著者
岡田 裕美 渡辺 賢治 鈴木 幸男 鈴木 邦彦 伊藤 剛 村主 明彦 倉持 茂 土本 寛二 石野 尚吾 花輪 壽彦
出版者
社団法人日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.57-65, 1999-07-20
参考文献数
19
被引用文献数
5 3

症例は60歳男性で平成9年6月3日腹部不快感を主訴に北里研究所東洋医学総合研究所を受診した。半夏瀉心湯の投与により腹部症状は軽減したが, 半夏瀉心湯の服用は6月より8月まで継続した。同年8月3日より悪寒, 発熱, 倦怠感が出現した。肝機能障害を指摘されたため, 半夏瀉心湯を中止し小柴胡湯を投与した。14日当院漢方科入院となり, 抗生剤, 強力ミノファーゲンCにて経過観察した。入院時の胸部レントゲンにて左上肺野にスリガラス状陰影を認めたため, 小柴胡湯を中止した。肝機能障害は改善したが, 呼吸困難が顕著となり, 捻髪音を聴取するようになった。胸部レントゲン, 胸部CTにて間質性変化を確認し, 9月5日よりPSLの投与を開始した。経過は良好で症状, 画像所見, 検査所見とも改善を認めた。DLSTは小柴胡湯, 柴胡, 黄苓で陽性だった。当初小柴胡湯による間質性肺炎を疑ったが, 小柴胡湯投与前の他院での胸部レントゲン写真でも左上肺野のスリガラス上陰影を認めたため, 本例は半夏瀉心湯が主でさらに小柴胡湯の投与により薬剤性の肝障害ならびに間質性肺炎を発症したものと考えられた。
著者
堀田 広満 及川 哲郎 伊藤 剛 花輪 壽彦
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.722-726, 2011 (Released:2012-03-21)
参考文献数
35

掌蹠膿疱症に関節症状を合併する例は少なくないが,標準的治療は確立されていない。今回,柴胡桂枝湯の投与で皮疹および関節症状が改善した掌蹠膿疱症の症例を提示する。症例は44歳,男性。足底の膿疱,胸鎖関節,股関節,腰部の疼痛を認めた。ジクロフェナクナトリウム挿肛後も疼痛は緩和せず当研究所を受診した。掌蹠膿疱症の関節痛合併例と診断し「治小柴胡湯,桂枝湯,二方証相合者」を目標に柴胡桂枝湯を処方したところ,1ヵ月後,関節痛,皮疹が軽快した。以後,上気道症状と共に再び足底に膿疱を認め,桔梗湯の『傷寒論』条文「咽痛者」から桔梗を加味したところ,関節痛,皮疹がほぼ消失した。掌蹠膿疱症の関節痛合併例に柴胡桂枝湯を用いたとする文献はない。関節痛を合併する掌蹠膿疱症は稀ではなく,柴胡桂枝湯は有用な処方のひとつであると考える。
著者
森 裕紀子 早崎 知幸 伊藤 剛 及川 哲郎 花輪 壽彦
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.65, no.2, pp.79-86, 2014 (Released:2014-10-17)
参考文献数
57

漢方治療中の予期せぬ好転反応を瞑眩という。瞑眩と有害事象の鑑別は重要である。しかし,これまで瞑眩の頻度や内容についての全体像は明らかになっていない。そこで過去の症例報告から瞑眩の特徴を1)発症時期,2)持続日数,3)症状に関して検討した。対象は,1945年から2009年までの64年間に報告された瞑眩事例報告のうち,その症状の発症時期の記述がある70症例とした。症状の発現は,症例の42%が服用当日に,79%は3日以内に生じた。持続日数は35%が服用当日のみで,63%が3日以内だった。これらの症状の39%は瞑眩と判断しにくい症状であった。また2010年5月から2011年11月までに受診した143例の初診患者(自験例)において,初診時処方(煎じ薬)で瞑眩事例と判断した症例は11例(7.7%)であった。
著者
伊藤 剛 北川 祐介 松岡 篤
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.122, no.6, pp.249-259, 2016
被引用文献数
1

