著者
吉田 準史
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.69, no.7, pp.J221-J226, 2015 (Released:2015-06-25)
参考文献数
13
被引用文献数
1

本研究では,自動車の外装デザインが,自動車加速中の車内音評価に与える影響について調査を行った.実験では,ヘッドホンから再生される加速音の大きさ,高級感,スポーティ感に関する音質評価を行う際,音単独提示の場合,音と外装デザインを提示した場合それぞれで音質評価を行った.その結果,音の大きさ評価や高級感評価については,外装デザインの有無に関わらず,音の評価傾向に大きな変化は見られなかった.一方で,音のスポーティ感評価においては,外装デザインに対する印象の違いによって,音の評価傾向が有意に変化する傾向が見られた.さらに,その外装デザインがおよぼす音のスポーティ感評価への影響を分析した結果,外装デザインの印象が音のスポーティ感評価に4割程度寄与していることも明らかになった.
著者
三浦 衛 酒井 修二 石井 純平 山尾 創輔 伊藤 康一 青木 孝文
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.J135-J143, 2014 (Released:2014-03-25)
参考文献数
31

A method is presented for measuring accurate and dense 3D shapes of an object from two views captured with a moving consumer digital camera. Since existing 3D measurement systems require special and expensive measurement equipment such as laser scanners or technical knowledge such as camera calibration, it is difficult for ordinary consumers to use existing systems practically in their daily life. An easy-to-use 3D measurement system was achieved by using a Structure from Motion algorithm based on feature matching to estimate camera parameters and area-based matching to determine an accurate and dense correspondence. Experiments demonstrated that the proposed method makes it possible to measure a 3D shape with accuracy comparable to that of a laser scanner.
著者
長浜 佑樹 下馬場 朋禄 角江 崇 伊藤 智義
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.J162-J164, 2014 (Released:2014-03-25)
参考文献数
9

反復最適化計算でカラーホログラムのスペックルノイズを軽減するGS法を適用する場合の計算量を削減するために,RGB色空間からYCbCr色空間への色空間変換と色差成分のダウンサンプリングを利用したカラーホログラムの計算量低減手法を適用し,その結果について報告する.

1 0 0 0 OA 色覚の最前線

著者
矢口 博久
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.1234-1238, 2000-09-20 (Released:2011-03-14)
参考文献数
32
著者
高村 誠之
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.J38-J44, 2015 (Released:2015-01-26)
参考文献数
30

映像符号化技術は常に活発に進展し続けており,今日の映像通信の隆盛を支える一つの中核技術となっている.この進展を将来にわたり継続させていくには,現在主流となっている「動き補償+直交変換」の次の枠組みとなる新しい技術革新が必要である.そこで画像毎に最適な符号化アルゴリズムを計算機が考える新たなアプローチとして進化型映像符号化への取組みを紹介する.遺伝的プログラミングによるアルゴリズムの自動進化の実現と,その結果得られた,人では到底作りえない規模・中身のアルゴリズムの紹介と分析,また従来なされていなかった変換や歪み除去フィルタの非線形化,そしてさまざまな方面からの高速化手法を述べ,今後の本技術の展開に関する議論を行う.
著者
箱田 博之 牛田 啓太
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.J75-J78, 2015 (Released:2015-01-26)
参考文献数
8

マルチタッチ環境向け操作方法「晩餐メタファインタフェース」を提案する.2 本の指示具をナイフとフォークに見立て,洋食の所作・作法を模して操作するものである.提案手法では,フォークは指示・選択の,ナイフは対象に影響を及ぼす役割を持つ.本稿では,そのコンセプトとプロトタイプ実装について報告する.
著者
谿 雄祐 西島 遼 永井 岳大 鯉田 孝和 北崎 充晃 中内 茂樹
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.68, no.12, pp.J534-J536, 2014 (Released:2014-11-25)
参考文献数
8

前後に照明を設置した衝立に埋め込んだ樹脂製ボトルの透明感を評定する実験を行った.後方照明の存在,強度を知らない被験者による評定は概ね正確だが,後方照明強度の影響も認められた.この手法は実物体の透明感を操作する簡便な方法として発展が期待できる.
著者
飛谷 謙介 饗庭 絵里子 東 祐介 相田 恭平 長田 典子
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.68, no.7, pp.J276-J284, 2014 (Released:2014-06-25)
参考文献数
26

近年,コンピュータやセンサの発達に伴って,ユニークなフィードバックやインタフェースを利用したアート表現の一つとして,メディアアートが提案されている.その中でも,光や水をテーマとしたアート作品は現実世界において体験することの難しい独特な空間を作り出す.本研究は,水の流れ等の物理的な刺激によって発光する性質を持つ「夜光虫」に注目し,夜光虫をモチーフとしたメディアアート作品”バーチャル夜光虫”を提案する.夜光虫の大きな特徴として,物理的な刺激により発光する性質が挙げられる.また,海洋性のプランクトンであるため水の流れとともに光が減衰することで,独特な発光現象を見ることができる.このような体験を流体シミュレーションと3次元レンジデータ計測を組合わせることで実現し,CGを用いて仮想的に表現する.さらに,ユーザの操作によって変化する水の流れに合わせてサウンドエフェクトと発光色を変化させる.これにより,水の流れを媒介とした光と音のアート表現を実現する.また,コンジョイント分析による印象評価実験から,本システムにおける「夜光虫らしさ」および「美しさ」の要因を明らかにする.最後に,より直感的な体験を可能にするため,多層構造の布ディスプレイを映像提示装置として使用したバーチャル夜光虫システムを作成する.