著者
小川 賀代 小村 道昭 梶田 将司 小舘 香椎子
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.51-59, 2007
被引用文献数
10

理系人材不足の背景をふまえて,今まで以上に「実践力」を有した人材を輩出することが急務であり,このための人材育成システムの再構築が求められている.本論文では,日本女子大学が長年にわたり蓄積してきた人的資源である卒業生の情報を活用したロールモデル型eポートフォリオ(RMP)を提案し,その構築を行った.本手法は,ポートフォリオの評価指標設定に社会で活躍する卒業生の学生時の成績を利用するため,評価指標の決定のための組織だった議論の必要がなく,導入が容易である.また,業種・職種別のロールモデルと現在の自分の実践力を比較することができ,自分の現在の能力,またどの能力が基準に達していないかなどを視覚的にとらえられる.よって,自分の目指す職業に要求される実践力の強化を効率よく行うことができる.蓄積情報は,就職時の自己PRに活用したり,教員による実践力育成支援に役立てることができる.システム構築は,eポートフォリオはオープンソースを活用し,これにRMP解析部分を独自拡張した.
著者
梶田 将司
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.286-289, 2016-02-15

「教育の情報化」とも言われる大学教育におけるICT利活用は,コース管理システム/学習管理システム (Course Management System/Learning Management System, CMS/LMS),教務システム等を通じた「従来の教え方・学び方の電子化」から,組織的な情報環境の整備の中で実際の教育現場で ICT を活用しながらデータを蓄積し,エビデンスに基づいて教えや学びを高度化する「情報環境と利活用のスパイラルな進化」という新たなフェーズに入った.本稿では,変わりつつある現在の潮目をまとめながら,長期的な視点でこれまでの大学における情報環境整備の歴史を俯瞰することで,オープンソースとオープンスタンダードを根幹とした次世代ディジタル学習環境のあり方を語る.
著者
梶田 将司 内藤久資 小尻智子 平野 靖 間瀬 健二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.39, pp.35-40, 2005-05-13
参考文献数
3
被引用文献数
7

本報告では、学内の様々な情報システムが共通に利用できるセキュアな全学認証基盤の実現の1つの方法として、Yale大学で開発されたCentral Authentication Service(CAS)を用いて構築した全学認証基盤について述べる。CAS認証では、ユーザ認証に必要な認証情報をCASサーバにしか送信しないため、よりセキュアな環境でユーザ認証基盤およびシングルサインオン環境を実現できる。また、HTTPリダイレクション、Cookieなどの標準的なWeb技術しか用いられていないため、簡単で軽いシステムである。さらに、LDAP属性などど併用することにより、強力なCentral Authorization Serviceも容易に実現可能である。本稿では、CAS認証とその権限管理機能の強化について述べるとともに、平成17年度前期開講科目からはじまった全学的なWeb履修申請手続きを対象とした実運用結果について述べる。This paper describes a university-wide authentication and authorization information infrastructure using Central Authentication Service Service developed by Yale University and its extention to Central Authorization Service. CAS server is only the server used in authentication so that more secure Single Sign On environment can be attained. Also,CAS is implemented on typical Web standard technology like HTTP redirection and Cookie so that it can be used by quite simple configuration but powerful authentication. Furthermore,CAS can provide not only Central Authentication Service but also Central Authorization Service by using in conjunction with LDAP attributes and so on. In this report,we explain the deployment of CASified Nagoya University Portal for 2005 Web-based registration application,and summarize our experiences.
著者
石原 和幸 上田 真由美 平野 靖 梶田 将司 間瀬 健二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.454, pp.51-56, 2008-01-17
被引用文献数
4

献立を考えることは,料理をする人の約半数が面倒だと感じている.料理レシピを提供するWebサイトなどが多数存在するが,その多くでは利用者個人の嗜好を反映した献立決定の支援は行われていない.そこで,TF-IDF(Term Frequency-Inverted Document Frequency)における単語の特徴を尺度化する考えを食材の特徴の尺度化に用い,食材利用頻度と食材の特異度から各個人における食材の特徴を尺度化するFF-IRF(Foodstuff Frequency-Inverted Recipe Frequency)を提案する.これにより,食材に対する個人の嗜好を反映することを可能にする.提案手法の有効性を検証するため,評価実験用システムを実装し,個人の調理履歴と料理レシピ提供サイトのクックパッドのデータを用い評価実験を行った.実験結果より本手法の有効性について述べる.
著者
神間 唯 丸谷 宜史 梶田 将司 間瀬 健二
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.2011-HCI-142, no.26, pp.1-7, 2011-03-10