Middle and Late Permian (Capitanian and Changhsingian) radiolarians were obtained from chert blocks located within conglomerates of the Kamiaso Unit of the Mino terrane along Tsubogawa River, Gifu Prefecture, Central Japan. Previously, the Capitanian and Changhsingian cherts have not been reported from the sequences of the Akiyoshi terrane. Therefore, the collected chert blocks were not derived from the Akiyoshi terrane. The Capitanian and Changhsingian cherts have been recovered from the Permian sequences of Jurassic accretionary complexes in Southwest Japan; however, the characteristics of the Permian radiolarian fauna of the chert blocks are inconsistent with those from previously recovered Permian cherts. This indicates that the chert blocks were not derived from previously known units including Permian sequences. A previous study suggested that Triassic-Jurassic chert clasts within the chert breccias of the Kamiaso Unit were derived from the accreted Kamiaso Unit on the landward trench slope. As the Permian chert has not been identified in the coherent facies of the Kamiaso Unit, the Permian sequences must have been subducted during accretion. Our results suggest that the chert blocks were derived from the pre-accretion Kamiaso Unit located on the outer trench slope.
著者
伊藤 剛 北川 祐介 松岡 篤
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.122, no.6, pp.249-259, 2016-06-15 (Released:2016-08-01)
参考文献数
76
被引用文献数
1 1

Middle and Late Permian (Capitanian and Changhsingian) radiolarians were obtained from chert blocks located within conglomerates of the Kamiaso Unit of the Mino terrane along Tsubogawa River, Gifu Prefecture, Central Japan. Previously, the Capitanian and Changhsingian cherts have not been reported from the sequences of the Akiyoshi terrane. Therefore, the collected chert blocks were not derived from the Akiyoshi terrane. The Capitanian and Changhsingian cherts have been recovered from the Permian sequences of Jurassic accretionary complexes in Southwest Japan; however, the characteristics of the Permian radiolarian fauna of the chert blocks are inconsistent with those from previously recovered Permian cherts. This indicates that the chert blocks were not derived from previously known units including Permian sequences. A previous study suggested that Triassic-Jurassic chert clasts within the chert breccias of the Kamiaso Unit were derived from the accreted Kamiaso Unit on the landward trench slope. As the Permian chert has not been identified in the coherent facies of the Kamiaso Unit, the Permian sequences must have been subducted during accretion. Our results suggest that the chert blocks were derived from the pre-accretion Kamiaso Unit located on the outer trench slope.
著者
福田 知顕 伊藤 剛 村主 明彦 花輪 壽彦
雑誌
漢方の臨床 (ISSN:0451307X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.699-706, 2009-04-25
参考文献数
17
被引用文献数
1
著者
藤本 由香里 Jaqueline BERNDT 椎名 ゆかり 伊藤 剛 夏目 房之介
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01 (Released:2015-04-16)

