著者
岡本 渉大 米倉 暁彦 岡崎 成弘 中添 悠介 千葉 恒 樋口 尚浩 尾﨑 誠
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.242-246, 2022-03-25 (Released:2022-05-06)
参考文献数
18

【はじめに】当院で経験したDFOにOWHTOを併用した症例(DLO群)とTCVOを併用した症例(DFOTO群)とで比較検討を行なったので報告する.【対象と方法】2015年から2019年までにDLOまたはDFOTOを施行した17例20膝を対象とし,術前および最終経過観察時のX線計測値,膝関節可動域,JOA score,KOOSを評価した.【結果】膝関節可動域は,DLO群がDFOTO群と比較して術前伸展制限が大きい傾向にあったが有意差はなかった.術後の伸展可動域はDLO群が-5.5°,DFOTO群が-1.6°であり,伸展制限はDLO群が有意に大きかった.両術式間で術前後のX線計測値と臨床スコアに有意差はなかった.DFOTO群において術後%MAとKOOSのPainやSymptomsとの間に相関係数がそれぞれ0.66および0.72の正の相関を,ΔJLCAとKOOSのSymptomsとの間に相関係数-0.75の負の相関を認めた.【結語】DLO群とDFOTO群とで臨床スコアやX線計測値に有意差はなかった.DFOTO群において術後%MAやΔJLCAと臨床スコアの間に相関を認めた.
著者
国安 克人 竹原 利明 千葉 恒夫 上原 勝夫 大畑 明
出版者
関東東山病害虫研究会
雑誌
関東東山病害虫研究会年報 (ISSN:03888258)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.40, pp.97-99, 1993-11-01 (Released:2010-03-12)
参考文献数
2

熱水土壌消毒法が農業研究センター内圃場における試験でホウレンソウ萎ちょう病に対する防除効果が認められた。そこで茨城県の主要野菜生産地の1つである岩井市のホウレンソウ栽培現地において実証試験を行った。約90℃の熱水の注入により土壌温度は表層から30cmの深度まで65℃以上に上昇し, 4~5時間持続した。フザリウム菌密度および発病調査結果からホウレンソウ萎ちょう病に対する熱水土壌消毒の効果はクロルピクリン処理とほぼ同等であった。収量はクロルピクリン処理区が熱水処理区に比較して高く, 熱水土壌消毒による増収は認められなかった。熱水処理区では生育初期のホウレンソウの葉身に黄色のかすれ症状がみられたが, のち回復し, 熱水注入による土壌の多湿等による顕著な生育阻害は認められなかった。ホウレンソウ種子から0.3~0.6%の低率ではあるが萎ちょう病菌が検出されたことから, クロルピクリンおよび熱水消毒区において認められる病原菌復活の一原因として汚染種子に由来する萎ちょう病の発生が推定された。
著者
千葉 恒彦 小森田賢史 横田 英俊
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.163-173, 2010-01-15
被引用文献数
1

