著者
佐藤 翔 伊藤 弘道
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.55-68, 2020 (Released:2020-06-30)
参考文献数
17

本研究では公共図書館において,図書の書架上の位置が利用者の注視時間に与える影響を明らかにすることを目的に,視線追尾装置を用いた被験者実験を行った。実験は2017年10 ~11 月にかけ,愛知県の豊橋市中央図書館にて実施し,11 名の被験者が参加した。被験者には視線追尾装置を装着し,自身が読みたい図書を1 冊以上,館内から選択するタスクを課した。得られたデータから書架を注視している場面を抽出し,書架の高さ,注視されていた垂直位置(段),水平位置(左・中央・右)ごとの注視時間を算出した。分析結果から以下の知見が得られた。(1)書架上の垂直位置(段)は配架図書の注視時間に影響し,上段の方が下段よりも長時間見られる傾向がある。また,書架自体の高さにより垂直位置が注視時間に与える影響は異なる。(2)書架上の水平位置は図書の注視時間に影響しない。(3)書架上の垂直位置と水平位置の間に交互作用は認められない。

言及状況

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等しく見られるような配置が、利用者にとって利用しやすい状況かというとそうでもない気がするし、見られる差を踏まえてよく見られる位置に人気のものを置く、というのが使いやすそう。
[図書館情報学][研究]
(LRG号でお話しされていたものですね)
豊橋市の図書館でやったやつの結果。
[社会] 上のほうが注視されやすいのか
[science][university][図書館][言及] お、こっちも公開されていた!/視線追尾装置を用いた実験のうち、愛知県豊橋市でやっていたものの成果について日本図書館情報学会誌66(2)に掲載されました。JSLISに論文は初(書評はある

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等しく見られるような配置が、利用者にとって利用しやすい状況かというとそうでもない気がするし、見られる差を踏まえてよく見られる位置に人気のものを置く、というのが使いやすそう。 / “図書の書架上の位置が利用者の注視時間に与える影響” https://t.co/G3NuvfAmOg
“図書の書架上の位置が利用者の注視時間に与える影響” https://t.co/uqaf0MWQEY #図書館情報学 #研究
図書の書架上の位置が利用者の注視時間に与える影響 https://t.co/pWypwciYt6
4件のコメント https://t.co/WD2gWJnZX7 “図書の書架上の位置が利用者の注視時間に与える影響” https://t.co/lLcm27ptxl
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お、こっちも公開されていた!/視線追尾装置を用いた実験のうち、愛知県豊橋市でやっていたものの成果について日本図書館情報学会誌66(2)に掲載されました。JSLISに論文は初(書評はある / “図書の書架上の位置が利用者の注視時間に与える影響” https://t.co/9ybM28VYmc #science #university …

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