著者
喜多村 和之
出版者
広島大学
雑誌
大学論集 (ISSN:03020142)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.21-39, 1979-06
著者
喜多村 和之
出版者
日本教育行政学会
雑誌
日本教育行政学会年報 (ISSN:09198393)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.28-39, 2000-10-13 (Released:2018-01-09)

In October 1999, the Minister of Education proposed a drastic change of the legal status of all 99 national universities from the current "governmental institutional establishments" to a new "independent administrative legal person" (Dokuritsu gyosei houjin) status, in other words, "corporatization" according to the overall administrative reform plan of the central government structure. The Association of National Universities has principally opposed this plan. Although this change has been initiated by political forces intent on improving administrative efficiency and financial savings, the proposal that national universities should have more autonomous status independent of direct governmental control has been, however, historically repeated. This is the old and new problem that was proposed by faculty members at the Imperial University and by the mass media even in the Meiji era, just after the founding of the University in 1889. In the 1970s, the Central Council of Education (Chukyoshin) proposed the idea of the same autonomous legal corporatization. OECD Examiners, who reviewed Japanese educational policies in 1971, supported the idea and the Ad. Hoc. Commission for Educational Reform (Rinkyoshin) in 1980s also proposed the legal person status (Tokushu Houjinka). However, all these governmental plans have not been implemented due to strong opposition from national universities, while national universities have not always been successful each time in competing by proposing strong, alternative ideas based on consensus among academic circles. Although it is not yet certain what the result of this conflict between governmerit and universities may be, in June 2000 the Minister of Education decided to implement the shift and the Liberal Democratic Party also supported the idea. This old but new important question, "what kind of legal status and institutional form should there be" requires the answering of the most basic and fundamental question "What is the concept of the university in modern society, and what is the missions of the university?" Unfortunately it seems that both Japanese national universities and the Japanese government have not yet built a raison d'etre for the national universities that is understandable and accountable to the whole Japanese nation.
著者
喜多村 和之
出版者
筑波大学
雑誌
大学研究 (ISSN:09160264)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.33-55, 2001-03

喜多村でございます。今日は山本先生がおはじめになりました研究会の趣旨を大学経営人材の養成を目指してということでうかがいまして、こういう研究会は当然、早くから、特に私学の間から当然行わなければならないものを、まず国立のほう ...
著者
喜多村 和之
出版者
Japan Society for Research Policy and Innovation Management
雑誌
研究 技術 計画 (ISSN:09147020)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.7-12, 2000-10-25 (Released:2017-12-29)
参考文献数
27

In October 1999, the Minister of Education proposed the drastic change of legal status of all 99 national universities from the current "governmental institutional establishments" to a new "independent administrative corporation" with legal person status(dokuritsu gyosei houjin)according to the overall administrative reform plan of the central government. Association of the National Universities has principally opposed against this plan. Although this change has been initiated by the political forces, however, the idea that the National university should have more autonomous status which is independent from the direct governmental control have been repeatedly proposed. This is the old and new problem which had proposed by faculty members of the Imperial University and mass media even since 1889, in the Meiji era, just after the founding of the University. After the WWII, in 1970s, Central Council of Education(Chukyoshin)proposed the idea of the same autonomous legal corporation, and OECD Examiners which reviewed Japanese educational policies in 1971, supported the idea, and Ad.Hoc.Commission for Educational Reform(rinkyoshin)in 1980s also proposed the similar corporation status. However, all these governmental plans have not been implemented due to strong oppositions from national universities, while national universities each time have not been successful in proposing strong, alternative idea, based on the consensus of the academic circles. Although it is not yet certain if this conflicts between governments and universities may result, the Minister of Education decided to the reform and Liberal Democratic Party principally supported the idea in June 2000, the resolution of this old but new important questions "what kind of legal status and institutional form should be most desirable?" requires the resolution of the most basic and fundamental question "what is the concept of the unibersity in the modern society, and what kind of missions should be conducted by the university? Unifortunately, it seems that both Japanese national universities and government have not yet built the raison d'etre of the existence of national university which is both understandable and accountable to the Japanese nation as a whole for the 21st century.
著者
喜多村 和之 大膳 司 安原 義仁 手塚 武彦 潮木 守一
出版者
広島大学
雑誌
海外学術研究
巻号頁・発行日
1987

