著者
北村 浩一 米川 力
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.632-635, 2020-08-31 (Released:2020-08-31)
参考文献数
8

目的:外傷患者出場事案のうちSMRを行う対象に変更があったJPTECガイドライン改訂前後で全身固定の実施状況および現場活動に変化がみられたかを調査し,今後の病院前救急活動について検討する。方法:スクープストレッチャーでの固定を含むバックボードで全身固定またはSMRを実施した外傷患者293症例を対象とし,そのうち固定理由,現場活動時間および病院照会回数をJPTECガイドライン改訂前後で調査した。結果:現場活動平均時間は,改訂前後でそれぞれLoad and Go(L&G)が15分,10分,非L&Gが22分,24分。病院照会平均回数は,改訂前後でそれぞれL&Gが1.05回,1.00回,非L&Gが1.53回,1.74回であった。SMRを行い実際に脊髄損傷があった症例は,改訂前後で4.7%,10.3%。明らかにSMRが必要ない症例は,改訂前後で27%,21%であった。結論:JPTECガイドライン改訂前後とも適応外とされる全身固定が実施されており,現場活動時間短縮と傷病者予後のために救急隊員に対して継続的な教育・訓練が必要である。
著者
遠藤 慶太 北村 浩一 鈴木 利彦
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.111, no.5, pp.926-933, 2022-05-10 (Released:2023-05-10)
参考文献数
13

高カリウム(K)血症は日常診療でよく遭遇するが,時に致死的となることから迅速な病態の把握と対応が求められる.その病態はintakeの増加,outの減少,細胞内シフトの障害と分けると理解しやすく,特に前者2つは通常慢性腎臓病が背景にある.近年,心疾患や腎疾患に対するRAS(renin-angiotensin system)阻害薬の有効性の報告とともにその使用が増加しているが,副作用の高K血症を診る頻度が増えている.その一方で高K血症の新規治療薬も開発され,今後の診療は変わる可能性がある.

1 0 0 0 IR イドラと知性

著者
北村 浩一郎
出版者
川村学園女子大学
雑誌
川村学園女子大学研究紀要 (ISSN:09186050)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.1-12, 1993
著者
北村 浩一郎
出版者
川村学園女子大学
雑誌
川村学園女子大学研究紀要 (ISSN:09186050)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.169-187, 2002

21世紀の高度に文明化された社会で有意義に生きることはきわめて困難である。確かに, 便利で快適な社会ではあるが, それだけを追い求めていたのではとても充実した本来の人間的な生活は望めない。一方, 情報の氾濫する中で適切な情報を選択し活用するのも容易ではない。情報の洪水の中で目先の利便のみを追求していては, やはり人間らしい生活は望むべくもない。このような状況において, 充実した生きがいのある生活を送るためには, 優れた見識と的確な判断力を身に付けていなければならない。本論では, このような観点から, モンテーニュ, デカルト, ベルクソンそれぞれのボン・サンス(良識)を取り上げ, 比較検討しながら, 今日におけるわれわれの正しい生き方在り方を考察する手がかりを得たい。
著者
北村 浩之 井関 宏美 三家 薫 堀尾 武
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.108, no.11, pp.1465, 1998 (Released:2014-08-19)
被引用文献数
1

分娩に際してゴム手袋を使用した医師の内診を受け,アナフィラキシーショックをおこした29歳女性の症例を報告する.内診直後より,全身に痒み,紅斑,膨疹を生じ,悪心,嘔吐,血圧低下,胎児徐脈を認め緊急帝王切開にて出産した.精査の結果,腟粘膜より吸収されたラテックスによるアナフィラキシーショックと判明した.ラテックスの水溶性蛋白によるIgE-mediated allergyにより引き起こされる即時型アレルギーは多彩な症状を示し,なかでもアナフィラキシーショックのような重篤な症例も多数報告されている.本症が分娩中に起こることは,母体のみならず胎児にも大きな影響を及ぼすためその予防は重要な課題である.分娩中の発症は,海外では数例の報告をみるが本邦ではわれわれが調べ得る限り第1例であったので報告する.
著者
北村 浩康 安倍 秀明 亀岡 浩幸 中山 敏 山下 幹弘 岩尾 誠一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EE, 電子通信エネルギー技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.149, pp.101-105, 2007-07-12
参考文献数
2

非接触充電回路で使用していた自励式1石電圧共振型インバータ回路を, DC5V, 5Wを入力とした誘導加熱システムに適用した。しかし入力電圧が低いため,回路損失が大きく加熱電力が不足した。対策としてスイッチング素子のターンオフ制御用トランジスタの入力にバイアス電圧をかける方法を考案し,簡素な回路構成を維持したまま加熱効率の向上ができた。
著者
橋本 雅和 阿多 信吾 北村 浩 村田 正幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.689, pp.79-84, 2005-02-24

IPv6の持つ新たな機能であるエニーキャストは, 同じサービスを提供する複数のサーバに共通のIPアドレスを割り当てて複数のサーバの中から最適なサーバを1つ選んで通信する機能であり, その特性から様々な用途が期待されている.特にIP層でのエニーキャストの実現は, 既存のアプリケーションに変更を加えず使用することができるという利点がある.しかし, 通信の対象となるノードがインターネット上に広く分散しているという特徴を持つグローバルエニーキャストの実現には, 既存の経路制御を大きく変更する必要があり, 実現が困難であると思われてきた.そこで本研究では, Mobile IPv6とグローバルエニーキャストのメカニズムの比較から多くの類似点を見いだして, Mobile IPv6のメカニズムを応用することによりグローバルエニーキャストを容易に実現できることを発見したので, その手法を報告する.
著者
北村 浩 阿多 信吾 村田 正幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.420, pp.121-126, 2006-12-07
被引用文献数
13

IP通信のセッションを多重化して識別するには、ネットワーク層のアドレス情報とトランスポート層のポート情報を用いて行うものだと思われている。この方式では異なる二つの層で多重化を行うことになり、フィルタリングをはじめ多くの機能実装の効率が悪いことに加えセキュリティ的にも問題があり、適切な方式になっていない。この方式が用いられてきたのは、一般に1つのノードには1つのIPアドレスしか割当てないため、ポートでの多重化を考えたためである。しかし、IPv6の時代になり、1つのノードに複数のIPアドレスを割当てることが一般的になった今、セッションの多重化方式を見直す時が来ている。本論文はUnified Multiplexと呼ぶネットワーク層一層だけで多重化を行う新しい通信方式に関するアーキテクチャについて論述する。