毎日衣服を着ることは必須であるが,ファッションに関して興味がない人やコーディネートに関して悩みのある人がいる.そこで良いコーディネートを推薦することでコーディネートに関する 「気づき」 を促して,悩みを解決し積極性を持たせることが必要だと考えられる.本研究ではファッションにあまり積極的ではない人たちにコーディネートを推薦し,気づきを促すシステムを提案する.コーディネートを決める基準として,ファッションを記述する感性語として定義されているイメージキーワードを用いた.イメージキーワードと気づきの関係を調べるための実験を行い,イメージキーワードがコーディネート推薦に有用であることを示した.
著者
丹羽 宏介 間瀬 健二 東海 彰吾 川本 哲也 藤井 俊彰 梶田 将司 平野 靖
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.3C41, 2010

<p>ものづくり技術の過程の訓練映像や、スポーツ映像において、多視点映像技術は有力視されているが、視聴者は 自由な視点から興味深い映像を探す事が困難である。本稿では、多視点視聴が可能なツール(Peg-Scope Viewer)上での利用者の視聴ログから、重要映像を抽出する手法を提案し、抽出した重要映像を繋いでビデオを作成した。それを、他の方法で抽出したビデオと比較し、評価する方法を検討する。</p>
著者
外村 孝一郎 津志本 陽 梶田 将司
雑誌
研究報告教育学習支援情報システム(CLE) (ISSN:21888620)
巻号頁・発行日
vol.2017-CLE-21, no.2, pp.1-5, 2017-03-14

京都大学情報環境機構では,オープンソースの Sakai CLE をベースにした学習支援システムを導入し,PandA (People and Academe)のブランド名で全学に提供している.本学への導入に当たっては,京都大学における独自の要件に対応するためのカスタマイズおよび,いくつかの機能付加を行っている.本報告では Git を利用したバージョンアップ業務の効率化,オフィスアシスタントを活用した業務支援,および動画配信システム Kaltura の導入について報告する.
著者
梶田 将司
出版者
The Visualization Society of Japan
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.31, no.121, pp.25-25, 2011 (Released:2012-04-14)
参考文献数
12

本稿では,ある特定の教育学習活動をビジュアルに見せることを目的とした「可視化」ではなく,全学的な「情報化」の観点から教育学習活動を「見える」ように工夫することで,教室というクローズドな空間においてなされ,なかなか伺い知ることができなかった大学における教育学習活動が徐々に「見える化」している現状を整理する.そして,コース管理システム・eポートフォリオシステム・教務システムが「仮想世界における教育学習メディア」を形成しながら物理世界・仮想世界双方の教育学習活動の「見える化」が進み,最終的には,大学にある様々な情報システムとの間でデータ連携が行われる「教育学習環境としての大学」の深化に向けた展望を,名古屋大学における知見・戦略に基づいて見通す.
著者
梶田 将司
出版者
名古屋大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1999

本年度は,前年度の研究成果である,「実環境からの音響情報の取得に分散配置型多点受音マイクロホン収録系を用い,同定すべきシーン内の音響情報を様々な場所で観測することにより,よりロバストな音声認識を行うための技術」について,引き続き詳細な検討行った.スペースダイバーシチ型音声認識の基本的な考え方は,残響や妨害雑音のある劣悪な音響環境下で発声された音声を様々な地点で観測し,その中から何らかの基準に従って信頼度の高い情報を得ることにより,高精度な音声認識を行うというものである.このようなシステムの実現には,(1)マイクロホンから離れた位置で発声される遠隔音声の認識手法の開発,及び(2)認識器へ入力される複数のチャネル情報の統合もしくは選択手法の開発,が求められる.本論文では,遠隔音声の認識手法として,ある観測点での室内伝達特性を畳み込んだ音声を用いて学習した遠隔音声モデルを複数地点分用意し,用いる.また,複数チャネル情報の統合/選択手法として,尤度レベル,特徴量レベル及び信号レベルでの統合/選択手法を提案する.実験結果より,分散配置マルチマイクロホンによるスペースダイバーシチ型音声認識手法により,83.6〜88.7%の認識精度が得られることが分かった.以上の研究成果報告は,IEEE主催の音声・音響・信号処理国際会議及び電子情報通信学会論文誌で行った.
著者
河口 信夫 松原 茂樹 若松 佳広 梶田 将司 武田 一哉 板倉 文忠 稲垣 康善
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.523, pp.61-66, 2000-12-15
被引用文献数
2