本年度は、研究代表者の藤本が在外研究から帰国したため、これまで破竹の勢いで進んできた海外調査もイタリアのみとなった。しかし長年の調査の結果、日本マンガの海外展開のブレークスルーとなったのは1992年の台湾の著作権法改正であったことが明らかになり、その成果を含めた論文を「海賊版マンガから正規版への移行過程と残る諸問題――台湾とタイの事例を中心に」として共著で出版した(藤本)。これは本科研費の研究テーマ「Manga<Style>の海外への伝播と変容」にとっても基礎となる大きな発見であり、メンバー全員で共有した。また藤本はマレーシア、フィンランドの調査結果を調査レポートとして発表するとともに、ずっと調査してきた「マンガの読み方向」の問題を、ハワイの国際学会で発表した。一方、欧米各国を巡回する「マンガ北斎漫画」展の監修者であるベルントは同展覧会の巡回に伴ってカタログに解説を書き、各国の国際学会やシンポジウム等に招かれ、意欲的に多数の発表を行った。「描く!マンガ展」の監修者である伊藤剛も、同展の国内巡回に伴いゲストレクチャーを行い、夏目は中国・タイ・イタリアで行ったアンケートの分析を続けるとともに、論文や講演を通して「マンガ表現論」の再考を行った。本年度、椎名はもともとのフィールドであるアメリカでの分析に対する対象項として、逆に日本における海外コミック受容の言説史の調査を集中して行い、本科研費の研究会で発表した。また本年度は、アメコミの表現とマンガスタイルがミックスされた作風で知られ、その形式で描かれてハリウッド映画化もされてヒットした『スコット・ピルグリム』の作者であるブライアン・リー・オマリーを招いて、椎名を聞き手として明治大学で大学院特別講義を行った。講義自体は明治大学大学院の授業の枠を使ったが、終了後も引き続きオマリー氏に話をうかがうことができ、貴重な機会となった。
著者
三木 文雄 生野 善康 INOUE Eiji 村田 哲人 谷澤 伸一 坂元 一夫 田原 旭 斎藤 玲 富沢 磨須美 平賀 洋明 菊地 弘毅 山本 朝子 武部 和夫 中村 光男 宮沢 正 田村 豊一 遠藤 勝美 米田 政志 井戸 康夫 上原 修 岡本 勝博 相楽 衛男 滝島 任 井田 士朗 今野 淳 大泉 耕太郎 青沼 清一 渡辺 彰 佐藤 和男 林 泉 勝 正孝 奥井 津二 河合 美枝子 福井 俊夫 荒川 正昭 和田 光一 森本 隆夫 蒲沢 知子 武田 元 関根 理 薄田 芳丸 青木 信樹 宮原 正 斎藤 篤 嶋田 甚五郎 柴 孝也 池本 秀雄 渡辺 一功 小林 宏行 高村 研二 吉田 雅彦 真下 啓明 山根 至二 富 俊明 可部 順三郎 石橋 弘義 工藤 宏一郎 太田 健 谷本 普一 中谷 龍王 吉村 邦彦 中森 祥隆 蝶名林 直彦 中田 紘一郎 渡辺 健太郎 小山 優 飯島 福生 稲松 孝思 浦山 京子 東 冬彦 船津 雄三 藤森 一平 小林 芳夫 安達 正則 深谷 一太 大久保 隆男 伊藤 章 松本 裕 鈴木 淳一 吉池 保博 綿貫 裕司 小田切 繁樹 千場 純 鈴木 周雄 室橋 光宇 福田 勉 木内 充世 芦刈 靖彦 下方 薫 吉井 才司 高納 修 酒井 秀造 西脇 敬祐 竹浦 茂樹 岸本 広次 佐竹 辰夫 高木 健三 山木 健市 笹本 基秀 佐々木 智康 武内 俊彦 加藤 政仁 加藤 錠一 伊藤 剛 山本 俊幸 鈴木 幹三 山本 和英 足立 暁 大山 馨 鈴木 国功 大谷 信夫 早瀬 満 久世 文幸 辻野 弘之 稲葉 宣雄 池田 宣昭 松原 恒雄 牛田 伸一 網谷 良一 中西 通泰 大久保 滉 上田 良弘 成田 亘啓 澤木 政好 三笠 桂一 安永 幸二郎 米津 精文 飯田 夕 榊原 嘉彦 螺良 英郎 濱田 朝夫 福山 興一 福岡 正博 伊藤 正己 平尾 文男 小松 孝 前川 暢夫 西山 秀樹 鈴木 雄二郎 堀川 禎夫 田村 正和 副島 林造 二木 芳人 安達 倫文 中川 義久 角 優 栗村 統 佐々木 英夫 福原 弘文 森本 忠雄 澤江 義郎 岡田 薫 熊谷 幸雄 重松 信昭 相沢 久道 瀧井 昌英 大堂 孝文 品川 知明 原 耕平 斎藤 厚 広田 正毅 山口 恵三 河野 茂 古賀 宏延 渡辺 講一 藤田 紀代 植田 保子 河野 浩太 松本 慶蔵 永武 毅 力富 直人 那須 勝 後藤 純 後藤 陽一郎 重野 秀昭 田代 隆良
出版者
The Japanese Association for Infectious Diseases
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.61, no.8, pp.914-943, 1987
被引用文献数
2

