著者
近藤 真一 花岡 志郎 中井 裕司
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.658, pp.107-119, 2000-09-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
6
被引用文献数
1 1

連続構造上路式吊床版橋では, 活荷重載荷に伴い吊床版に生じる水平力による橋脚の変形を抑えることで, 吊床版取付部の曲げモーメントや吊床版のたわみを低減させることができる. この目的で, 上床版端部を橋台と弾性結合する構造を考案したが, 本論文では, この弾性結合構造を有する連続構造上路式吊床版橋の構造特性について示すとともに, 端部ばね定数を簡略的に設定する手法を提案した. また, 構造特性を把握するために行った解析の妥当性を, 実橋における静的・動的載荷試験結果により確認した.
著者
中井 裕 砺波 謙吏 大村 道明 大串 由紀江
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.511-520, 2014-05

東北および関東の太平洋側に立地する飼料工場の生産量シェアは,国内全体の約3分の1に相当する。宮城県石巻には飼料工場が6つあるが,津波による施設等の損壊ほか浸水被害があった。例えば,ある工場では,震度6強の揺れによる機械への被害は少なかったが,3.6mの津波が襲い,製品在庫が大量流失し,機械設備が破損,電気設備も冠水した。高圧変電所の被災に伴い,通電までには45日を要した。復旧にあたっては,30cmものヘドロに埋まり除去に苦労したほか,水に浸かった飼料をどのように処理するかという大きな問題に直面した。それでも機械設備を修復し,5月18日に製造テストを開始して同23日から本格稼動させている。また,青森県八戸のある工場では,震度5強の揺れによる機械への被害は少なかったが,1.5mの津波が襲い,製品在庫の大量流失のほか,機械と電気設備も冠水した。3日後に高圧通電したことから復旧を急ぎ,3月23日に製造テストを開始し,28日から本格稼動させている。このように,被災した飼料会社では復旧に尽力するとともに,飼料業界でバックアップ体制を敷き,余力のある北海道・西日本・九州の工場で増産し,長距離輸送する体制を発生後1週目から本格化させている。あわせて備蓄飼料穀物35万tの貸付,輸送車両の高速道路使用特別許可等もあった。一方で,燃料・トランスバック・内航船が不足するという事態も生じた。また,一部の外国船は遠方の港への荷降しを希望し,対応に追われた社もあったようだ。
著者
中井 裕司 田畑 光敏
出版者
The Japan Society of Naval Architects and Ocean Engineers
雑誌
日本造船学会論文集 (ISSN:05148499)
巻号頁・発行日
vol.1990, no.168, pp.623-628, 1990
被引用文献数
3

SHIP & OCEAN FOUNDATION studies on Pilot Model for CIM in shipbulding. One of the subjects in this project, we researched on modeling for Piping Arrangement in Shipbuilding. This paper proposed Piping Arrangement Model based on Object Oriented and Entity-Relationship method. Following this concept, we developed Prototype System by Smalltalk80, this is object oriented program language and enviroment.<BR>The Prototype System applied to midship part of oil tanker and obtained efficiency of proposed Piping Arrangement Model.
著者
中井 裕子
出版者
関西大学史学・地理学会
雑誌
史泉 (ISSN:03869407)
巻号頁・発行日
vol.110, pp.20-35, 2009-07-31
著者
中井 裕子
出版者
関西大学史学・地理学会
雑誌
史泉 (ISSN:03869407)
巻号頁・発行日
no.110, pp.20-35, 2009-07
著者
梶本 卓也 中井 裕一郎 大丸 裕武 松浦 陽次郎 大沢 晃 Abaimov Anatoly P. Zyryanova Olga 石井 篤 近藤 千眞 徳地 直子 廣部 宗
出版者
日本生態学会
雑誌
日本生態学会大会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.265, 2005

中央・東シベリアの永久凍土連続分布域には、近縁2種のカラマツ(L. gmelinii, L. cajanderi)が優占する疎林が分布している。これまでの調査から、成熟した林(100年生以上)では、根が全現存量に占める割合は30-50%と北方林の中でも顕著に多く、同化産物のアロケーションが根にかなり偏っていることがわかっている。このことは、個体の成長や林分発達が地上部の光獲得競争よりも地下部での土壌養分、とりわけ窒素をめぐる競争に支配されていることを示唆している。本研究では、こうした点を裏付けるために、中央シベリアの成熟した林(約100年生)や山火事更新直後の若齢林(10年生前後)を対象に新たに伐倒・伐根調査を行い、既存のデータも加えて、アロケーションや根系発達が時系列でどう変化するのか検討した。その結果、100年生林では根が現存量に占める割合はやはり30%以上と高く、各個体の根系水平分布面積は樹冠投影面積の3-5倍に達していた。また林分レベルで推定された根系分布面積合計、単位土地面積当たり1を大きく上回り、根系がすでにほぼ閉鎖していることが示唆された。一方、更新直後の実生や若木では、根の割合は個体サイズとともに低下し、成長良好な大きめの個体で15-20%と成熟木よりかなり少なかった。この永久凍土地帯では、山火事更新後、コケや地衣、低木等林庄植生の回復に伴って、地温が低下し活動層の厚さも徐々に減少する。そして、もともと限られた無機態窒素の利用も制限されていく。こうした根圏環境の時系列変化を踏まえてカラマツ個体のアロケーションを考えると、土壌養分吸収の制限が少ない山火事後の更新初期段階では地上部の成長に偏っているが、数10年を経ると地上部から根へ大きくシフトし、その時期を境に地下部での個体間競争が起こって、やがては根系が閉鎖した林分状態に達することが推察される。
著者
中井 裕 砺波 謙吏 大村 道明 大串 由紀江
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.511-520, 2014-05

