from bi-sequnce AVI to mono-sequence AVI and stereo displaying of monosequence AVI are also expatiated. A real time stereo displaying system depending on hardware capabilities of display card is also realized in this paper. Through transforming.3ds files exported by 3DS MAX to loaded and Illumination, provided, and .x files, 3D models in .x files can be stereo-displayed by the system. textures and material functions are mutual controls such as pinning and rotation of models are also supplied. Predefined Awl can be played. The advantage of this stereo displaying system to common 3D-display system is that the depth of the image can be felt. A very good stereo vision effect can be obtained ; the program's execution is fast. The system is cheap and can be applied in products exhibition, CAT and entertainment.
著者
岡野 翔 面谷 信 中田 将裕 前田 秀一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.666, pp.13-16, 2005-02-17
被引用文献数
3

現在、紙とディスプレイの長所を併せ持った新しい表示媒体として電子ペーパーの開発が行われている。本研究は紙の利点である読みやすさの要因を明確にすることで、電子ペーパーのめざすべき読みやすさの条件を明確にしようとするものである。本研究では、媒体の呈示条件を読みやすさの重要な要因候補として考え、最新の電子書籍端末2種(Librie, Σbook)と紙を用いて、3通りの媒体呈示条件(立掛け, 水平置き, 手持ち)における読書作業性の比較評価を行った。両電子書籍媒体においては「手持ち」条件が顕著に高い評価結果となり、電子表示媒体を手持ち可能な形状等にすることで読書性が向上することが示唆された。
著者
野村 正英 高橋 剛夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.162, pp.75-80, 1999-07-02

厚生省が科学特別研究として行った「ポケモン事件」の際発生した光感受性発作についての調査研究報告は、ビデオ映像の視聴によって内容依存型VDT障害が広く生じ得ることを示している。我々は、光感受性者を対象に脳波測定の臨床検査を行い、ビデオ映像に含まれるフリッカーによって引き起こされる光感受性健康障害が、野村によって提案された適応型時間フィルターによって防止できることを見い出した。
著者
結城 昭正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.653, pp.5-8, 2005-02-03

24th IDRC/IMID'04のAPV&3Dセッションは、8月25日の午後に約60名の聴衆を集め行なわれた。このセッションでは6件の論文が発表され、内4件は画像データ処理によるコントラストなどの画質の改善に関するものであり、2件が3D関連であった。3D関連では、他のセッションでこれらの他に4件が発表されており、合計6件の発表が行なわれた。