著者
今村 洋一
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.727-732, 2012-10-25 (Released:2012-10-25)
参考文献数
19

戦前の公園緑地計画における軍用地の位置づけを整理したうえで、戦災復興緑地計画において、旧軍用地にどのような位置づけが与えられたのかについて、戦前の公園緑地計画での位置づけとの関連も含めて考察するとともに、その後の見直し状況にも触れ、戦災復興期における東京の公園緑地計画に対する旧軍用地の影響を明らかにすることを目的とする。戦前は、使用中の軍用地も公園緑地系統の中に組み込もうとしていた点、戦災復興緑地計画では旧軍用地が積極的に緑地として決定されたが、戦前計画の影響が大きい点、1度の見直しを経てもなお、戦前計画を継承したものは大規模な公園としての位置づけが保持された点が指摘できる。
著者
岡崎 篤行 野澤 康 井上 年和 今村 洋一 川原 晋 大場 修 澤村 明 岡村 祐 池ノ上 真一 井上 えり子 松井 大輔 西尾 久美子
出版者
新潟大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2020-07-30

元来、料亭は宴席以外にも冠婚葬祭や公式会合、商談など日本人の生活と密着していた。しかし、現在ではその役割が他施設へ移り、都市の料亭街が消滅しつつある。一方で、和食や料亭の価値は見直され、重要な観光資源にもなっている。ひとつの重要な建築類型といえる料亭は、あらゆる日本の伝統文化を包括的に継承する場であり、花柳界や業界団体、支援・連携する行政、民間組織など様々な組織が関わっている。このように、ひとつの地域文化システムといえる料亭について網羅的視点で捉え、関連組織・活動の変遷、料亭の分布とその変遷、料亭建築の規模と保全活用の実態を明らかにする。
著者
今村 洋一
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.43.3, pp.193-198, 2008-10-25 (Released:2017-01-01)
参考文献数
7

本研究では、『旧軍港市国有財産処理審議会決定事項総覧』を用い、旧軍港市である横須賀、呉、佐世保、舞鶴における、1950~1976年度までの旧軍用地の転用実態を明らかにしている。旧軍港市4都市では、旧軍用地を如何に活用するかが都市づくりの大きなテーマとなっていた。4都市で合計1,784haという大量の旧軍用地が、工場、公園、学校、水道、公営住宅などへと転用されることとなった。処分上の特徴としては、1970年代前半まで継続的に旧軍用地の転用がなされていたこと、旧軍用地の利用者は民間が過半を占めたこと、旧軍用地の処分方法として民間には譲渡が、公共団体には譲与が実施されたこと、従前用途を継承した旧軍用地の転用が見られたことが挙げられる。
著者
今村 洋一 川原 大輝
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.1047-1052, 2014-10-25 (Released:2014-10-25)
参考文献数
10
被引用文献数
1

本研究では、佐世保市を対象に、まず戦災復興公園計画と旧軍用地との関係を考察し、さらに転換計画作成前の旧軍用地の転用状況を概観したうえで、転換計画における旧軍用地の位置づけを明らかにすることを目的とする。戦災復興公園計画では、当初計画においては旧軍用地に計画された公園は限られていたが、変更後は、計画面積や基幹的公園の面から、旧軍用地が戦災復興公園計画の重要な位置を占めていたことが明らかになった。旧軍港市転換計画では、旧軍用地の新たな転用を前提としていた点、同時に計画された港湾計画での位置づけに沿った転用計画が展開されていた点、旧軍用地のみならず旧軍建物を転用することとなっていた計画が多かった点、山間部の旧軍用地に大規模公園が計画されていたことから、戦災復興計画よりも転換計画において、戦災復興院の方針が反映されていた点が指摘できる。
著者
今村 洋一 西村 幸夫
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.42.3, pp.427-432, 2007-10-25 (Released:2017-02-01)
参考文献数
5

本研究では、『国有財産地方審議会の審議経過』を用い、高度経済成長期前半における旧軍用地の転用と都市施設整備との関係を明らかにしている。旧軍用地の大部分は自衛隊用地や農地へと転用されたが、それでも5,081haという大量の旧軍用地が、工場、官公庁施設、公園、学校、公営住宅などに転用されることとなった。旧軍用地の都市的用途への転用には、高度経済成長下の都市化に伴う都市問題への対応という、変わりゆく都市の在り様に柔軟に対応するための予備資源としての役割と、戦後の制度改革や政策の実現に貢献するという、時代あるいは都市を変えてゆく推進装置としての役割の2側面があった。また、転用上の特徴としては、公的利用という基本的方向が見出せる一方で、地域や各施設に固有の条件との関係も見られた。