- 著者
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大矢知 浩司
- 出版者
- 青山学院大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 1994
簿記・会計教育のマルチメディア化された教材として,わが国の代表的な財務データベースである日経NEEDSを利用するMicrosoft Visual BASICによる財務分析システムNDjを開発した。ノートパソコンを前提とした開発であるためコンパクトである。マウスクリックのみで実行可能である。青山学院大学の「コンピュータ会計論」では,サーバーを介して70台のパソコンと接続して一斉授業の教材として利用している。システムの利用には何らかの説明を必要としないが,財務分析式,データの意味するところを説明するマニュアルを『財務分析ツール・アンド・データ』と題して白桃書房より公刊している。本研究の成果である。しかし,教育目的からは完全自動化は問題があった。有価証券報告書から自らのニーズに応じたデータを選択して入力し,Excelなどの表計算ソフトを用いて分析する。さらにグラフ化してレポートにする。この手間暇がなければ学生の身につかないように思われる。余りにも簡単に指標を入手できるので指標を理解できないようである。先ずVisual BASICでの簡単なプログラム作成,有価証券報告書の理解が必要であろう。それにもまして企業に対する理解が基本であろう。本年度は,多少のデバッグと報告書作成の作業を追加的に行った。