著者
水野 武郎 市村 秀樹 柴田 和男 田中 宏紀 山川 洋右 丹羽 宏 正岡 昭
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.55-62, 1985-02-28 (Released:2011-08-10)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

原発性肺癌56例の腫瘍径とtumor doubling timeからGeddesのノモグラムを用いて予測生存期間 (PST) を算出した.このPSTの組織型別平均値は, 扁平上皮癌14.7±11.8月, 腺癌39.9±437.月, 小細胞癌10.4±9.8月, 大細胞癌13.3±9.4月であった.PSTは実際の生存期間 (AST) と密接な相関Y=2.33±0.82X (r=0.80, p<0.01) を示し, 肺癌治療の効果を判定する良好な指標になると考えられた.PSTを大きく上廻るASTを示したものは, 1例を除き全例切除例であった.
著者
丹羽 宏介 間瀬 健二 東海 彰吾 川本 哲也 藤井 俊彰 梶田 将司 平野 靖
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.3C41, 2010

<p>ものづくり技術の過程の訓練映像や、スポーツ映像において、多視点映像技術は有力視されているが、視聴者は 自由な視点から興味深い映像を探す事が困難である。本稿では、多視点視聴が可能なツール(Peg-Scope Viewer)上での利用者の視聴ログから、重要映像を抽出する手法を提案し、抽出した重要映像を繋いでビデオを作成した。それを、他の方法で抽出したビデオと比較し、評価する方法を検討する。</p>
著者
可児 久典 山川 洋右 丹羽 宏 桐山 昌伸 深井 一郎 近藤 知史 斉藤 雄史 佐々木 秀文 横山 智輝 藤井 義敬
出版者
日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 : 日本気管支研究会雑誌 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.19, no.5, pp.414-417, 1997-07-25

症例は, 54歳の男性。1996年5月より咳嗽, 喀痰が出現し, 人間ドックにて胸部異常陰影を指摘されたため, 当科紹介受診となった。喀痰細胞診でClass V(腺癌), 気管支鏡検査では, 右上葉気管支入口部にポリープ状の腫瘍をみとめ, 生検で扁平上皮癌の診断を得た。このため右肺上葉原発の扁平上皮癌の診断で, 6月18日右上葉楔状切除術を施行した。術後の検索にて, 腫瘍は右S^2原発の腺扁平上皮癌で, 気管支内腔をポリープ状に発育しており, pT2N0M0 stage Iであった。気管支内腔をポリープ状に進展する腫瘍は原発性肺癌, カルチノイド, 転移性肺腫瘍等でみられるが, 肺癌の場合は扁平上皮癌が大半を占める。腺扁平上皮癌はその頻度も少なく, 内視鏡的所見や発育形態も定かではない。本例は末梢から発生し気管支内腔をポリープ状に進展した腺扁平上皮癌として, 興味のある症例であると思われた。
著者
林 嘉光 浅野 高行 伊藤 剛 桐山 昌伸 丹羽 宏 正岡 昭
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学
巻号頁・発行日
vol.16, no.5, pp.466-471, 1994
被引用文献数
3

症例は59歳, 男性。1993年8月より息が吐きにくくなり, 10月下旬には喘鳴, 呼吸困難が出現し, 入院となった。当初, 気管支喘息と診断したが, 気管に痰が詰まった感じと呼気性の呼吸困難が続くため, 気管断層撮影, 胸部CT撮影を実施し, 気管下部の分岐部直上に2cm大の有茎性腫瘤を認めた。可及的な気道確保の目的で, 気管支鏡下高周波スネアで腫瘍頭部を切除した。病理組織診断は神経鞘腫と判明し, 残存する腫瘍に対しては1994年1月11日に根治的手術を行った。手術時, 気管内腔は腫瘍により分岐部より口側へ1から4気管軟骨輪にわたって狭小化し, また膜様部外側へも隆起していた。しかし, 食道を含む周囲組織への浸潤はなく, 腫瘍を含む4気管輪を管状切除し, 端々吻合を行った。経過も順調で術後19日で退院した。