著者
大西 永昭
出版者
松江工業高等専門学校
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2023-04-01

新規メディアの登場とともに更新されてきた我々人間の認識や感性が文学にどのように影響してきたのかを、世界でも有数のビデオゲーム大国である日本の現代文学を題材として考察を行い、ゲーム的な感性が現代人にいかに根付いているかを明らかにする。
著者
橋本 剛
出版者
松江工業高等専門学校
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

AND/OR木探索の難問, 2重カウント問題を解決する"Weak Proof Number Search(WPNS)"を開発した.詰め将棋における実験では,特に数百手を超える超難問でWPNSの性能が他を圧倒した.また,将棋や囲碁の評価関数機械学習,将棋熟達化の認知科学的研究を行った
著者
福島 志斗
出版者
松江工業高等専門学校
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2010

本研究では、通常の太陽光発電に用いる太陽電池モジュールが発電効率の低下をまねく原因の一つであり、日光によるモジュール温度上昇を抑えることで発電効率の向上が可能であるか検討を行った。同時に、温度差を電気エネルギーに変換可能なペルチェ素子を併用し、冷却時の温度差を電気エネルギーに変換することで太陽エネルギーの効率的なエネルギー変換システムについての検討を目的として実験を行った。実験の結果、製作した実験装置で冷却に水道水を用いて冷却した場合、日光において10[℃]程度の冷却効果が実現できているため、発電電力全体の約4[%]を改善することが可能であると考えられる,また、この際に15[mW]とわずかではあるがペルチェ素子による発電を確認することができた。その後、夏場70[℃]程度まで上昇する太陽電池モジュールを再現するため、人工光源を使用して90[℃]程度まで温度を上昇させて実験を行った結果、ペルチェ素子により最大で240[mW]程度まで発電し、太陽電池モジュールの発電効率の改善も同様に4[%]程度確認することができた。これらの実験には、200[mm]四方の単結晶化型太陽電池モジュールを用いた。これらの実験により、太陽電池モジュールを冷却し発電効率の改善を図ることが可能であり、冷却時にペルチェ素子を介することで更なる電気エネルギーへの変換が可能であると言える。また、冷却水を循環させることで温水器としての利用も考えられる。この実験を通し、太陽電池モジュールの発電量や背面温度の測定方法を、本校にて卒業研究を行っている学生に対して実物を用いて測定方法の指導することができ、実験装置の教育効果としての役割も果たすことができた。
著者
黒田 祐一
出版者
松江工業高等専門学校
雑誌
松江工業高等専門学校研究紀要 (ISSN:1347037X)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.27-34, 2005-02
被引用文献数
1
著者
加藤 健一
出版者
松江工業高等専門学校
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-28

システム自身の状態に依存してそのシステムのタイムラグ,すなわちむだ時間が変動する状態依存むだ時間系に焦点を当て,その安定性解析法・制御系設計法を構築することを目的に検討を行った.状態依存むだ時間系の一つである伝播信号の跳ね返りを利用して自己の位置制御を行う一種の自己位置制御系を対象にとり,その状態推定が,離散時間の非線形状態方程式としての近似とオブザーバの拡張設計によって精密に行えることをシミュレーションによって確認した.
著者
山本 誠司
出版者
松江工業高等専門学校
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

1. 研究目的日本刀の製法は「焼入れ」が重要な工程の一部となっている。刀は硬さと靭性の両方を兼ね備えるように工夫されており、強度および匂い口に連なる刃紋は美術工芸品を志向する現代には特に重要である。実際の焼入れでは、地鉄の性質、土置、焼入れ温度等の要素が複雑に影響している。本研究では、鉧から作った鋼および市販の炭素鋼ならびに炭素工具鋼を用い、土置を施して焼入れ冷却速度の影響を調べる。また、小型炉を用いた「たたら」を行い「ものづくり教育」の一環とする。2. 研究方法たたら炉は炉内寸法を390×520mm高さ1100mmとし外側は耐火煉瓦を積み上げ、炉内は600mmまでV字型に釜土を張付けて製作し、浜砂鉄を磁気選鉱により採取して供した。たたらで製作した鉧は鍛錬後厚さ4㎜の鋼に加工した。比較のため市販のS55CおよびSK85(A)を用い焼入れ温度760℃、800℃、830℃と変え、加熱保持時間15minで行い、焼戻しは150℃×1hrの熱処理を行った。また、冷却速度の影響を調べるため厚さを変え土置をした。試料は研磨した後に5%ナイタールで腐食したのち金属顕微鏡で観察し、硬さはマイクロビッカース硬度計を用いた。3. 研究結果および考察2回の操業を行った結果それぞれ30kgの鉧を作ることができた。市販の鋼材およびたたらで製作した鋼を熱処理した結果、焼入温度を高くすると硬度は高くなり、土置した場合は厚さにより硬度が下がった。これは薄く土置した場合には組織はマルテンサイトとなり、厚くすると冷却速度が遅くなりトルースタイトになるためである。日本刀では炭素量が異なる材料の組合せ、冷却速度による組織の違いにより刃紋を作り美術工芸品としての価値を高めることができると思われる。たたら製鉄を行うことで「ものづくり」の歴史、金属学を学ぶことができた。(772字)
著者
宮内 肇 栗山 繁
出版者
松江工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

