著者
山地 啓司 高山 史徳 鍋倉 賢治 YAMAJI Keiji TAKAYAMA Fuminori NABEKURA Yoshiharu
出版者
鹿屋体育大学
雑誌
スポーツパフォーマンス研究 = Research journal of sports performance (ISSN:21871787)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.375-387, 2016

これまで呼吸筋トレーニングが非運動時に一定のリズムで深くゆっくりした速さで繰り返す呼吸法で行われているが、必ずしも一致したトレーニング効果が得られていない。そこで、本研究はランニング中にノーズクリップを鼻部に装着して行う呼吸筋トレーニングが生理的機能の改善やランニングのパフォーマンスの向上に有効であるか否かを追究した。被験者はランニング習慣を有する大学生及び院生8名(男子3名、女子5名)とし、ノーズクリップを装着する4名(ノーズクリップ群)と装着しない(コントロール群)4名に区分し、4週間後に両群が交代してさらに4週間トレーニングを行うクロスオーバー実験を行った。トレーニング前・4週間後・8週間後の3回にわたり、トレッドミルを用いた漸増負荷テストを実施した。その結果、ノーズクリップ群にのみall-outに達した時の走速度が6m(2.4%)、持続時間が0.6分(4.8%)それぞれ延長し、さらに喚起性閾値の走速度が13m/min(7.6%)増加した(p<0.05)。しかし、有酸素的な生理的応答ではその増加を証明する原因を明らかにできなかった。今後は呼吸筋のトレーニング期間(1か月以上)を長くして、パフォーマンス向上の生理的メカニズムを究明する必要があろう。
著者
宮下 和子
出版者
鹿屋体育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

英語教育とは単なるスキル習得ではなく、ヒューマニティを伴う異文化コミュニケーション教育でもある。歌詞(英語)の和訳(=異文化翻訳)に果たすメロディの役割を自主教材で伝え、ライフ・ワークのスティーブン・フォスターについて、日本ではその「アメリカ性」、米国では「日本性」を伝え、日米交流に寄与できた。2013年12月、米国より2名を招へいし、立命館大学で日本初の「フォスター歌・レクチャーコンサートと国際シンポジウム」を開催できるのは本研究の最大の成果と言え、感謝の念で準備中である。
著者
田中 孝夫 荻田 太 田巻 弘之 齊藤 和人
出版者
鹿屋体育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究の目的は、一流競泳選手のパフォーマンスを決定する要因の解明、およびその競技力を向上させる新たなトレーニング法を開発することであった。その結果、一流競泳選手のパフォーマンスは、生理(体力)的要因より、むしろ推進パワーや抵抗、推進効率といった力学(技術)的要因の方が深く関与していることが明らかとなった。また、本研究で開発された高強度スプリントトレーニング、およびpush-offトレーニングは、無酸素性エネルギー供給能力、および最大推進パワーを効果的に向上させ、泳成績の改善に有効であることが証明された。