Clavulanic acid (以下CVAと略す) とticarcillin (以下TIPCと略す) の1: 15の配合剤, BRL28500 (以下BRLと略す) の呼吸器感染症に対する有効性と安全性をpiperacillin (以下PIPCと略す) を対照薬剤として, welI-controlled studyひこより比較検討した.<BR>感染症状明確な15歳以上の慢性呼吸器感染症 (慢性気管支炎, びまん性汎細気管支炎, 感染を伴った気管支拡張症・肺気腫・肺線維症・気管支喘息など) およびその急性増悪, 細菌性肺炎, 肺化膿症を対象とし, BRLは1回1.6g (TIPC1.5g+CVA0.1g) 宛, PIPCは1回2.0g宛, いずれも1日2回, 原則として14日間点滴静注により投与し, 臨床効果, 症状改善度, 細菌学的効果, 副作用・臨床検査値異常化の有無, 有用性について両薬剤投与群間で比較を行い, 以下の成績を得た.<BR>1. 薬剤投与314例 (BRL投与161例, PIPC投与153例) 中, 45例を除外した269例 (BRL投与138例, PIPC投与131例) について有効性の解析を行い, 副作用は293例 (BRL投与148例, PIPC投与145例) について, 臨床検査値異常化は286例 (BRL投与141例, PIPC投与145例) について解析を実施した.<BR>2. 小委員会判定による臨床効果は, 全症例ではBRL投与群78.8%, PIPC投与群79.4%, 肺炎・肺化膿症症例ではBRL投与群 (79例) 82.1%, PIPC投与群 (73例) 79.5%, 慢性気道感染症症例ではBRL投与群 (59例) 74.6%, PIPC投与群 (58例) 79.3%の有効率で, いずれも両薬剤投与群間に有意差を認めなかった.<BR>3. 症状改善度は, 肺炎・肺化膿症症例では赤沈値の14日後の改善度に関してPIPC投与群よりBRL投与群がすぐれ, 慢性気道感染症症例では胸部ラ音, 白血球数, CRPの3日後の改善度に関してBRL投与群よりPIPC投与群がすぐれ, それぞれ両薬剤投与群間に有意差が認められた.<BR>4. 細菌学的効果はBRL投与群68例, PIPC投与群57例について検討を実施し, 全体の除菌率はBRL投与群75.0%, PIPC投与群71.9%と両薬剤投与群間に有意差は認められないが, Klebsiella spp. 感染症においては, BRL投与群の除菌率87.5%, PIPC投与群の除菌率16.7%と両薬剤群間に有意差が認められた. また, 起炎菌のPIPCに対する感受性をMIC50μg/ml以上と50μg/ml未満に層別すると, MIC50μg/ml未満の感性菌感染例ではBRL投与群の除菌率69.6%に対してPIPC投与群の除菌率94.7%とPIPCがすぐれる傾向がみられ, 一方, MIC50μg/ml以上の耐性菌感染例ではPIPC投与群の除菌率12.5%に対して, BRL投与群の除菌率は66.7%と高く, 両薬剤間に有意差が認められた.<BR>5. 副作用解析対象293例中, 何らかの自他覚的副作用の出現例はBRL投与群5例, PIPC投与群11例で, 両薬剤投与群間に有意差は認められなかった.<BR>6. 臨床検査値異常化解析対象286例中, 何らかの異常化が認められた症例は, BRL投与141例中45例 (31.9%), PIPC投与145例中28例 (19.3%) で, 両薬剤投与群間に有意差が認められた. 臨床検査項目別にみると, GPT上昇がBRL投与140例中26例 (18.6%), PIPC投与140例中14例 (10.0%), BUN上昇がBRL投与128例中0, PIPC投与127例中4例 (3.1%) と, それぞれ両薬剤投与群間での異常化率の差に有意傾向が認められた.<BR>7. 有効性と安全性を勘案して判定した有用性は, 全症例ではBRL投与群の有用率 (極めて有用+有用) 76.3%, PIPC投与群の有用率の74.8%, 肺炎・肺化膿症症例における有用率はBRL投与群81.0%, PIPC投与群75.3%, 慢性気道感染症症例における有用率はBRL投与群70.0%, PIPC投与群74.1%と, いずれも両薬剤投与群間に有意差は認められなかった.<BR>以上の成績より, BRL1日3.2gの投与はPIPC1日4gの投与と略同等の呼吸器感染症に対する有効性と安全性を示し, とくにβ-lactamase産生菌感染症に対しても有効性を示すことが確認され, BRLが呼吸器感染症の治療上有用性の高い薬剤であると考えられた.
著者
舛石 俊樹 酒井 義法 細谷 明徳 鈴木 健一 伊藤 剛 鎌田 和明 水谷 佐和子 村野 竜朗 相馬 友子 永山 和宜 草野 史彦 田沢 潤一 鈴木 恵子
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.52, no.7, pp.461-467, 2011 (Released:2011-08-18)
参考文献数
20