アーチェリーにおいては、射形の変動は得点に大きな影響を及ぼす。このスポーツは、高得点を得るために、同じ射形を繰り返す必要がある。普通はコーチの指導の下で、繰り返しの練習で射形の安定を達成するものである。しかしながら、高校や高専の部活動においては、専門のコーチを置くのは難しい。そこで、我々は、アーチェリーの競技力を工学的な手法で伸ばすことを考えた。この研究においては、フィジカルコンピューティングを用いた様々なトレーニング装置を考案した。この装置によって、射手は、自分の射形の癖などを把握することができる。
著者
堀内 匡 加藤 聡 山崎 真克
出版者
松江工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究では,認識対象の古文書文字の字種数を限定したうえで,認識部を大分類部と細分類部に分けた階層的な識別器を用いた高精度の古文書文字認識を実現した.さらに,古文書文字認識の応用として,高精度の認識手法を用いて,初心者が読解困難な文字に対する読みの候補文字を複数個提示することにより古文書読解を支援するシステムを構築した.
著者
福間 眞澄
出版者
松江工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

パルス静電応力(PEA:Pulsed Electro-Acoustic)法は,誘電体中の電荷分布を測定する技術であり絶縁材料の信頼性評価等に広く利用されている。高分子絶縁材料中の空間電荷は三次元に分布し,かつ過渡的に変化するため多次元かつ短時間間隔で測定可能な測定装置の開発も望まれている。これまで複数の圧電素子(センサ)を用いた短時間間隔で測定可能な2次元空間電荷分布装置が開発されている。しかしながら,従来の装置は複数のセンサ信号を同時に測定記録するためにセンサ数のA/D変換器(ADC)が必要で装置コストが掛るなどの問題があった。本研究ではこの問題点を改善するために短時間で複数のセンサ信号を切替え平均化し記録する空間電荷分布測定装置を試作した。
著者
奥原 真哉
出版者
松江工業高等専門学校
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2009

本研究は将来を担う小中学生の自然エネルギーについての学習の一助となり、ものづくりへの意欲と興味の向上に繋がることをねらい、直線翼垂直軸風車を用いた環境教育教材の開発を目的とした。研究内容として簡易製作が可能な直線翼垂直軸風車の工作キットの開発と、それを用いたものづくり教室を開催し、環境教育教材の有効性を検討した。簡易製作型工作キットは風力発電についての教材としては稀である垂直軸風車により開発した。翼型はNACA0018とし、金型を用いた樹脂成形により製作した。その他の部品もりベット等により固定ができる簡易組み立てが可能な構造とすることにより、ヤスリ等の手工具だけで製作することができ、小学生の低学年でも製作が可能な教材となった。また、ひと目で発電を確認できるよう、LEDと電子オルゴールを使用した。LEDは色の異なるものを複数用いることにより風車の出力の大きさを確認できる。ものづくり教室は小中学生を対象に、開発した工作キットを用いて実施した。ヤスリを使用して部品の角の仕上げと発電機やLED、電子オルゴールの配線、部品の組み立て調整を行った後、扇風機を使用して製作した風車の発電を確認する簡単な実験をするという内容で実施した。教材の有効性の検討材料とするため、受講者とその保護者にアンケート調査を行った。アンケート結果は再生可能エネルギー(風力エネルギー)やものづくりに対して関心が深まったという回答が多数であり、総じて良い評価となった。しかし、回転している風車が危険であるという意見もあり、風車キットの改善点も示された。また、開発した教材の製作コストも課題として残った。アンケート結果などから本研究で開発した環境教育教材は小中学生の風力エネルギー利用についての学習の一助となり、環境意識の啓蒙と創造(ものづくり)への意欲・興味の向上に寄与するものになると思われる。
著者
高田 龍一
出版者
松江工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

コンクリートのASR対策はコンクリートの耐久性にとって、重要な課題である。本研究により、初期の促進養生がASR 抑制に効果的な手法であることを明らかにした。また、反応性骨材の種類によって抑制効果は異なってくることを明らかにした。この研究成果は、コンクリート二次製品への適用に有効である。
著者
別府 俊幸
出版者
松江工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

エンジニアリングデザインとは、メーカにおいてクライアントの要求に適合するシステムやコンポーネント、プロセスを開発するプロセスである。研究では、卒業生がデザインプロセスに参画して能力を発揮することを目的として、教科内容および教科書の作成を進めた。ものづくり体験に立脚したデザインプロセスの学習、および学習した知識を応用するデザイン演習を組み合わせた教育法を提案した。現在、教科書を作成中である。