著者
中山 新一朗 阿部 真人 岡村 寛
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.241-253, 2015-11-30 (Released:2017-05-23)
参考文献数
26
被引用文献数
2

生態学者はしばしば、複数の時系列データからそれらの間に存在する因果関係を推定する必要に迫られる。しかし、生物学的事象は決定論的かつ非線形で複雑な過程を背景に持つのが一般的であり、そのような応答から生じた時系列データ間の因果関係を推定するのは非常に困難である。本稿では、このような状況において有効である因果関係推定法であるConvergent cross mappingについて、その仕組み、使い方、将来の課題等を解説する。

言及状況

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[因果推論][時系列解析][CCM][グレンジャー因果]

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グレンジャー因果性とはまた異なる発想からの時系列間の因果関係推定法。とても興味深いです。決定論的力学系にはこっちの方が良いらしい。 Convergent cross mapping の紹介:生態学における時系列間の因果関係推定法 https://t.co/ut6DbZEQ1a
Convergent Cross Mapping https://t.co/5jfwI60UUg
@mutopsy @kohske 埋め込みとかconvergent cross mappingが思い浮かびました。統計的因果推論の因果とはちょっと違いますが https://t.co/Exf9DFfnmL
@ksk_S @YouTube はい、関係します。Cross embedding を用いた causality detection は生態学で最近よく使われる手法です。(僕も使ったことがあります。https://t.co/P3iwskRUgg ) ただ、その辺の手法はアトラクタの再構成と因果検出で終わるので、元の方程式の推定まではやっていないんです。
> Convergent cross mappingの紹介:生態学における時系列間の因果関係推定法 https://t.co/z3QasUsXOU
2変数に時間遅れがあっても因果推定してくれるんだろうか。 この論文で出てくる時間遅れτは、2変数間の時間遅れという認識でいいのだろうか。。。 https://t.co/y9TL2XPkqZ
相関関係があることは理解できても、それを因果関係に変換するのは難しかったり、変換が成立しないこともある。 https://t.co/VAYRVkckiJ 生態学ではどうしているんだろうと思ったら、「生態学における時系列間の因果関係推定法(PDF)」 https://t.co/b0mp9Olx1A というものがあった。
Convergent cross mapping (Sugihara et al. 2012 Science) cf. ≪Granger因果性テストが苦手とする決定論的で、なおかつ非線形な力学系において有効で、 かつ比較的少ないデータに対して適用可能な因果性≫推定 https://t.co/jFlWfP8IAA のSugiharaらのグループが発展させたS-mapという分析を応用。
@muscat_mathcat @___c_h_i_c_a___ 私の界隈では現在、時系列データをから、因果関係を推定する、という数学的な技法が流行りつつあります。 https://t.co/RKCkX76nGe てんかんの発作を予測したり、経済分野でも応用例があるみたいです。 お二人の興味に合うかわかりませんが、ちょっと紹介まで。

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