症例は23歳女性.38℃台の発熱・倦怠感・嘔気・関節痛が出現したため,当院救急外来を受診した.インフルエンザ迅速診断キットでインフルエンザA型陽性のためインフルエンザウイルス感染症と診断された.また,血液検査ではトランスアミナーゼの著明な上昇とPTの低下を認め,急性肝炎重症型の診断で当科に緊急入院した.与芝らの劇症化予知式により劇症化の可能性があると判断し,劇症肝炎に準じて血漿交換療法・ステロイドパルス療法を施行した.第2病日よりトランスアミナーゼ・PTの改善を認め,第12病日退院した.肝障害の成因として薬物性肝障害の可能性は否定できなかったが,臨床経過からは新型インフルエンザ(以下A/H1N1 pdm,PCR法で診断)感染が成因である可能性も否定できなかった.A/H1N1 pdm感染による高サイトカイン血症を契機に急性肝炎重症型を発症したと考えられる1例を報告する.
著者
伊藤 剛
出版者
JAPAN ASSOCIATION OF INTERNATIONAL RELATIONS
雑誌
国際政治 (ISSN:04542215)
巻号頁・発行日
no.145, pp.141-154,L15, 2006

This paper addresses the changing nature of power (or influence) in the study of Chinese politics and diplomacy, and seeks to clarify the extent to which theoretical approaches in academia can be useful for a fuller understanding of China.<br>The discussion has three parts. The first deals with the part of foreign policy, and argues that China's application of the "New Conception of Security" or "Peaceful Rise" has created more stable relationships not only with the United States but with neighboring countries. More specifically, in order to sustain economic development since the 1990's, the creation and the development of "soft power" has produced more benefits to China's interests.<br>The second part addresses China's domestic politics. Since the 1949 revolution, the Chinese Communist Party has maintained the "party state, " and even after the economic growth started in the early 1990's, the CCP, with its society so far pluralized, has sought to keep its power under control. The emergence of various societal groups, which leads to the application of "corporatism, " will be addressed.<br>The third part seeks to combine both arguments of foreign policy and domestic politics. It argues that, in the face of the rapidly changing politics and society within China that has also affected its foreign policy, various theoretical frameworks such as "second image" and "reversed second-image" could be useful. The Chinese government, trying to maintain its power not only over its society but also vis-à-vis other countries, has created more complicated means to maintain its authority and legitimacy.<br>The paper concludes by slightly touching on the brief history of Japan's study on Chinese studies. There, more positive methods and approaches toward the "real" Chinese politics and diplomacy should be examined.
著者
松田 裕子 大塚 理恵子 伊藤 剛 小川 郁夫 佐藤 豊 瀧原 道東 加治 弘 迫田 寛人 竹本 寛 松永 義則 森 昭夫 山岡 義生 井上 潔
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.27, no.11, pp.2287-2292, 1985-11-20 (Released:2011-05-09)
参考文献数
6
被引用文献数
2

