著者
奥村 弘 市沢 哲 坂江 渉 佐々木 和子 平川 新 矢田 俊文 今津 勝紀 小林 准士 寺内 浩 足立 裕司 内田 俊秀 久留島 浩 伊藤 明弘 松下 正和 添田 仁 三村 昌司 多仁 照廣
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2009-05-11

大規模自然災害と地域社会の急激な構造転換の中で、歴史資料は滅失の危機にある。その保存活用を研究する新たな学として地域歴史資料学の構築をめざした。その成果は、第1に、地域住民もまた保存活用の主体と考え地域歴史資料を次世代につなぐ体系的な研究手法を構築しえたことにある。第2は、それを可能とする具体的な地域歴史資料の保存と修復の方法を組み込んだことである。第3は、科研の中間で起こった東日本大震災での地域歴史資料保存について理念と具体的な方法を提示するとともに、全国的な研究者ネットワークによる支援体制を構築したことである。第4は、地域歴史資料学をグローバルイシューとして国際的に発信したことである。
著者
三村 昌司
出版者
学校法人 三幸学園 東京未来大学
雑誌
東京未来大学研究紀要 (ISSN:18825273)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.113-123, 2015

<p><b> </b> 本稿は、日本の近世近代移行期研究における「主体」という研究対象について、史学史的考察をもとに、改めてその可能性について考えるものである。戦後歴史学において、「主体」は研究対象として重要な位置を占めながら、1970 年代の構造主義や国民国家論(批判)の登場により、後景に退いていった。 しかし1980 年代に研究の進んだ地域社会論において、実は「主体」という研究視座がそのなかで生きており、1990 年代以降ふたたび「主体」を対象とし、かつ方法論的に改めて考察を深める研究が登場しつつあるとみている。最後に、日本における近代社会形成の理解のために、近世近代移行期における「主体」を方法論とした研究の可能性について言及した。</p>
著者
三村 昌司
出版者
学校法人 三幸学園 東京未来大学
雑誌
東京未来大学研究紀要 (ISSN:18825273)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.165-175, 2014

<p> 近年公議所の研究は進展してきたが、誰がその役をつとめてきたかという基本的なデータについてはまとめられてこなかった。そこで本論文は、公議所とその後身である集議院の構成員(公議人・議員)について、明治2 年3 月、5 月、10 月の3つの段階でそれぞれ明らかにした。また、公議人は近世の江戸留守居役の系譜をひき、酒楼などで多くの会合を重ねる「茶屋政治」も引き継がれていることが指摘されてきた。しかし、留守居役組合と公議所分課の構成員をみると単純な連続性ではなく、近世以来のネットワークと公議所でのグルーピングが重層構造である可能性を指摘した。</p>