著者
重田 晴生
出版者
青山学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

海難事故を中心とする運輸事故の原因調査体制と調査手法につき、主要な海運国3 カ国計4つの行政機関を直接訪問調査し改革の実態を確かめ、近時現行制度の改革を積極的に進めるわが国の参考に資する目的の下で2 年間にわたり研究を行なった。申請研究は当初の計画とは研究機関と補助金額の点で結局2 カ国3 機関の調査と縮小されたものの、研究の成果としては期待通りのものとなった。その理由としては、第一に、本研究は 申請者がこれまで5 年余にわたり所轄官庁の研究会や自らの関心に基づいて研究を積み上げてきたものであること、第二に、実態調査の実施を2 年目に繰り下げた結果、事前の調査と訪問の準備が十分にできたこと、第三に、結果的にわが国の制度改革と訪問時期が重なることになり、訪問国との相互の意見、情報交換がスムーズに運べたことが挙げられる。
著者
有川 秀一
出版者
青山学院大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

これまでレーザ干渉計測を適用できなかったランダムな外乱振動下で,スペックル干渉法による面内2軸方向の変位分布測定方法を確立した.多数の画像から干渉可能な画像を選出することで,500mW以下のレーザでも測定可能な手法を確立し,3脚に設置可能な小型干渉計を構築した.さらにレーザの偏光を利用した分離方法および位相解析を適用可能にすることで面内2軸方向の変位分布・ひずみ成分を取得可能にした.そのためこれまでレーザ干渉測定が困難であった様々な現場でのスペックル干渉測定が可能になり,多くのひずみ測定実験や非破壊検査技術への応用が期待できる.
著者
黒石 いずみ
出版者
青山学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

農村住宅や庶民住宅の近代化と工業化やデザイン関連の諸機関資料や既往研究と必要な理論研究は成果を得た。しかし初年度の東日本大震災で、本研究の意義を確信すると同時に、文献や既存資料ではわからない問題、つまり生活近代化の諸事象の社会的連関とは即ち、デザインが生命に関わり、災害や経済・政治に容易に影響を受け、その道具になる事と実感した。故に研究の方法を修正し、庶民住宅の生活デザイン近代化の問題を現代の被災地の復興と連続して捉え、新たに食空間を中心とした生活習慣、仮設住宅の住まい方と建設技術、地域の歴史景観とコミュニティ、都市と地方の生活文化交流の調査等を行った。歴史と現代を繋ぐ課題として発展させる。
著者
西山 享 岩尾 慎介
出版者
青山学院大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

戸田格子の解の超離散化に必要な,解の表示の正値性について集中的に研究を行った.Lax表示された戸田格子の方程式と解の離散化について,基礎的な理論に対する理解を深めるとともに,その結果を「特異曲線を用いた有限戸田格子の正値性の代数幾何学的特徴付けについて」として,現在論文にまとめている.一方,戸田格子のLax表示と旗多様体の量子コホモロジー環およびそのK理論への一般化,とくにPeterson同型に関する研究を継続中である.シューベルト多項式,グロータンディク多項式などの計算・その行列式表示に関しても多くの部分的結果を得ているので,まとめて,何らかの形で成果として発表したい.
著者
岩堀 信子 仲根 孝 小池 和彦 井上 政久 伊原 信一郎 本間 龍雄
出版者
青山学院大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1991

古典型リ-群の表現論とその表現空間上の多頃式環の不変式について、次のような結果を示した。有限型及びtame型zuivers(有向グラフで各失印の重複変は1)がA,D,E型及びA^^〜,D^^〜,E^^〜型のコクセタ-図形(但し矢印の向きは任意)と対応していることはよく知られており、有限表現型の代数の分類、及び単純成分が有限個の代数の分類に用いられている。quiverFの表現(各頂点iに対して,線型空間Vi(i←I,Iは頂点集合)を置き,矢印にその向きの線形写像をおく。)に対して、直積群G=TT GL(Vi)が、線形空間V=+Hom(Vi,Vj)(但し,i→j inF)に自然に作用する。よってGはV上の多項式環S(V)に自然に作用するが,その相対不変式の全体,及び絶対不等式環をquiversの型がA,D,A^^〜型のとき,(矢向の向きは任意)具体的生成元を与えることにより記述しその生成元が代表的に独立なことを示した。証明はリトルウッド・リチャ-ドソン規則,標準盤(ヤング図形の)の理論を用いた組合せ論的なものである。また球関数の変形であるジャック対称関数について、その具体形と特別な場合にシュ-ア関数の和として表わすスタンレ-の一つの予想を解いた。証明は、ウェイトの重複変と表わす。コストカ数の計算と,2頃係数の和のある種の変形(超式何級数 _4φ_3のうまいウェイトの場合に丁変対応する)に基づくものである。また、特にA^^〜型quiversで矢向の向きが一方通行のとき(このときのみ定数でない絶対不等式が現われる)絶対不変式環は多頃式になり、これは古典的によく知られた正方行列の絶対不等式環が固有多頃式の係数を生成元とする多頃式環になることの一般化である。
著者
宇野 茂彦
出版者
青山学院大学
雑誌
青山語文 (ISSN:03898393)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.12-26, 1984-03
著者
高田 祐彦
出版者
青山学院大学
雑誌
青山語文 (ISSN:03898393)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.112-121, 2012-03
著者
長谷川 信
出版者
青山学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

本研究の目的は、通信機工業の勃興期であった明治期を対象に、沖牙太郎と岩垂邦彦の企業者活動に焦点を当てることによって、当該期における通信機ビジネスの特徴を明らかにすることである。本研究は、まず、沖電気の創立者である沖牙太郎の企業者活動について分析した。これまで沖牙太郎は、「技術国産主義」を掲げる経営者として海外企業との競争的な側面が注目されてきた。しかし、ウエスタンエレクトリック社が日本に派遣した社員・カールトンの書簡などから沖牙太郎の行動を再検討すると、沖牙太郎はウエスタンエレクトリック社との提携に合意しており、提携が成立しなかった要因はむしろウエスタンエレクトリック社の判断にあったことが明らかになった。また、沖牙太郎はウエスタンエレクトリック社製品の輸入を中心とした輸入ビジネスを積極的に推進し、それによって通信機ビジネスの成長が可能になったのである。このように、沖牙太郎の金業家活動は、従来の「技術国産主義」という範囲では理解できない、柔軟かつ積極的な内容であった。一方、日本電気(NEC)の創立者である岩垂邦彦は、沖牙太郎のビジネスとウエスタンエレクトリック社との仲介役を果たしつつ、独自のコンサルティング能力によってウエスタンエレクトリック社の信認を得て、最終的には、ウエスタンエレクトリック社の子会社である日本電気の設立を任された。沖牙太郎が創業した沖商会と岩垂邦彦が創設した日本電気は、競争と協調のなかで通信機ビジネスの発展をもたらした。通信機ビジネスの発展は、沖牙太郎と岩垂邦彦という2人の異なったタイプの企業家の存在が、相乗効果を持つことによって促進されたのである。なお、本研究の成果の一部については、企業家研究フォーラム全国大会(2004年7月4日)において報告をおこなった。
著者
佐伯 真一
出版者
青山学院大学
雑誌
青山語文 (ISSN:03898393)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.122-133, 2012-03