著者
馬場 謙介 星子 奈美 工藤 絵理子 吉松 直美 伊東 栄典
出版者
九州大学附属図書館
雑誌
九州大学附属図書館研究開発室年報 (ISSN:18813542)
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.1-4, 2011-08 (Released:2011-10-19)

本稿は機関リポジトリへの文献登録をサポートするシステムを紹介している.機関リポジトリは学術情報への オープンアクセスを実現する重要なサービスであるが,登録されている文献数は十分とは言えない.本稿の著者らは,機関リポジトリへの文献登録作業のうち,文献の著者とリポジトリの管理者による作業を部分的に自動化するシステムを開発した.このシステムは,論文誌や学術会議等で発表された文献についての外部データベースを利用し,該当する著者へ本文の登録を促す.また,各文献の出版社等の著作権ポリシーについても,外部データベースを参照し自動的に確認を行う.本稿は,現行の機関リポジトリの問題点を挙げ,その解決方法として開発されたシステムの詳細を述べている.このシステムにより,文献著者とリポジトリ管理者の文献登録の手間を省くことができ,機関リポジトリの登録文献数の増加が期待できる.
著者
木下 仁 馬場 謙介 伊東 栄典 廣川 佐千男
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会火の国情報シンポジウム2011
巻号頁・発行日
2011-03

近年、研究成果公開とアーカイブのために機関レポジトリが充実してきている。 自分の論文のアクセス状況は、研究者にとっても意味のある情報といえる。本 発表では、アクセスログに現れる検索語と論文題名の関係について分析結果を 紹介する。
著者
村上 直至 伊東 栄典
出版者
FIT(電子情報通信学会・情報処理学会)運営委員会
雑誌
情報科学技術フォーラム講演論文集
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.343-348, 2010-08-20

近年,YouTubeやニコニコ動画などの利用者投稿型の動画サービスが人気である。動画には作成者によるタイトル名の他に,視聴者による各動画ヘタグ付けや動画コメントが付与される。ニコニコ動画では視聴回数やマイリスト登録数等の付属情報も取得できる。これら多数の視聴者からの付加アノテーション情報は,視聴者の動画に対する共感を含むため,folksonomyとして動画を特徴付けるマイニング資源に利用可能である。共感度を抽出・定量化できれば,動画のランキング・推薦・分類に有効である。本研究では,ニコニコ動画を対象として利用者投稿型の動画コンテンツに付随するタグやコメントの分析を行った。
著者
伊東 栄典 片岡 真 牧瀬 ゆかり
出版者
九州大学附属図書館
雑誌
九州大学附属図書館研究開発室年報 (ISSN:18813542)
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.11-15, 2009
被引用文献数
2

Web 上で提供される電子ジャーナル等のe リソースサイトでは,契約した機関の構成員のみが利用できるようにアクセス制限を行っている。組織間の分散電子認証基盤としてShibboleth システムがあり,その利用が進んでいる。さらには Shibboleth を共通の認証基盤として用いる認証フェデレーションが世界で広がっており,日本国内でも学術認証フェデレーション「Gakunin」が設立されている。我々は,これまで九州大学におけるShibboleth の基盤開発を行ってきたが,この度情報統括本部と附属図書館の協力によって,Shibboleth IdP の立ち上げおよび図書館マイアカウントサービスのShibboleth 対応を行った。本稿では,特にGakunin フェデレーションに参加する場合の,Shibboleth IdP における属性問題についての検討と解決案を述べる。また,九州大学におけるShibboleth 導入と評価について述べる。
著者
南 俊朗 廣川 佐千男 伊東 栄典 池田 大輔
出版者
九州情報大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

ICT技術の進展を受け図書館は様々な取り組みを行ってきた.Webサイトを開設し外部に向けた情報発信を積極的に行い,Web経由での蔵書検索を可能とし,貴重図書のディジタルデータの公開,電子ジャーナルの充実などを行ってきた.本研究は,図書館における次なる段階として評価情報などを利用した図書推薦システムに着目し,そのシステム要件や運用に関する基礎的な検討を行い今後の実用化への道しるべを与えることを目的に実施された.このような図書推薦システムの実現には,(1)評価情報などの収集,(2)情報の解析,(3)結果の提示,などが必要となる.これらに関する次のような研究を行い,また,その成果を国際会議などで発表した.(1)収集:評価情報への基礎データには,図書館外部情報,図書館サイトで収集された情報,図書館内収集の資料利用データなどがある.この認識の下,特定トピックに関するWebページを収集するトピッククローラーを開発しWebページからの情報抽出技術を研究した.また,RFID技術を利用したインテリジェント書架による館内での図書利用データの収集技術を研究し予備的実験を実施した.(2)解析:図書の評価情報を含む幅広いメタデータを対象とした解析技術を研究した.書評リストや音楽のプレイリストも対象とした.評価データ抽出へ適用するために,大量の項目リストから類似項目を発見する技術も研究した.またインテリジェント書架で収集された利用データを解析し,図書館や図書館利用者にとって有益な知見を得る手法を研究した.(3)提示:図書推薦サービスはそれだけで独立したものではなく,図書館ポータルサイトにおける利用者インタフェース全体の問題との認識の下,検索結果を鳥瞰して提示する技術を研究しWeb情報の統合化に関する研究成果を学内ポータル構築に適用した.これらの研究成果は,今後図書館で普及すると考えられる利用者への個別(Personalized)サービスなどに有効であるものと期待される.
著者
廣川 佐千男 伊東栄典 下司 義寛 Yufeng Dou 池田 大輔
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.108, pp.31-36, 2005-11-02

iPodに代表される携帯メディアプレーヤーの出現により音楽業界の状況が大きく変わりつつある。iTMSに登録された個人的プレーリスト群に現れる曲目やアーティストの出現頻度の解析により、相互関連を表す概念グラフを構築する方式を提案する。Portable music players are chaning the music entertainment environment. They can download the music through network. This paper proposes a method for extracting relation and popularity of songs and artists which appear in playlists of iTMS(iTunes Music Store).