著者
恒吉 宏亮 平田 京一郎 鈴木 健一郎 髙橋 志宗 飛田 祐志 上田 篤 渡邊 慎太郎 市川 俊和 仲川 政宏 萩原 隆男 本間 正勝 岡本 勝弘
出版者
日本法科学技術学会
雑誌
日本法科学技術学会誌 (ISSN:18801323)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.137-150, 2022 (Released:2022-07-31)
参考文献数
15

In the case of a fire incident such as arson, the combustion experiment that reconstructed the fire scene will be conducted to clarify the facts. However, various problems such as construction costs and securing an experimental environment must be dealt with. Therefore, the purpose of this study is to utilize fire simulation for the investigation of fire incidents. In this study, combustion experiments and FDS (Fire Dynamics Simulator) simulations assuming gasoline arson in the kitchen, which have not been reported so far, were conducted and compared. Next, the observation of fire damage using the accumulated heat-flux was evaluated by a newly developed analysis tool for visual evaluation. The simulation results such as burning behavior, temperature changes, and the burned away phenomenon of the door showed good agreement with those experimental results. Burning behavior in the kitchen, that couldn't be observed in the combustion experiment were grasped in detail in the simulation. Furthermore, the relationship between the fire source and the fire damage on the floor, which couldn't be explained only by the observation results after extinguishing the fire, could be reasonably explained by the visual evaluation of burning behavior and the accumulated heat-flux in the kitchen by using the simulation. Therefore, the fire simulation was shown to be an effective tool for analyzing fire phenomena.
著者
上田 篤志 山本 暁彦 加藤 大輔 岸 義人
出版者
天然有機化合物討論会実行委員会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.56, 2014

<p> ハリコンドリン類は上村、平田らによってクロイソカイメンから単離および構造決定されたポリエーテル系マクロリドである。<sup>2)</sup>その複雑な構造もさることながら、強力な抗腫瘍活性を示すことから創薬研究のシード化合物としての利用も試みられ、ハリコンドリンの右側部分をモチーフとした誘導体であるハラヴェンが2011年に乳ガンの治療薬として上市されている。構造的にハリコンドリン類は、C12およびC13位の酸化度の違いによりA、B、およびCシリーズに分類され、他方側鎖の構造によってノルハリコンドリン、ハリコンドリン、およびホモハリコンドリンに分類される (Figure 1)。これらの組み合わせからなる9種の亜種のうち、ハリコンドリンAを除いた8種類が現在までに単離報告されている。今回、未だ自然界からは単離されていないハリコンドリンAの初の全合成を達成したので報告する。合成のハイライトとしては、(1)Cr触媒によるC13/C14位でのカップリングとビニロガスエステルの面選択的エポキシ化を鍵とするC1–C19フラグメントの合成、(2)不斉Ni/Cr触媒反応<sup>3)</sup>に続くフラン環形成反応及び椎名マクロラクトン化による右側マクロラクトン環の構築、(3)C1–C38とC39–C54フラグメントのNi/Cr試薬による連結、(4)TMSOTfを用いた新規高立体選択的異性化反応によるC38-epi-ハリコンドリンAからハリコンドリンAへの異性化の4点があげられる。さらに合成したハリコンドリンAの構造の正しさを証明するため以下の実験を行った。第一にハリコンドリンAの合成に用いたC1–C38フラグメントから、既知の天然物ノルハリコンドリンA(2)およびホモハリコンドリンA(3)を合成した。第二にハリコンドリンAとその他のハリコンドリン類とのNMRデータの比較を行った。<sup>4)</sup></p><p>Figure 1.Structure of the halichondrin class of natural product.</p><p>(1)Cr触媒的カップリングと選択的エポキシ化によるC1−C19部位の合成</p><p> C1−C19フラグメントはヨウ化アルキン4と臭化ビニル5から合成した(Scheme 1)。これら二つの原料はいずれもNi/Crカップリング反応の良好な基質であるが、Ni触媒の量を低容量に抑えることでヨウ化アルキンのみを選択的に活性化させ、アルデヒドとのカップリング体を91%の高収率で得ることに成功した。生じた水酸基を酸化した後に得られたイノン6を、過剰のピリジン存在下HF・ピリジンで処理することで、三つのTBS基のうち、C9位とC11位のTBS基を選択的に脱保護することに成功した。この過程においてC9位の水酸基はイノン部位にオキシマイケル付加し、C11位の水酸基との水素結合による安定化でE体のビニロガスエステル7が選択的に得られた。ビニロガスエステル7のエポキシ化はジメチルジオキシランを用いることでコンベックス面から選択的に進行し、続く酸によるエポキシドの開環とHFによるTBS基の脱保護を伴うC14位でのケタール化までの3工程をワンポットで行うことで、収率92%でC12、C13位に水酸基を有するハリコンドリンA骨格の構築に成功した。最後にC12/C13位ジオールをp-アニシリデンで保護することにより、C19位でのカップリングの基質8へと導いた。Scheme 1において</p><p>(View PDFfor the rest of the abstract.)</p>
著者
野原 誠太郎 石井 亜紀子 上田 篤志 関 昇子 小國 英一 木野 弘善 石川 栄一 玉岡 晃
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.106, no.4, pp.820-827, 2017-04-10 (Released:2018-04-10)
参考文献数
9