胃内視鏡検査施行時に1,129例の胃液を採取してpH値を測定し,内視鏡所見との関係を検討した. 内視鏡的に無所見であった353例におけるpH値の分布は,年齢が高くなるにつれて高pH領域へと偏り,加齢による影響を示したが,性別による差異は認められなかった. 胃潰瘍225例のpH値分布は無所見群のpH値分布と類似していたが,十二指腸潰瘍160例は無所見群や胃潰瘍群よりも低pH値領域に偏った分布を示し,この傾向は高齢者においてなお著明であった. 胃潰瘍および十二指腸潰瘍において,病変が活動期である時は胃液はより低pH値を,病変が瘢痕期である時はより高pH値を示したが,十二指腸潰瘍では瘢痕期においてもなお無所見群よりも明らかに低pH値にとどまった. 本法は被検者に苦痛を与えることなく,多数例に反復施行が可能であり,胃の形態と機能の両面から同時に観察することができ,臨床上有用であると考えられた.
著者
伊藤 剛志 清見 礼 今堀 慎治 上原 隆平
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告アルゴリズム(AL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.9, pp.1-8, 2009-01-23

本稿では 「じゃばら折り」 に関する新しい折り紙の問題を提案する.本問題では与えられた n 個の山折り/谷折りの割り当てに対して,紙をその割り当てに従って等間隔に折ることを目的とする.扱う紙のモデルは以下の通り. (1) 紙は厚み 0 で重ねて一度に複数枚折ることができる. (2) それぞれの折り状態は平坦である. (3) それぞれの折り目はそこで最後に折られたときの折り状態を記憶する. (4) 紙は n 箇所の折り目を除いて剛体である.このモデルにおいて,与えられた割り当てを実現する効率の良い折り操作を見つけることがこの問題の目的である.一般の山谷割り当てに対する問題を単位長折り問題と呼び,山谷割り当てが 「MV MV MV ...」という形をしているときは特にじゃばら折り問題と呼ぶことにする.アルゴリズムの複雑さは折りの回数によって測り,折りを開く回数は無視する.この問題には自明な上界、と自明な下界 log (n + 1) が存在する.本稿ではまず以下の非自明な 2 つの上界を示す. (a) どんな山谷割り当てでも高々 [n/2] + [log (n+1)] 1 回の折りで実現することができる. (b) 任意の ∊>0 に対してじゃばら折りは 0 (n∊) 回の折りで実現することができる.次に以下の非自明な下界を示す. (c) ほとんどすべての山谷割り当ては Ω (n/log n) 回折らなければ作ることができない結果 (b) と (c) より,じゃばら折り問題は単位長折り問題の中では簡単な部類に入ることがわかった.We introduce a new origami problem about pleats foldings. For a given assignment of n creases of mountains and valleys, we make a strip of paper well-creased according to the assignment at regular intervals. We assume that (1) paper has 0 thickness and some layers beneath a crease can be folded simultaneously, (2) each folded state is flat, (3) each crease remembers its last folded state made at the crease, and (4) the paper is rigid except at the n given creases. On this model, we aim to find efficient ways of folding a given mountain-valley assignment. We call this problem unit folding problem for general patterns, and pleats folding problem when the mountain-valley assignment is "MVMVMV…" The complexity is measured by the number of foldings and the cost of unfoldings is ignored. Trivially, we have an upper bound n and a lower bound log [(n+1).] We first give some nontrivial upper bounds: (a) any mountain-valley assignment can be made by [n / 2 ] + [log (n+1) ] foldings, and (b) a pleats folding can be made by O (n∊) foldings for any ∊>0. Next, we also give a nontrivial lower bound: (c) almost all mountain-valley assignments require Ω(log n / n) foldings. The results (b) and (c) imply that a pleats folding is easy in the unit folding problem.
著者
牛山 久仁彦 伊藤 剛 幸田 雅治 田村 達久
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01 (Released:2014-07-25)

大規模災害が頻発する日本において、自治体とそれを支援する自衛隊の連携がどのように行われるのかは、極めて重要な課題である。とくに、東日本大震災では、自衛隊の迅速かつ適切な災害派遣や自治体との緊密な連携・協力のあり方が問われることとなった。本研究では、自衛隊の災害派遣をめぐる法制度や諸外国の現状との比較検討を行うと共に、今後も予想される大規模災害に際し、どのような備えが必要なのかを研究したものである。