本稿では、名古屋大学音響情報研究拠点(CIAIR)で構築中の実走行車内音声対話コーパスの設計と特徴について述べる。道案内や店情報検索をタスクとする162対話を対象とした特徴分析の結果、(1)ドライバーの発話速度は通常の対話音声に比べて遅く、5〜7(mora/sec)である、(2)ドライバーの発話におけるフィラーの出現頻度は、1発話単位あたしり0.33個、1秒あたり0.174個であり、通常の人間対人間の自由対話に比べて少ない、(3)車両の走行中と停止中とでは、発話速度や話し言葉に特有な現象の出現に関して差がない、(4)停止中に比べ走行中の発話には、感動詞、及び、文発声途中でのポーズの出現頻度が高い、ことなどが明らかになった。
著者
梶田 将司 内藤久資 小尻智子 平野 靖 間瀬 健二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.39, pp.35-40, 2005-05-13
被引用文献数
7 3

本報告では、学内の様々な情報システムが共通に利用できるセキュアな全学認証基盤の実現の1つの方法として、Yale大学で開発されたCentral Authentication Service(CAS)を用いて構築した全学認証基盤について述べる。CAS認証では、ユーザ認証に必要な認証情報をCASサーバにしか送信しないため、よりセキュアな環境でユーザ認証基盤およびシングルサインオン環境を実現できる。また、HTTPリダイレクション、Cookieなどの標準的なWeb技術しか用いられていないため、簡単で軽いシステムである。さらに、LDAP属性などど併用することにより、強力なCentral Authorization Serviceも容易に実現可能である。本稿では、CAS認証とその権限管理機能の強化について述べるとともに、平成17年度前期開講科目からはじまった全学的なWeb履修申請手続きを対象とした実運用結果について述べる。This paper describes a university-wide authentication and authorization information infrastructure using Central Authentication Service Service developed by Yale University and its extention to Central Authorization Service. CAS server is only the server used in authentication so that more secure Single Sign On environment can be attained. Also,CAS is implemented on typical Web standard technology like HTTP redirection and Cookie so that it can be used by quite simple configuration but powerful authentication. Furthermore,CAS can provide not only Central Authentication Service but also Central Authorization Service by using in conjunction with LDAP attributes and so on. In this report,we explain the deployment of CASified Nagoya University Portal for 2005 Web-based registration application,and summarize our experiences.
著者
西野 隆典 梶田 将司 武田 一哉 板倉 文忠
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.91-99, 1999-02-01
被引用文献数
47

ヘッドホン受聴では, 頭部伝達関数(Head Related Transfer Function ; HRTF)を用いることにより, 立体音場を忠実に再生することができる。しかし, HRTFは方向に依存した関数であるため, HRTFを用いた聴覚バーチャルリアリティシステムでは, 測定した音源方向については忠実な立体音場が再生できるが, その他の音源方向については, 再生に必要なHRTFを新たに測定するか, すでに測定されたHRTFから推定して求める必要がある。しかし, HRTFの補間が可能であれば, 少数の測定HRTFから全方位のHRTFが作れるため, データ削減の有効な手段となるだけでなく, 滑らかな移動感を得ることができる。本論文では, (1)線形2点補間, (2)主成分分析を用いた補間の2手法を用いて, 水平面上のHRTFのインパルス応答と周波数振幅応答の補間可能性を, 客観基準と主観基準(移動感並びに方向定位感)により評価した。その結果, (1)水平面上のHRTFは45゜もしくはそれ以下の角度間隔で測定を行い, 未知のHRTFはそれらから補間可能であること, (2)線形2点補間は主成分分析による補間手法と比べて, より良い補間が可能なこと, (3)補間対象のインパルス応答と周波数振幅応答の間では, 補間精度の有意な差はなく, 位相は最小位相であっても良いことが明らかになった。
著者
西村 竜一 梶田 将司 武田 一哉 板倉 文忠 鹿野 清宏
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827837)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.605-613, 2001-03