Alzheimer型認知症で加療されていた67歳,女性.痙攣,意識障害で入院し,頭部単純MRI上,大脳白質に広汎なT2WI高信号域および大脳皮質に多数の微小出血を認めた.脳生検にて,大脳皮質内の血管壁にアミロイドβ蛋白(Aβ)の沈着があり,脳アミロイドアンギオパチー関連炎症(cerebral amyloid angiopathy-related inflammation:CAA-I)と診断した.ステロイド加療により検査所見や臨床症状は改善した.本症はステロイドなどによる免疫療法が有効であり,治療可能な認知症の鑑別疾患として重要である.
著者
森下 眞行 上田 篤嗣
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.160-160, 2008

本研究プロジェクトにおける活動の意義は、子供から大人まで楽しくUDについて学ぶことが出来るクイズ形式の学習ゲームを開発し、県立大学として岡山県のUD普及事業推進に貢献することである。本ゲームは、高齢者疑似体験キットなどによる「バリアフリー体験会」や「街歩き調査」の事前学習として、遊びながら楽しくUD に関する知識を増やすことが出来るものである。さらに、本ゲームは、防災や環境問題、コミュニティ等についても応用が期待されるものでもある。本研究は、岡山県UDカレッジモデル事業として認定されたゲーム制作委員会と県内大学(岡山県立大学と川崎医療福祉大学)の共同研究でスタートしたものである。最初に制作したUDゲームVer1をゲーム対象である小学生数名にモニター調査を行い、問題点等を見いだし、UDゲームVer2:ゲーム名「ぐるぐるももっち」を開発した。ここでは、全体のデザインやゲームシステムの大幅な見直しを行った。さらに、ver2も同様に小学生数名モニター調査を行った。この調査では、大変好評を得ることが出来、最終的な成果を、平成19年11月開催の「まなびピア岡山2007」の会場にて発表を行った。
著者
森下 眞行 上田 篤嗣
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究. 研究発表大会概要集 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
no.55, pp.314-315, 2008-06-20

This paper describes our study of the Design Development for UD (Universal Design) Learning Support Games. The purpose of the activities is to make a game that children and adults can learn UD happily. Another intention is to contribute to the business for the diffusion of UD in Okayama. We had two monitor-investigations of this game to school children. The game of the final form was displayed in Manabipia Okayama 2007. It got much popularity. From now on, it will be applied for the community, in terms of disaster protection, environmental problems.