著者
岡崎 篤行 野澤 康 井上 年和 今村 洋一 川原 晋 大場 修 澤村 明 岡村 祐 池ノ上 真一 井上 えり子 松井 大輔 西尾 久美子
出版者
新潟大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2020-07-30

元来、料亭は宴席以外にも冠婚葬祭や公式会合、商談など日本人の生活と密着していた。しかし、現在ではその役割が他施設へ移り、都市の料亭街が消滅しつつある。一方で、和食や料亭の価値は見直され、重要な観光資源にもなっている。ひとつの重要な建築類型といえる料亭は、あらゆる日本の伝統文化を包括的に継承する場であり、花柳界や業界団体、支援・連携する行政、民間組織など様々な組織が関わっている。このように、ひとつの地域文化システムといえる料亭について網羅的視点で捉え、関連組織・活動の変遷、料亭の分布とその変遷、料亭建築の規模と保全活用の実態を明らかにする。
著者
園田 聡 野澤 康 倉田 直道
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.80, no.710, pp.873-881, 2015 (Released:2015-05-12)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

This study analyses the creation of public spaces in residential land readjustment project located at the west area of Kita-Konosu Station. The analysis clarifies, 1) the significance of site planning, construction of the facilities which contribute to the securing of revenue and development of design guidelines, 2) the establishment of the residents' management organization for public space, and the flexible memberships for that organization and various programs for community. These are major features at the stage of development and usage of public spaces. And these features for improving spatial efficiency are based on a close cooperation with relevant players.
著者
河村 信治 市古 太郎 野澤 康 玉川 英則
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.379-386, 2015

広域にわたる東日本大震災の津波被災地では、復旧・復興の進行も、支援の形も多様であり、さまざまな専門性を持った外部からのグループが、復興支援のための活動に取り組んでいる。筆者らは、そのような活動の一つとして、岩手県沿岸北部に位置する野田村において、2011年から4年間にわたり「野田村復興まちづくりシャレットワークショップ」(以下、野田村CWS)を開催してきた。本研究では、この一連の活動のねらい、活動内容、課題をふりかえり、今後野田村の復興のためにこの活動経験を次に繋げていく展望について考察する。
著者
玉川 英則 野澤 康 市古 太郎 河村 信治
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は,東日本大震災の津波被災地であり,研究メンバーが発災直後から支援調査活動を継続し「顔の見える関係」のある岩手県野田村を対象に、現地での復興シャレットワークショップ(CWS)の実施をとおして、復興空間パターンを抽出し、周辺他都市との機能連携でのコンパクトな居住復興モデルを実践的かつ理論的に導出しようとしたものである。3年の研究期間(プレスタディ期間を含めれば4年間)において、素朴で物的な計画を中心とした提案から、期間途中から民泊プログラム等を組み入れることにより、当地のなりわいを体験し被災地に寄りそう中で、より地域に密着した提案を考案していくプロセス構築がなされていった。
著者
南後 守 大倉 一郎 住 斉 野澤 康則 垣谷 俊明 長村 利彦
出版者
名古屋工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

本計画の目標は、光合成での光エネルギー変換系でのタンパク質複合体の連動したシステムの構造とその機能について基礎的な研究を行うために広範囲の研究者と意見交換を行うことである。そして、社会的に要請の強いこの分野の研究に対して貴重な情報を提供することである。この分野の研究の進展が目覚ましく、したがって、基礎的な研究情報の交換を継続して行い、さらに、共同研究へと発展させることが必要である。本計画では、光合成での光エネルギー変換システムでの基礎的な研究に焦点を絞り、つぎの3点について研究情報の交換を行う。1)アンテナタンパク質複合体の動的構造と機能の関係、2)光エネルギー変換系での色素の構造と機能との関係 3)光エネルギー変換機能をもつデバイスの開発。講演会を年間5回開催して情報交換を行った。講演会では光合成、光エネルギー変換、タンパク質複合体および色素の構造と機能、核酸、分子モーターのキーワードで互いの最先端の仕事内容を発表していただいた。この研究会に参加していただた方はそれぞれの分野でのスペシアリストなので講演会で情報交換を行うことが本研究の企画を進めることになった。ここで、主な研究費として、会議費、国内旅費、それに伴う消耗費が必要となった。また、必要に応じて研究会のメンバー以外の方に講演、事務処理などの手伝いを依頼した。ここで、謝金が必要となった。さらに、外国人研究者(Prof, Scheer(独)およびProf, Cogdell(英))に来日していただいて臨時セミナーで講演してもらった。ここで、この分野の先導的な欧州の第一線の研究者と交流をもつために外国旅費が必要となった。
著者
渡辺 定夫 花木 啓祐 野澤 康 宇田川 光弘 出口 敦 篠崎 道彦
出版者
工学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

本研究は、大きく実測調査による考察と、シミュレーションによる考察の2つの部分から構成される。前者からは、空地に直達日射量が多い配置では空地の表面温度が高くなること、直達日射量は街区内空地の植栽によってできる日影や街区内空地の地表面素材の物性とその範囲によっても大きく左右されること、風による温度低減効果は卓越風向と住棟配置の関係が重要であること、単に風が抜けていくだけではなく、高層住棟の場合には特に住棟にぶつかって街区内に流れ込むことも考えるべきであるという結果が得られた。一方のシミュレーションの結果からは、高密型モデル、低密型モデルのいずれに関しても、原則的に南北軸住棟配置のほうが東西軸住棟配置に比べて、熱、風、日照、採光いずれの視点から見ても良好な環境が得られるという結果になった。また、特に冬期の北よりの季節風が強い場合には、それらを分散させて平均化して流すという意味で、南北軸配置のほうが良いのではないかとの示唆が得られた。以上の結果から、南北軸住棟配置のほうが優れているという結果が得られた。わが国の住宅地は、「南面平行配置」という語に集約されるように、すべての住戸が平等に日照を享受して冬も暖かく、衛生的に暮らしましょうというコンセプトでつくられてきた。それに対して、高温化した夏を少しでも涼しく過ごそうとすると、これまでの考え方とは全く異なる配置計画のほうが良いという結果になるということが明らかになったわけである。