著者
鷲田 祐一 七丈 直弘 粟田 恵吾
出版者
特定非営利活動法人 横断型基幹科学技術研究団体連合
雑誌
横幹 (ISSN:18817610)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.89-97, 2018

As a step of the National Innovation System, foresight activity is increasingly operated ina variety of countries. One of the major methods in the foresight studies, Horizon Scanning method isbeing penetrated in the world foresight community. We investigated such national foresight activitiesin Taiwan, Thailand, Philippines, South Korea, Iran, Singapore, Brunei, Australia, China, Finland,and USA. On the other hand, we found that in Japan, corporate foresight activities are more activethan Japan's national foresight activity. In about 15 years, many Japanese corporates have adoptedHorizon Scanning method as a way of idea generation for new business developments. Howeverrecently, some Japanese corporates refocused on the same method as a way of building internal inno-vation ecosystems, in which creating their own future chronology map was effective to share commonfuture scenarios in their organizations. In Japan, sharing common future scenarios between nationaland corporate level should be a current challenge.
著者
中西 悠斗 七丈 直弘 伊藤 泰久 杉 正夫 ルネルバホイ グエダ 太田 順
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.563-564, 2011

本研究では,スケジューリング手法を用いたアニメーション制作の生産性向上に注目する.現状の制作体制を調査し,作画工程を構成する各段階での生成物と,人員の関係性をモデル化した.このモデルから課題を抽出した結果,スケジューリング手法の適用による改善が見込める課題として,制作進行が行う進捗チェックおよび作画監督が行う修正作業が律速過程となっていることを発見した.
著者
鷲田 祐一 七丈 直弘
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.42-59, 2017-06-30 (Released:2020-03-10)
参考文献数
23

本論ではホライゾン・スキャニング法を援用した未来洞察ワークショップを用いて,AIやIoTの普及に関して,2025年ごろに発生が懸念される想定外事象に関する仮説を検証した。その結果,AIやIoTの普及に関しても,2025年から2030年ごろに,現段階の国を挙げての開発ビジョンでは想定されていない「モザイク型」普及,すなわち技術導入の進捗度が相分離する状況が想定されると結論された。AIやIoTの開発に実際に携わる特に技術系の研究者はこのような「モザイク型」普及に対する「備え」を持つことが重要である。AIやIoTは人を排除し,人の知的作業を代替してしまうものというよりも,人と共存し人の知的作業を縁の下の力持ち的に補助するもの,という人間中心的ビジョンを明確化することで,より現実的な近未来のマーケティングが想定できるだろう。幅広いマーケティング実務者にとって,AIやIoTのインパクトをもっと身近に理解できるようになる一助になると思われる。