著者
米田 信子 中島 久 小森 淳子 竹村 景子 米田 信子
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では「スワヒリ語圏」におけるスワヒリ語すなわち「超民族語」(民族を超えた共通語)と諸民族語の相互の影響を明らかにするために,東アフリカにおいてスワヒリ語と各民族語に関する社会言語学的調査および記述言語学的調査を行なった。スワヒリ語圏には異なるタイプの言語接触の状況が存在するが,各地域での調査結果を比較しつつ網羅的に言語状況を捉えたことにより,スワヒリ語圏の言語文化的な動態をより正確に記述することができたと思われる。
著者
高松 晃子 中島 久代 山中 山中
出版者
聖徳大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

バラッドと呼ばれる英語圏の物語歌は、ローカルな口頭伝承が廃れる一方で、録音文化に浸透することで新たな伝承ルートを獲得しつつある。この研究では、20タイトルのバラッドについて2001年以降の録音をできる限り収集し、歌詞と旋律の傾向を調べた。録音文化に独特なのは、広く支持された演奏が現れるとそれが一種の手本となって伝えられることである。それは地域を越えて伝承されるが、録音文化内部で細分化された音楽ジャンル(たとえばエレクトリック・フォーク、カントリー、ロック)を越えることは容易ではないようだ。
著者
清原 薫 小杉 光世 笠島 史成 家接 健一 片田 正一 山下 良平 酒徳 光明 中島 久幸
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 = The journal of the Japanese Practical Surgeon Society (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.58, no.8, pp.1841-1845, 1997-08-25
被引用文献数
2

症例は63歳男性.主訴は上腹部痛.心窩部に弾性軟,表面平滑で圧痛を伴う腫瘤を触知.血液検査は腫瘍マーカーを含め異常なし.腹部USおよびCTで肝外側区域に辺縁が一部充実性の嚢胞性腫瘤を認めた.この充実性部分は造影CTでenhanceされ,血管造影では細血管の断裂と濃染を示した. ERCPでは胆管と嚢胞の交通はなかった.肝嚢胞腺癌と考え手術を施行.腫瘤の肝実質への浸潤はなく,外側区域切除で摘出可能であった.嚢胞内容は透明な粘液で,嚢胞内腔に向かって乳頭状の腫瘍が増殖し,その一部に出血が見られた.病理組織検査で乳頭状増殖部位の異型細胞と嚢胞壁の立方上皮との間にtransitional portionを認め,単純性肝嚢胞から癌化した肝嚢胞腺癌と考えた.