著者
丸山 翔永 森 太郎 大柳 佳紀
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.84, no.764, pp.911-918, 2019 (Released:2019-10-30)
参考文献数
12

Introduction Recently, highly insulated housings are increasing nationwide. Especially in Hokkaido, the development of wooden high insulated housing has been developed from the early days. The number of those housing supplied to the market was growing after the 1980s. Nowadays, those housings are renovating. It is a good opportunity to observe how various methods have influenced insulation performance and deterioration. The purpose of this research is to give insight into distribution of second-hand housing. We analyzed insulation performance such as Q-value and air-tightness of the housings with entire insulation renovation and the existing housings in Hokkaido.  Methods First, we conducted a questionnaire survey. The target housings are 51 housings (Hoppougata-Jyutaku) built in Asahikawa city, Sapporo city (Kita-ku, Toyohira-ku), Kitahiroshima city in the 1990s. Next, we conducted an inspection of the target housings. The target housings consist of 13 renovated houses (a1-a13) in Sapporo city, Kitahiroshima city, Tomakomai city and 17 existing houses in Sarufutsu town, Shimokawa town, Asahikawa city, Sapporo city and Takasu town (b1-b17).  Summary 1) The most frequent renovation was "painting or replacement the outer wall and roof." Also, there were many answers which conducted "replacement of heating and hot-water supply equipment at the same time." 2) About C-value of renovated housings, the RMSE of C-value was 0.56 cm2/m2 and the average absolute error rate was 43%. The C-value in the inspection, about ten years after renovation, were higher than the values just after renovation in many houses, and the airtightness was somewhat deteriorated. However, in most housings, no significant deterioration of the air-tightness was confirmed even after ten years from the renovation. It was confirmed that the performance can be maintained when wooden houses are adequately insulated and repaired.  About C-value of existing housings, those can be classified into the values under 2.0 that provide sufficient air-tightness compared with new houses and the values over 3.5 that not provide enough air-tightness. There were deteriorations such as moisture problem, dew, and fungi when the air-tightness was not enough. 3) About the Q-value, the average error between calculation values and measurement value was 0.32 W/m2K, and the average reliable section width was 0.36 W/m2K. Also, 36.4% of calculated values were within the reliable section, and few housings were below the calculation values. In the future, it is predicted that more reliable values can be calculated by conducting detailed examination of the heating area. 4) In this report, the housings with entire insulation renovation, the deterioration of insulation performance was hardly confirmed. However, in the case of cold climate areas, there is the possibility of deterioration in partial insulation renovation. Therefore, we will consider the finance system to achieve full insulation renovation, not partial renovation in the future.
著者
丸山 翔 伊藤 千晶 安藤 道晴 若山 佐一
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.41 Suppl. No.2 (第49回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0098, 2014 (Released:2014-05-09)

