著者
倉田 義之 髙松 純樹
出版者
医学書院
雑誌
medicina (ISSN:00257699)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.874-877, 2003-05-10

ポイント ・特発性血小板減少性紫斑病(ITP)と血友病で,止血対応は全く異なる. ・ITPの出血で出血斑が散在する程度では,治療を開始しない.鼻出血や口腔内血腫など粘膜出血出現時には,治療を開始する. ・止血は局所の圧迫が基本.下血など重篤な出血時には,血小板輸血,ガンマグロブリン大量療法も必要. ・血友病での出血時は,欠乏している因子の補充が原則.出血の部位により必要血中レベルは異なる. ・凝固因子に対する抗体が生じているインヒビター症例は,速やかに血友病専門医への紹介が必要.