アメリカ合衆国:アメリカ合衆国の高等教育機関の設置認可は、従来は大学の自由設立の原則にもとづき、その認可機関たる州政府の関与はゆるやかで、認可の基準や手続きも簡素であったが、近年では学位の乱造の防止や消費者保護の見地から、州政府の関与の度合いもつよまり、規制が厳格化される傾向にある。いくつかの州では設置認可基準の厳格化や法制度の整備、さらには新設大学の視察・監督の強化が進行しつつある。また、アメリカ合衆国においてはすでに1930年代より民間の基準協会が一定の質的基準に到達した大学のみを会員校としてみとめ、一定期間の実地調査や事後審査にもとづいて大学の質的向上をはかる基準認定活動(Accreditation)を行なっている。連邦政府や州政府は、基準協会の認定をうけた会員校のみに公費援助の受給資格を認めており、このことが更には大学内部に自己点検と自己改善を刺激する源泉ともなっている。連合王国:イギリス高等教育の水準維持方式にはチャータリング方式とCNAA方式の2つがあり、前者は自治権を有する大学セクターにおいて、また後者はパブリック・セクターにおいて採られているものである。これらのうちCNAA方式は1964年に始まって以来20有余年間、パブリック・セクター高等教育の水準の維持・向上に大きな役割を果たしてきた。しかし最近では、形式化・官僚化の弊もみられるようになり、その改革が論議されるようになってきた。本研究ではCNAA方式によるパブリック・セクター高等教育水準維持方式の実際(とくにコース認定の手順)とその問題点および改革の基本方向について現地調査に基づき、具体的に解明した。西ドイツ:大学の設置主体はほとんどが州政府であり、私立大学の存在は例外的である。私立大学としては、従来、教会系の大学が若干存在するにすぎず、その設置根拠は、法的に明確になっていなかった。しかしながら、1976年に「大学大綱法(Hochschulrahmengesetz)」が制定されたことにより、州立大学と同等の内容を有する私立大学については、州政府により国家による認可が与えられることとなり、そのために必要な規程が、州の大学法で定められることとなった。現実に州政府が私立大学の設置認可を行うかどうか決定する際に、最も大きなウエイトを占めるものは財政状況である。西ドイツで現在最も注目されている私立大学であるヴィッテン/ヘアデッケ大学の設置認可に当たっては、所管の州であるノルトライン・ヴェストファレン州学術研究省は、最低5年間大学を運営していくに十分な資金を有しているかという点から審査した。また、認可後も、毎年その後5年間の財政計画を提出させ審査させている。しかしながら、同大学の財政状況は厳しく、一部を除き学部の大半をバーデン・ヴュルテンブルク州に移転するとともに、授業料を徴収することを計画している。フランス:ローラン・シュヴァルフ教授を委員長とする全国評価委員会(CNE)を政府レベルで設置し、既存大学の評価の作業に着手した。評価の方法に関しては、「大学の作成資料」「運用の指標12項目」「指標」の具体的項目が判明した。残された課題として、この委員会の活動が各大学の評価を一巡すればそれで終了するのか、恒常的大学評価機関として存続するのか、またその評価の結果が評価を受けた大学にどのような形でどの様な方法による改善ないし効果をもたらしたのか、さらにはCNEの評価活動が国の高等教育行政にどのようなフィード・バックするのか、等が残されている。
著者
喜多村 和之 大膳 司 河野 員博
出版者
広島大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1989

本研究は、戦後日本の4年制大学・短期大学における学部・学科の新設(増設)、改組、廃止の状況を時系列に展望し、学部・学科の変革を促進する背景と要因は何か、について比較社会学的に分析することを目的として進められた。その目的を達成するために、文部省監修『全国大学一覧』と『全国短期大学・高等専門学校一覧』を用いて、1989年、1980年、1971年、1963年、1954年の5期について、大学・短大における学部・学科の新設(増設)、改組、廃止の状況を時系列にデ-タ・ベ-ス化した。さらに、情報を補うために、各大学・短大の学校案内等の文書資料を収集するとともに、学校関係者への面接調査を行った。その結果、現時点で、以下3点の知見を得ることができた。1.時を経るにしたがって、大学、短大ともに、学科の種類が増加している。例えば、大学における学科の種類数は、1954年の360種類、1963年の418種類、1971年の539種類、1980年の667種類、1989年においては796種類となっている。また、短大においては、1954年の174種類、1963年の214種類、1971年の274種類、1980年の296種類、1989年においては333種類となっている。2.学科の新設(増設)は、大学や短大を取り巻く社会・経済的変動に反応した結果であるものと考えられる。例えば、そのことは、近年、社会の情報化や国際化の進展にともなって、大学や短大において、情報学科や国際学科等の学科が急増しているという事実に示されている。3.私立の大学や短大は、国立や公立に比べて、学科の新設(増設)、改組、廃止が活発である。これは、社会の変化に対する設置者間の感応性の相違を反映しているものと思われる。詳細な分析を継続中で、さらなる知見が得られるものと期待される。
著者
喜多村 和之 大膳 司 小林 雅之
出版者
広島大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1987

