著者
上久保 敏
出版者
大阪工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

日本文化講義は文部省が教学刷新事業として昭和11年(1936年)に帝国大学や官立大学、高等学校、専門学校などの直轄諸学校に必修科目として実施を求めた官製講義である。本研究では、日本文化講義の実施事例をできるだけ多く収集することによりその諸相について考察を行った。また、戦時期における経済学者の思想善導への動員・関与について明らかにするとともに日本文化講義を担当した経済学者と日本諸学振興委員会経済学会との関わりについても考察した。
著者
上久保 晶子 柿木 昇治
出版者
広島修道大学
雑誌
広島修大論集. 人文編 (ISSN:03875873)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.209-224, 1997-09-30

The present study was to determine whether the EEG biofeedback training could affect the behavioral measures of finger tapping interval and pressure. In Experiment 1 the alpha bidrectional controls of increase and decrease were given to 18 college sutdents to observe the following behavioral modification of tapping. Each subject was undertaken 5 biofeedback training trials of 3 min., tapping being measured in the periods of preceding and following biofeedback training. The results showed that the tapping pressure decreased sigificantly with no difference in training condition, while no marked biofeedback training effect for both directions was appeared. Twenty six subjects were participated in Experiment 2 in order to enhance the effect of alpha biofeedback training using a prolonged period of training. The alpha increase training was given to 16 experimental subjects and to 10 control subjects for 3 days each. The evident effect of alpha increase training was observed in the experimental group with the significant decrease of tapping pressure, while no significant changes in EEG and behavioral measure were obtained for control group. Taken these experiments together, it can be concluded that the EEG biofeedback training can modify the following behavioral measure of tapping pressure, which would imply the useful technique in the clinical field.
著者
青井 利哉 川辺 浩史 上久保 晶子 柿木 昇治
出版者
日本バイオフィードバック学会
雑誌
バイオフィードバック研究 (ISSN:03861856)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.60-64, 2000-03-31

これまでの脳波バイオフィードバック研究は, α波出現に伴う主観的状態の変化や, その制御方略に関するものが主であり, 訓練による行動指標の変化を検討した研究は見られない.脳波バイオフィードバックの効果の検討として, 計量可能な行動指標の変化を観察することは, 訓練効果の評価の妥当性を向上させる.本実験においてはα波増強訓練, およびβ波増強訓練が時間評価に及ぼす影響について検討することが目的である.時間評価は15秒, 30秒, 60秒を設定して, 被験者にバイオフィードバック訓練前後で計測させた.α波バイオフィードバック訓練により主観的時間評価は長く評価され, β波バイオフィードバック訓練により短く評価されることが明らかになった.これは脳波周波数の増加は時間評価の過小評価をもたらすとしたWerboff(1962)の知見を支持するものである.本実験において, 脳波バイオフィードバック訓練と時問評価との対応関係が見られた.
著者
片岡 幹雄 郷 信広 上久保 裕生 徳永 史生 SMITH Jeremy ZACCAI Josep
出版者
奈良先端科学技術大学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1997

黄色ブドウ球菌核酸分解酵素(SNase)を用いて、室温及び25Kでの中性子非弾性散乱スペクトルを広いエネルギー範囲で観測した。蛋白質の非弾性散乱スペクトルとしては、世界最高精度のデータを得ることができた。25Kスペクトルは、定性的に基準振動解析により説明することができ、ピークの帰属が行われた。理論的に予想される振動モードの実在が証明された。しかし、定量的な一致度はよくなく、理論計算に用いられているポテンシャル関数に改善の余地があることを示した。また、室温のスペクトルは分子動力学シミュレーションにより説明されることが示された。SNase野生型とフラグメント(折畳まれていない)についての中性子非弾性・準弾性散乱測定から、折畳まれることによって獲得される特異的な運動は、ガラス転移以上の温度で出現する水によって活性化される非調和的な運動であることが示唆された。蛋白質におけるボソンピークは分子量依存性を示唆し、ボソンピークの起源となる低エネルギー励起は二次構造などに局在したものではなく、分子全体に広がっているモードによることが推測された。また、この性質は、蛋白質を含めソフトマターに共通の性質であると考えられる。蛋白質動力学の不均一性を評価する方法が考察され、バクテリオロドプシンについては、機能との関係が議論された。膜蛋白質と水溶性蛋白質とで不均一性には差があることも示された。ガラス転移は、蛋白質の部位により起きる温度が変わることが、重水素ラベルを用いて示された。これも動力学の不均一性の現れであることが示唆された。
著者
上久保
出版者
日本ビタミン学会
雑誌
ビタミン (ISSN:0006386X)
巻号頁・発行日
vol.19, 1960