本論文では, Webベースのオンライン教育環境に音声入力機能を加えるWebSPEAC(Web SPEech Acquisition for Courseware)Systemを提案する.これまで, Webベースオンライン教育環境では, 音声を出力する教材の作成は可能だったが, 音声入力のできる教材やコミュニケーションツールの提供はできなかった.本システムは, (1)Webブラウザには音声入力機能のみを提供し, 音声を用いるアプリケーションプログラムはWebサーバ上で一括管理するので保守性が高い, (2)クライアント側は, 簡単な初期設定のみで利用できる, (3)サーバプッシュを利用してWebでの音声入力インタフェースを実現している, という特徴があり, 音声を用いたインタラクティブなWebベースのオンライン教材の作成を可能にする.また, 本システムの応用例として, Webベースの入力音声分析ソフトウェア, 音声確認システム, 受験者認証システムを作成した.このうち, 音声入力部分について, 入力音声分析ソフトウェアを利用してファイルアップロードによる従来システムとの比較実験を行った.その結果, 本システムはステップ数, 誤りステップ数, タスク完了時間において操作コストを削減できることが確認できた.
著者
梶田 将司 小林 大祐 武田 一哉 板倉 文忠
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.337-345, 1997-05-01
被引用文献数
31

人間が音声として知覚する音がその他の音とどのように異なるのかを探求するため, 本研究では, ヒューマンスピーチライク(HSL)雑音を導入し, HSL雑音に含まれる音声的特徴を分析する。HSL雑音は, 複数の音声を加算的に重畳して作られるバブル雑音の一種で, その重畳回数に応じて音声的な信号から音声の長時間スペクトルを反映した定常雑音へと聴感は変化する。まず, この聴感上の変化を主観評価実験により定量化する。そして, HSL雑音に含まれる音声的特徴を振幅分布のガウス性, スペクトル微細構造の時間的変動性, スペクトル包絡の時間的変動性の三つの観点で分析した。その結果, HSL雑音の差分信号のガウス性及び, HSL雑音のスペクトル包絡の時間的変動が音声的特徴に大きく寄与していることが分かった。
著者
梶田 将司 太田 芳博 若松 進 林 能成 間瀬 健二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.38, pp.65-70, 2007-05-10
被引用文献数
4

現在,我々は,巨大地震などの大規模災害時において,大学構成員の安否確認を信憑性高くかつ迅速に行うためのシステム開発を行っている.特に,災害発生直後の人命救助等を目的とした安否確認ではなく,講義の再開など,大学における教育研究活動等の事業活動の再開を判断するための安否情報の取得を目指している.そのための必要な要件としては,(1)ユーザ認証を必須とすることで信憑性の高い安否情報の収集が可能であること,(2)使用する情報システムの稼働が災害時においても保証されること,(3)災害時にしか使用しないシステムではなく,継続的にいつでも利用できるシステムであること,(4)学務などの他の情報サービスとの連携も可能であること,が重要であると考えている.そこで,我々は,情報・サービスの統合的な提供を目指し構築している名古屋大学ポータルを利用した安否確認システムを構築し,2006年10月の地震防災訓練から試験運用を開始した.本報告では,構築した安否確認システムについて述べるとともに,安否確認訓練を通じて得られた知見・経験を述べる.This paper describes a Survivor Confirmation and Management Services through Nagoya University Portal (MyNU), which is intended to confirm who is alive after a major disaster crisis like a large-scale earthquake, and manages the data for recovery planning. In the area of central Japan, a periodical large-scale earthquake with a magnitude of 8 could happen anytime within 10 years, and a huge damages including from 9,200 to 4,500 deaths is estimated in the area. After initial search and rescue activities, it is crucial for Nagoya University to make a recovery plan that determines when and how our teaching, learning and research activities are going to be resumed. Getting the latest and reliable status from individuals like faculty, staff and students is the base line for the recovery planning. In our proto system development, we realized that (1) survivors can input their latest status using PC-based Web browser and Cellular phone-based Web browser with LDAP based-user authentication through HTTPS, (2) administrative staff can manage the latest status and make the list in Excel format, (3) MyNU servers are load-balanced between Nagoya and Kyoto by DNS Round Robin to attain fault tolerant in a wide area.
著者
佐藤 絵里 間瀬 健二 平野 靖 梶田 将司
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.23, 2009

システム相手の会話では、人間味を感じさせることが課題となっている。そこで我々は比喩表現に着目した。比喩は読み手に、例えられる物事を生き生きと実感させる効果を持つ。また比喩のような高度な修辞をシステムが使用することで、人間らしい印象を与えると期待できる。 本研究では、簡単な対話システムに比喩表現を組み込み、人に与える印象の変化をアンケートにより調べた。比喩生成には寺井・中川の比喩モデルを利用した。