本年度は、4年制大学と短期大学の入学定員割れおよび統廃合の要因を分析するための理論作りおよび実証データの作成・分析を行った。さらに、大学・短大の設置者である学校法人の新設統廃合の分析も行った。そのために以下の3種類のデータ・ベースを作成した。第1に、各大学に関して昭和61年度の定員充足率、社会的評価(偏差値等)、構成員の特性(研究状況、年齢分布、学歴等)、就職状況などの属性的情報を収集した。第2に、昭和24年度以降新設統廃合された大学および短大の学部別の入学定員数と在籍者数を調べた。第3に、昭和25年以降の学校法人の許可と廃止の状況について調べた。さらに、以上の数量的情報を補うため、各大学の学校案内の収集や関係者へのインタビュー調査を行なった。その結果、以下の新たな知見が得られた。1.定員割れしている大学は27校ある。2.定員割れの要因を、経営戦略、内部組織特性、外部環境特性の3つの観点から検討した結果、地方所在で小規模で偏差値ランクが低いという傾向がみられた。3.さらに、伝統的な女子教育を支えた学部で定員割れが目立っている。4.廃止となった45校の短大の平均存続年数は、14.2年であった。国立私立別では、それぞれ26.7年、17.4年、12.7年で私立の短大が設置されてから最も早く廃止される比率が高い。5.昭和50年当時の学校数で廃校数を割った廃校率をみると、短大のそれは2.9%で、幼稚園の4.2%、小学校の4.9%、中学校の4.5%、高等学校の5.9%についで高い値となっている。しかし、大学の廃校率は0.2%で、相対的にみてかなりひくい。6.高等教育への参入以前、それらの学校法人の約8割は各種学校や高等学校などなんらかの学校経営していた。これは特に短期大学に参入した学校法人に著しい。
著者
喜多村 和之 大膳 司 安原 義仁 手塚 武彦 潮木 守一
雑誌
海外学術研究
巻号頁・発行日
1987

日本の高等教育の改革と質的水準の向上にとって, 高等教育機関とくに大学の設置認可のありかた, 設置のための基準の弾力化, 適切な大学評価の方法に関する知織は緊要の課題である. しかるにこの問題に関しては, 日本国内の実態はもとより, 諸外国の事例についても情報が欠如しており, 改革実施の障害になっている. この研究は, 主要先進諸国における大学設置および大学評価の方法と実態について外国の教育情報に詳しい専門家による現地調査を行ない, 今後の日本の高等教育の改革と水準向上の施策のために資することを目的とする.(1)アメリカ合衆国の高等教育機関の設置認可は, 従来は大学の自由設立の原則にもとづき, その認可機関たる州政府の関与はゆるやかで, 認可の基準や手続きも簡素であったが, 近年では学位の乱造の防止や消費者保護の見地から, 州政府の関与の度合いもつよまり, 規制が厳格化される傾向にある. いくつかの州では設置認可基準の厳格化や法制度の整備, さらには新設大学の視察・監督の強化が進行しつつある.(2)アメリカ合衆国においてはすでに1930年代より民間の基準協会が一定の質的基準に到達した大学のみを会員校としてみとめ, 一定期間の実地調査や事後審査にもとづいて大学の質的向上をはかる基準適用活動(Accreditation)を行なっている. 連邦政府や州政府は, 基準協会の認定をうけた会員校のみに公費援助の受給資格を認めており, このことが更には大学内部に自己点検と自己改善を刺激する源泉ともなっている.(3)今年度においては, アメリカ合衆国における大学設置と大学評価システムの実態調査を実施し, 収集情報およびデータの分析は次年度において行なわれる. なお新年度にはさらにヨーロッパ諸国(イギリス, 西ドイツ, フランス)の実態調査と分析を行う予定であり, 以上の欧米諸国の関連情報とデータの比較・分析をふまえて, 日本の土壌にふさわしい大学設置と大学評価システムのありかたを考察する予定である.