著者
杉原 丈夫
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.55-59, 1955-01-25 (Released:2009-09-04)
参考文献数
7
著者
寺阪 英孝
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.72-75, 1955-01-25 (Released:2009-09-04)
参考文献数
1
著者
大江 精三
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.24-28, 1954-09-30 (Released:2009-09-04)
参考文献数
6

Man kann von dem Philosophen nicht verlangen, dass er Physiker sei, und dennoch ist seine Wirkung auf den physischen Kreis so notwendig und so wünschenswerte.-Goethe
著者
三浦 俊彦
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:02227668)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.39-46, 2007-12-25
参考文献数
16

It seems necessary to reply to the review of my book Paradoxes of Bertrand Russell, by Natsuki Takamura on this journal No. 106. Takamura was involved in verbal trivialities and repeated a stereotyped view to the effect that Russell did not admit the significance of modality in metaphysics. On the contrary, Russell's idea of modality as properties of propositional functions, not of propositions, must be estimated to have anticipated the possible world semantics. My book suggested it, and many texts by Russell himself and other scholars support the interpretation.
著者
佐藤 文隆
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:02227668)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.83-90, 2007-03-25

Enormous development of physics in the early 20th century brought about a prospect for Unified Science. However physics itself is now loosing its identity, as seen in a lively study of quantum information. What is happing now is a specification into parts rather than a unification of parts.
著者
佐藤 俊治
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.98, pp.17-22, 2002
参考文献数
12

近年, 哲学者の関心をひいている量子力学解釈の1つに, 様相解釈modal interpretationがある.様相解釈は次のことを狙った解釈である : シュレディンガーの猫のパラドクスに陥ることなく, 収縮なしの理論を構築すること.そのための戦術として, 様相解釈は量子系を特徴づける2種類の概念装置を用いる.すなわち, 通常の (量子力学的) 状態stateのほかに, 新たに性質propertyを導入する.これら二重の記述を巧妙に使いわけ-誤解を恐れずあえて一言でいえば, 状態をもちいて予測をし, リアリティについては性質をもちいて語る, ということをおこなう-いま述べた目的を果たそうとする試みが, 様相解釈の研究プログラムである.<BR>現在, 性質を具体的にどう定義するかにかんし, 複数の提唱が並存している.様相解釈という語はそれらの総称であり, 多くの論者がいずれか/いずれものアイディアを, あるいは展開し, あるいは批判する議論を戦わせている.しかし, 中でもとくに議論の俎上にのぼる機会が多いのが, ファーマースとディークスによる提唱である (Vermaas and Dieks 1995, ファーマース-ディークス様相解釈とよぶことにする).本論では, これを取りあげ, 論じる.<BR>ファーマース-ディークス様相解釈は次の2点をその基本アイディアのうちに含む.一方で, ある時刻に1つの合成系を成す諸部分系が, おのおのに, 自身の性質を所有するさいの (同時) 結合確率が, 明示的に定義される.他方で, 性質のダイナミクスが認められる.そのさい, 性質ダイナミクスが安定性テーゼstabilitythesisとよばれる条件を満足することが, 通常, 要請される.安定性テーゼを認めるとき, 本論のいう相互独立性テーゼを認めることが自然である (いずれのテーゼも詳細は後述).しかし, 以上のアイディアを十分実現可能なある具体的実験状況に適用するなら, 矛盾を生じる.本論はこの点を示す.結論は次のとおり : 《安定性テーゼ, かつ, 相互独立性テーゼ》と, 《同時結合確率の定義》とが, 両立しない事例が存在する.
著者
田中 裕
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.177-184, 1990

1982年のアスペによるベルの定理の実験的検証は, 遅延モードを採用する事によって量子力学的相関が光速度以下の因果作用によって引き起こされたものでない事を示す点で画期的なものであったが(1), この検証実験に対するベル自身のコメント (1986) は「何かがベールの陰で光速度以上の速さで伝達されている」こと, 即ち遠隔作用の実在性と「相対性理論をアインシュタイン以前の問題状況に戻す必要性」即ち「ローレンツ不変性を持つ現象の背後にローレンツ不変性を持たない深層レベルがあり, このレベルでは絶対的な同時性と絶対的な因果の順序があると想定する」ことによって量子論的遠距離相関 (EPR相関) を説明する可能性に言及している(2)。またエーベルハード (1989) のEPR問題の歴史的回顧と様々な解釈の包括的要約も, 冒頭に「光速度を越える遠隔作用は (アインシュタインにとって受入れがたい観念であったが) 今日では様々な実験結果と理論的な分析によって実在的な効果である可能性が強い」という視点を提示し, この遠隔作用が, いかなる意味で「実在的」であるかをめぐる様々な解釈の違いを分析している。量子力学を「観測者に言及せずに」実在論的に解釈するポパー (1982) は, 「遠隔作用があるならば何か絶対空間のようなものがある」ことを理由に「量子論に絶対的同時性を導入すべき理論的理由があるとするならば, 我々はローレンツの解釈に戻らなければないだろう」と言っている。
著者
田中 裕
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.117-122, 1989

1964年に発表されたベルの不等式の実験的検証は1970年代から複数の科学者グループによって遂行されたが, 1982年にフランスの物理学者アラン・アスペによって行なわれた光子対の偏極相関の範囲を測定する実験は, 実験の精度の高さと遅延選択の採用による非局所的相関の確認によって, 量子物理学の解釈をめぐる原理的諸問題の考察に新しい局面を拓いたといえる(1)。嘗ては思考実験にすぎなかったものが技術の進歩によって現実の実験となることによって, 1930年代にボーアとアインシュタインの間でなされた量子力学の完全性をめぐる哲学的論争が新しい姿で甦ることとなった。この論文は二部に分かれる。第一部ではEPRの議論に要約されるアインシュタインの量子力学批判を適切な形で再定式化することによって, ベルの定理との論理的な関係を明らかにすることを目的とする。ベルの不等式の実験的反証によって明らかとなった「分離不可能性」の事実を確認したあとで, 第二部ではEPR相関と相対性理論の基本思想との関係を主題とする。