【はじめに,目的】近年,注意の向け方により新しく獲得する運動過程に大きな影響を与える可能性が示唆されている。注意とは「意識の焦点化と集中」と定義され,学習者の能動的な注意をどのような対象に向けるかという注意の焦点をいう。従来,運動学習の過程において,一つ一つの身体部位(以下 身体内部)の動きに注意を払いながら運動を行うことが大事であった。このように意識的に運動を制御する過程が,歩行のような自動的な運動を獲得するために必要な過程だと考えられていた。つまり,言語教示を与える際に,自身の身体内部に対し注意を向けるInternal focus of attention(以下IF)が有効だと考えられていた。しかし,Wulfら(1998)は注意の焦点を自身の身体と接するものなどである身体外部,外部環境に対し向けるExternal focus of attention(以下EF)の方がIFに比べて運動学習の効果が高く,自動性を高めると述べている。これは,従来の考えとは異なる見解である。また,先行研究の多くはスポーツスキルの学習で検証しているものが多く,理学療法分野で検証している先行研究はほとんど見つからなかった。そこで本研究の目的は,理学療法分野において,言語教示により注意の向け方を変えることで動的バランスを獲得していく運動学習の過程にどのような影響があるのか比較・検証することとする。【方法】対象者を若年健常者39名(男17名,女22名,年齢23±1.93歳)とし,ランダムに,control(以下CON)群15名,IF群12名,EF群12名の3群に群分けした。同一の課題を3群で実施し,群によって異なる言語教示を行った。運動課題は,動的バランスを測るY Balance Test(以下YBT)を測定した。指示内容は,対象者に課題を実施してもらう際に,CON群には注意に関する口頭指示は与えず,IF群には身体に注意を向けるような口頭指示を与え,EF群には外部環境に注意を向けるような口頭指示を与えた。測定回数は,初回1回,練習5回,保持テスト1回の計7回とした。YBTとは,立位で下肢を3方向(前方・後方外側・後方内側)にどれくらいリーチできるかを測るバランステストである。方法は,開始肢位を直立姿勢とし,リーチする下肢を浮かせながら目的方向へのばし,浮かせたまま直立姿勢に戻る。その時のリーチ距離を測定する。この動作を3方向各々に実施してもらう。3方向の総合値をYBTの計算式に沿って数値化する。計算式は以下の通りである。{(前方リーチ距離+後方外側リーチ距離+後方内側リーチ距離)/(棘果長×3)}×100初回と保持テストでの変化量を比較した。統計は,群間比較はTukeyの検定で解析し,その後effect sizeを求めrと表記した。有意水準はp<0.05とした。統計ソフトは,SPSS16.0Jを使用した。【倫理的配慮,説明と同意】本研究は所属施設の倫理審査規定に基づき,書面および口頭にて説明し,同意を得て行った。【結果】群に対する多重比較法の結果,CON群とEF群で有意差あり(95%CI:5.07-13.52,r=0.75 large effect size)。IF群とEF群で有意差あり(95%CI:0.75-9.65,r=0.68 large effect size)。CON群とIF群では有意差なし(95%CI:-0.13-8.32,r=0.49 medium effect size)。【考察】注意の向け方により,健常者の動的バランスにどのように影響するかCON群,IF群,EF群で比較した。その結果,EFの有利性が示唆された。EFの言語教示により,EF群の方がCON群と比較し有意に学習効果があった。これは,先行研究での,EFは運動の制御過程への意識的な干渉を少なくし,自動的な運動制御を促進するという考えを支持する結果となった。IF群とCON群とでは,結果に有意な差が見られなかった。今回,IF群は言語教示により適切な身体内部の動きを獲得したことによりCON群に比べ学習効果が得られやすいと考えていた。しかし先行研究にて,IFのように運動の制御過程に意識的に介入すると自動的な運動を妨害することが示唆されている。その結果,IF群では自動性が阻害され学習効果が打ち消し合ってしまったと考えられる。CON群に関しては,適切な身体内部の動きを獲得できず,無意識にIFで運動制御をしてしまうため,学習効果が得られにくいと考えられる。今後は,測定日から1ヶ月後に保持テストを実施し,長期でもEFの学習効果が永続されているかも含め,検証していく。【理学療法学研究としての意義】臨床場面では,IFによる言語教示が多いように思える。そこで,先行研究に基づき言語教示をIFからEFに変えることでパフォーマンスが向上するのであれば,理学療法の治療において今までにない切り口になり,臨床的な介入の効果を向上させる可能性がある。
著者
木村 泰生 藤田 博文 山川 純一 瀧口 豪介 丸山 翔子 高井 亮 荻野 和功 小川 博
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.146-153, 2018

<p>症例は33歳の女性で,2年前に下行結腸癌による大腸イレウスに対して自己拡張型金属ステント(self-expandable metallic stent;SEMS)留置後に,腹腔鏡下左半結腸切除術を施行した.その際の病理組織学的所見は,中分化型腺癌,深達度SS,n0,ly1,v1,stage IIの診断であった.術後2年目にCEAの上昇およびCTで下腹部に約3 cmの腫瘤性病変を認め,FDG-PETでも同部のみに集積を認めたことから孤立性再発病変と判断し,腹腔鏡下に腫瘤摘出術を施行した.術中所見では腫瘤は大網内に約3 cmの孤立性の腫瘤として認め,その他に明らかな播種および転移病変は認めなかった.病理組織学的所見では,下行結腸癌の血行性大網転移と診断された.結腸癌の孤立性大網転移はまれな再発形式で,これまでに報告例はない.本症例は近年増加傾向である金属ステント留置後の手術症例(外科手術前の処置bridge to surgery;BTS)であり,ステント留置と大網再発の因果関係は不明であるが,大腸ステント留置症例における長期的な予後は不明な点も多いため今後も症例の蓄積が必要である.</p>
著者
丸山 翔太郎 黒岩 眞吾 堀内 靖雄
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J102-A, no.2, pp.120-123, 2019-02-01

トランペットの音色が演奏者によってどのように異なるのかについて,音響的特徴の分析を行った.また,演奏者の個人性を表す特徴量として口唇振動MFCCを提案しHMMを用いた演奏者識別実験によりその有効性を確認した.