- 著者
-
今村 洋一
- 出版者
- 公益社団法人 日本都市計画学会
- 雑誌
- 都市計画論文集 (ISSN:09160647)
- 巻号頁・発行日
- vol.43.3, pp.193-198, 2008-10-25 (Released:2017-01-01)
- 参考文献数
- 7
本研究では、『旧軍港市国有財産処理審議会決定事項総覧』を用い、旧軍港市である横須賀、呉、佐世保、舞鶴における、1950~1976年度までの旧軍用地の転用実態を明らかにしている。旧軍港市4都市では、旧軍用地を如何に活用するかが都市づくりの大きなテーマとなっていた。4都市で合計1,784haという大量の旧軍用地が、工場、公園、学校、水道、公営住宅などへと転用されることとなった。処分上の特徴としては、1970年代前半まで継続的に旧軍用地の転用がなされていたこと、旧軍用地の利用者は民間が過半を占めたこと、旧軍用地の処分方法として民間には譲渡が、公共団体には譲与が実施されたこと、従前用途を継承した旧軍用地の転用が見られたことが挙げられる。