東北および関東の太平洋側に立地する飼料工場の生産量シェアは,国内全体の約3分の1に相当する。宮城県石巻には飼料工場が6つあるが,津波による施設等の損壊ほか浸水被害があった。例えば,ある工場では,震度6強の揺れによる機械への被害は少なかったが,3.6mの津波が襲い,製品在庫が大量流失し,機械設備が破損,電気設備も冠水した。高圧変電所の被災に伴い,通電までには45日を要した。復旧にあたっては,30cmものヘドロに埋まり除去に苦労したほか,水に浸かった飼料をどのように処理するかという大きな問題に直面した。それでも機械設備を修復し,5月18日に製造テストを開始して同23日から本格稼動させている。また,青森県八戸のある工場では,震度5強の揺れによる機械への被害は少なかったが,1.5mの津波が襲い,製品在庫の大量流失のほか,機械と電気設備も冠水した。3日後に高圧通電したことから復旧を急ぎ,3月23日に製造テストを開始し,28日から本格稼動させている。このように,被災した飼料会社では復旧に尽力するとともに,飼料業界でバックアップ体制を敷き,余力のある北海道・西日本・九州の工場で増産し,長距離輸送する体制を発生後1週目から本格化させている。あわせて備蓄飼料穀物35万tの貸付,輸送車両の高速道路使用特別許可等もあった。一方で,燃料・トランスバック・内航船が不足するという事態も生じた。また,一部の外国船は遠方の港への荷降しを希望し,対応に追われた社もあったようだ。
著者
中井 裕 砺波 謙吏 大村 道明 大串 由紀江
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.332-338, 2014-03

東日本大震災(以下,「大震災」)の発生は,岩手県,宮城県,福島県を中心に畜舎等の損壊や家畜の死亡・廃用といった直接的な被害をもたらした。こうした直接的な被害が報告される一方で,電気・水道等の供給停止,飼料工場の被災,交通網の遮断や燃料不足等が,家畜の生産・飼養管理や物流等に影響をおよぼし,生産物の廃棄や資質低下,資材の入手先や販売先の確保に困難を極めるといった二次的影響・被害ももたらした。さらに,東京電力福島第一原子力発電所の事故は,稲ワラや堆肥,圃場を放射能汚染し,出荷遅延,汚染堆肥の除去・保管等を余儀なくされ,風評被害による畜産物消費の低迷を惹起(じゃっき)した。このように,大震災の発生に伴う畜産経営への被害・影響については広範であったが,一方で個々の畜産経営が受けた影響は,同じ地域であっても地理的条件,周辺の社会インフラ寸断状況により異なるものであった。再生・復興の取り組みはまだまだ道半ばであり,避難している者,原発事故による影響がまだまだ残る地域もあるが,被災地で畜産経営を取り巻いてどのようなことが起き,生産活動継続でどのように苦労したかを横断的に整理し,記録等にとどめておくことは,被災地の着実な復興の歩みの上で,また今後のわが国の畜産経営の維持・安定的な発展に重要なことである。
著者
中井 裕一郎 坂本 知己 寺嶋 智巳 北村 兼三
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.77, no.6, pp.581-588, 1995-11-01
被引用文献数
2

常緑針葉樹林では森林樹冠層の冠雪量が多いことから,降雪期における遮断蒸発量が大きくなる可能性がある。これは水資源としての積雪水量の損失であり,このような降雪の遮断蒸発量を気候条件や森林状態によって評価することが森林管理上重要である。このため,降雪の遮断蒸発量を調べることを目的として,札幌市の密な21年生トドマツ林において冠雪量の収支に関する観測を行った。まず,冠雪重量の連続測定の結果,冠雪量の時間変化から蒸発量の日変化および冠雪量の冬期間を通じた変動特性が得られた。冠雪としての保水量は最大20mm以上になった。真冬日の連続する厳冬期は冠雪が長期間継続して維持されたが,より温暖な時期には降雪中と降雪直後をのぞいて冠雪の完全な消失がしばしばみられた。次に,森林内外の降水量の収支によって1〜2月の8〜14日間ごとの積算蒸発量を求めた結果,各期間の平均蒸発量は0.7〜2.3mm・d^<-1>の範囲にあった。