著者
吉開 範章
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. マルチメディア通信と分散処理研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.61, pp.19-24, 2006-06-05
参考文献数
9
被引用文献数
1

人々が情報ネットワークから得られる理論的な価値について、Sarnoff, Metcalfe, Reedの3法則を基礎に、ネットコミュニティの数と構成、ヒトの脳の処理能力などの観点から考察し、そのモデルが一般式で与えられることを示す。また、そのモデルを用いた応用例として、社会関係を踏まえた情報ネットワーク制御設計法について説明し、ケーススタディとしてMPLSを用いた企業専用網設計への適用例を示す。その結果、社会ネットワークの分析結果を情報ネットワークの設計に活用することにより、ネットワーク全体の信頼度やサービス品質改善に有効となることを示す。
著者
臼井 幸弘 高橋 寛幸 吉開 範章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 : IEICE technical report (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.505, pp.19-24, 2002-12-06
参考文献数
5
被引用文献数
11

ネットワーク上でのコミュニティ活動を活性化する上で、信頼形成のための評判システムが重要であることを示す。そして、ネットコミュニティの中でも信頼形成が重要となるネットオークションについて、評判システムを組み込んだ実験結果を示す。まず、ネットコミュニティの形成・運用のための要件を挙げ、それに必要となる、コミュニティが持つべき機能をまとめ、信頼形成が重要であることを示す。そして、ネットオークションに、信頼形成の手段として評判システムを取り入れた実験で、評判システムがある場合とない場合での比較を行い、取引商品価値の変動等から、評判システムが市場の活性化に効果を持つことを示す。
著者
吉開 範章 栗野 俊一 飯塚 信夫 神田 大彰 高橋 俊雄
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2011-GN-79, no.7, pp.1-6, 2011-03-10

ウイルスに感染した状況は、緊急 (パニック) 状態の一種と考えられ、心理学の対象となる領域であるが、これまでに報告された例はない。また、情報セキュリティ分野において、個人が対策する意思があっても、対策行動はとらない等の現象が知られており、個人の振る舞いや意思決定などに関する研究が始まっている。今回、感染 PC を有するユーザーの情報セキュリティに関する意識を、集合知をベースとする集団仮想ゲームを使って実験的に調査し、ウイルス対策への協調行動を誘発させる方策についてにアンケート結果も交えて検討したので、報告する。
著者
栗野 俊一 伊藤 和美 池田 由季 吉開 範章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.363, pp.29-34, 2011-12-17
被引用文献数
2

DDoS攻撃に対する新しい情報セキュリティ対策を具体化するために,コンピュータウィルス感染時のヒトの意識に関する研究を行っている.ウイルス感染時における心理状況は,一種のパニック状態と見なせるが,現在までに報告された例はない.今回,その対策を検討するための基礎データを収集する目的で,ウィルスに擬似感染させる実験を行い,ヒトの心理と行動の特徴を分析したので報告する.
著者
田中 美佐 吉開 範章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.355, pp.151-156, 2013-12-07

日本大学・理工学部・数学科のキャリア支援活動における取り組みと,平成25年度の企業就職活動状況について,アンケート分析結果を基に特徴を述べる.また数学科就職事務室で学生から求められる最も多い業務は,エントリーシート添削作業である.今回,その作業のための支援システムに関するコンセプトを検討したので報告する.
著者
吉開 範章 山岸 俊男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. CSEC, [コンピュータセキュリティ] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.79-86, 2007-07-19
参考文献数
20

グローバル化とネットワーキングの流れの中で、余り知らない相手に対する信頼判断により、自身の得る利益あるいは損益が大きく左右されることが多くなった。このような社会的不確実性を低減させ、ネットワーク社会上で安定した活動を実現するためには、相手との間に存在する情報の非対称性を無くし、情報共有する環境を実現することが必須である。最近、マスコラボレーション、マルチメディア情報検索、SNSなどの情報共有のためのICTツールが実現され、情報開示による「情報の透明性」が極度に向上してきたが、人の信頼評価、あるいは、グループ内における人の機能や相互関係に関する考察が十分とはいえない。本稿では、Webにおける情報の透明性を実現する仕組みについて、まづ概要を説明し、さらに、主要課題として信頼評価のための評判システムとソーシャルネットワーク分析を取り上げ、それらについての実験を踏まえた検討結果の報告と、今後の検討課題を述べるものである。
著者
吉開 範章 栗野 俊一 飯塚 信夫 神田 大彰 高橋 俊雄
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:21862583)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.7, pp.1-6, 2011-03-10
被引用文献数
6 1

ウイルスに感染した状況は、緊急 (パニック) 状態の一種と考えられ、心理学の対象となる領域であるが、これまでに報告された例はない。また、情報セキュリティ分野において、個人が対策する意思があっても、対策行動はとらない等の現象が知られており、個人の振る舞いや意思決定などに関する研究が始まっている。今回、感染 PC を有するユーザーの情報セキュリティに関する意識を、集合知をベースとする集団仮想ゲームを使って実験的に調査し、ウイルス対策への協調行動を誘発させる方策についてにアンケート結果も交えて検討したので、報告する。The situation under virus attack can be considered to be a kind of Panic. However, there have been no report about such a circumstance in the psychology. In the field of the information security, it is well known that some people do not take action for protection even if they would have the will for carrying on the protection. For investigating the thinking mechanism, the research of individual behavior and the decision making has been started. This paper mentions the experimental research results about the consciousness of Information security protection by using the wisdom of crowd game, and the analytical results for how to incubate the cooperative action based on the experimental data and some questions.
著者
吉開 範章 萱野 忠 若原 俊彦 西野 正和
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.104, pp.219-224, 1997-11-06
被引用文献数
1

インターネットの爆発的な普及やマルチメディア技術の進展を背景に、大学や先進的組織を中心に図書館の電子化研究が進んでいる。本論文は、各地に分散して設立される電子図書館を相互に接続し、既存の図書館や電子図書館により提供される各種サービス(閲覧サービスや検索サービスなど)にくわえて電子化図書館のネットワーキングにより新たに創出されるサービスを提供するネットワーキングライブラリについて提案し、そのアーキテクチャおよびシステム構成について報告するものである。将来の分散化された電子図書館が相互に接続され、図書館利用者に新着案内やレファレンスサービスなどを提供するため、TINAに代表される分散処理環境においてオブジェクト指向技術を適用し、課金、アドレス、認証機能を有するネットワーキングレイヤ、情報のフィルタリングやラベル設定、分類・関連付けをおこなう情報共有レイヤ、抽出した情報を編集・要約したり著作権管理を行う情報処理レイヤの3層からなる情報流通ミドルウェアを構成し、ネットワーキングライブラリ間相互の運用性をはがっている。Digital Libraries have recently been studied and introduced into public libraries, universities and enterprises. This paper presents the Networking Library over distributed object-oriented environments, which will connect Digital Libraries of the future and in turn provide services such as the announcement of newly arrived books, reference services and rental book services for library users. This new system consists of three information circulation layer functions, that is to say, the networking layer, information sharing layer and information processing layer. The first layer has addressing, authentication and billing functions. The second layer has information filtering, labeling and linking functions and the third layer has editing, summarizing and copyright management functions. This paper also shows the networking library concept, system configuration as operation.