近年,移動体ネットワークを構成する要素として,フェムトセルやピコセルなどの携帯電話の小型基地局が注目されている.フェムトセルは,高層ビルや地下など広域基地局からの電波が十分に到達しないエリアに配置し,通信エリアを拡充するために用いられるが,その他のメリットとして,少数ユーザで専有的に無線帯域を利用することによる通信容量の増加や移動体アクセスネットワークの負荷軽減などもあげられる.通信エリア拡充のため,オフィス内にフェムトセルを複数配置した場合,ユーザが移動しながらデータ通信を継続するためには,フェムトセル間のハンドオフ技術が要求される.とりわけVoIPなどのリアルタイムアプリケーションでは,フェムトセル間の高速なハンドオフ技術が重要な課題となる.本論文では,複数のプロトコル実装にともなうフェムトセルの負荷増大を軽減し,かつフェムトセル間ハンドオフを実現するプロキシMOBIKE方式について提案し,実装評価によりその有効性を検証する.Recently, small base station such as femtocell and picocell are drawing attention as new components of wireless access networks. These small base stations are used not only to expand the wireless area in a high-rise building or basement, where the signal strength from macrocell base stations is not often strong enough, but also to increase bandwidth capacity for IP data communication and reduce the load on the core network. If multiple femtocells are deployed in an office building to expand the wireless area, a handoff mechanism between femtocells is required to support the continuity of IP data communication. Especially, real-time applications such as VoIP require a seamless handoff mechanism. In this paper, we propose Proxy MOBIKE mechanisms that can realize an efficient handoff between femtocells and mitigate the complexity of femtocell implementation resulting from supporting multiple protocols. We also implement our proposed mechanism to verify and compare their effectiveness.
著者
白井 裕泰 小野 泰 林 英昭 藤田 香織 栗子 岳大 奥山 智也 大西 裕也 大関 貴史 榎本 将紀 佐々木 雄也 菊池 智也 清水 元紀 山田 悠人 谷川 弘子 齋藤 嘉一 朝光 拓也 高橋 定信 高橋 和弘 高橋 直弘 千葉 恒介
出版者
ものつくり大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

阮朝フエ王宮における昭敬殿の上部構造を以下の方法によって復原した。①昭敬殿と隆徳殿の柱間寸法の比較および基壇構造の比較によって昭敬殿が隆徳殿と同一規模、同一形式であることを明らかにした。②昭敬殿の復原は、隆徳殿の寸法計画、建築技法、細部意匠を踏襲することによって実施した。③隆徳殿と同様に復原設計に倣って原寸図を作成し、その寸法を基準に施工した。④昭敬殿の基壇は、地盤の地耐力を考慮して、隆徳殿基壇修理と同様に、各柱礎石下にレンガ積独立基礎を新設した。⑤昭敬殿の軸部および屋根の組立は、隆徳殿の施工に倣って行われた。⑥昭敬殿復原の参考資料として、復原図、基壇詳細図、原寸図、竣工写真などをまとめた。
著者
小森田賢史 我妻 知典 千葉 恒彦 横田 英俊 井戸上 彰 羽鳥 光俊
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.49, no.7, pp.2623-2633, 2008-07-15

次世代ネットワークの中核技術として標準化が進められているIMS(IP Multimedia Subsystem)/MMD(MultiMedia Domain)においては,各端末の通信を制御するためにSIPを用いる.さらに,筆者らが着目するMMDでは移動端末のモビリティサポートのためにMobile IPの利用が想定されている.しかしながら,このSIPとMobile IPを併用する方式においては,それぞれが独立して処理を行うため,MMDセッションの移動制御が非効率となり,その結果ハンドオーバの遅延を招くという問題がある.本論文では,それら2つのプロトコルを連携させることにより,MMDセッション制御を高速化する手法を提案し,その方式設計について述べる.さらに,提案に基づいて実装,および評価を行い,MMDセッション制御時間の改善性について示す.
著者
小森田 賢史 伊藤 学 千葉 恒彦 横田 英俊
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J93-B, no.7, pp.878-892, 2010-07-01

近年,ALL IPネットワーク上で高品質なサービスを実現するNGNが登場し,その中核技術であるIMSが注目されている.IMSは,従来閉じていた携帯通信事業者のサービスとインターネットなどのサードパーティとの連携を可能とし,連携したオープンなサービスの登場が期待されている.一方で,端末においても従来の通信事業者に特化した端末に対して,AndroidやLiMoのように端末共通のプラットホームに基づいたオープン化が進められている.特にAndroidは既に実用化されており,また構成要素の多くがオープンソースであるため自由度の高いプラットホームとして注目されている.しかしながら,それらを実際に用いたシステムとしての検証は十分ではない.そこで本論文ではAndroid端末にIMSクライアントを実装するための方針とアーキテクチャを提案し,実機上にその機能を実装する.また,IMSに接続して動作検証を行い,その動作と現在の課題を明らかにする.