- 著者
-
赤松 利恵
串田 修
高橋 希
黒谷 佳代
武見 ゆかり
- 出版者
- 特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
- 雑誌
- 栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
- 巻号頁・発行日
- vol.79, no.1, pp.37-45, 2021-02-01 (Released:2021-04-05)
- 参考文献数
- 16
- 被引用文献数
-
1
【目的】「健康な食事・食環境」認証制度における外食・中食部門の応募促進と継続支援に向けて,スマートミールの提供状況と事業者が抱える課題を整理すること。【方法】2018年度に認証され,2020年更新対象となった外食55,中食24計79事業者を対象とした。2020年1~2月,Webフォームを用いて,更新意向の他に,スマートミールの提供状況と課題をたずねた。他に,認証時の情報から,応募部門,認証回,店舗の場所,星の数の情報を用いた。量的データの結果は,度数分布で示し,自由記述の回答は,コード化の後,類似する内容をまとめ,カテゴリ化した。【結果】79事業者を解析対象とした(解析対象率100%)。70.9%(n=56)の事業者が,更新すると回答した。項目に回答した49の更新事業者の63.3%(n=31)が【メニューに対する肯定的な評価】など,顧客からの反応が「あった」と回答した。また,71.4%(n=35)の事業者が認証前後の売上げに「変化なし」と回答したが,81.6%(n=40)の事業者が認証のメリットがあったと回答した。40.8%(n=20)の事業者が【メニューに関する課題】などを感じていた。【結論】外食・中食事業者の認証制度への応募促進と認証継続の支援には,メニュー開発やコスト削減に関する課題と,スマートミールの認知度向上など普及啓発に関する課題の解決が必要だと示唆された。