- 著者
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溝延 学
- 出版者
- 専修大学北海道短期大学
- 雑誌
- 地域総合科学研究センター報告 (ISSN:18815677)
- 巻号頁・発行日
- vol.1, pp.25-34, 2006
セイロンベンケイソウの葉切片からの個体再生までの期間の短縮および器官分化率の向上を目的として主に培養条件の検討を行った。セイロンベンケイソウの葉切片からの根の分化には、葉切片を固形培地よりも液体培地で静置培養した方が根分化までの期間を短縮できるため適当であった。液体培地へのセラミックボールの添加は、セイロンベンケイソウの葉縁部の切片からの茎葉分化を促進する効果が認められたが、培養した葉切片からの茎葉分化に対しては特に著しい効果は認められなかった。セイロンベンケイソウの葉切片を茎葉分化用培地に置床する前に0.1〜1ppmの2, 4-D溶液に浸漬処理することにより、茎葉分化を誘導しうることが示めされた。セイロンベンケイソウの葉切片からの茎葉分化に及ぼす茎葉分化用培地への移植前の根分化用培地での培養期間は10日間が適当であることが明らかになった。