著者
高橋 透 大久保弘崇 粕谷 英人 山本 晋一郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.35, pp.41-48, 2006-03-23
被引用文献数
2

XSDML は,CASE ツールで利用される情報がマークアップされたソースプログラムの XML 表現である.本稿では,木に対する差分抽出アルゴリズムをXSDML に適応させた XSDML Diff を提案する.XSDML Diff を用いることでプログラムのバージョン間の木構造を意識した差分を CASE ツールで扱えるようになる.XSDML Diff の特徴は,一般に大きな計算量を必要とする木の差分抽出アルゴリズムに対して実用的な時間で動作すること,差分を構成する編集操作がプログラムに対する編集の操作に対応していること,そしてCASEツール応用に適した差分表現の出力形式を持つことである.This paper presents XSDML Diff that is an algorithm for detecting changes for XSDML, which is XML representation of source program for CASE tool platform. XSDML Diff compares two files with concentrating on their tree structures. Features of XSDML Diff are : (1) it works in practical time, while usual tree diff algorithms require large amount of time. (2) tree edit operations are chosen to match source program edit operations. (3) its output format suits CASE tool applications.
著者
小長谷康治 山本晋一郎 大久保弘崇 粕谷英人
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.339-340, 2012-03-06

コードスケールシステムはポピュラー音楽における楽曲分析の基礎であり,コードに対して使うことのできるスケールを対応させる手法である.このシステムは1970年代から広く使われていて,今日のポピュラー音楽で一般的に受け入れられている.コードスケールシステムに基づいた楽曲分析システムは存在しているが,より高い拡張性・保守性のあるものが求められている.本研究では関数型言語に着目し,宣言的なシステムを実装することを考える.実装にはHaskellを用い,コード,スケールや音程などの分析に必要な音楽理論を利用しやすい形で実装し,高い拡張性や保守性を目指した.
著者
堀田 吉彦 大久保 弘崇 粕谷 英人 山本 晋一郎 斎藤 邦彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.522, pp.43-48, 2007-01-25

UNLはOOPのモデリング言語だけでなく,OOPを可視化するときにも用いられる.中でもUMLのシーケンス図はオブジェクト相互のメッセージのやりとりを図示することを目的としている.この図では,自分自身あるいは自分と同じクラスへのメッセージ送信の表現が難しい.調査の結果,そのようなメッセージ送信はプログラム中に約10%存在する.OOPの視覚化を目的として,この点に関するUMLの拡張を提案する.
著者
沢田 篤史 小林 隆志 金子 伸幸 中道 上 大久保弘崇 山本 晋一郎
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.50, no.11, pp.2677-2689, 2009-11-15
被引用文献数
7

本論文では,我々が先導的ITスペシャリスト育成推進プログラムの一環として実施中のプロジェクト型ソフトウェア開発実習の教育プログラムと教材開発について説明する.本実習では,軟式飛行船制御の組み込みソフトウェア開発を題材に,大学院修士課程1年生がチーム開発を行う.本実習の主目標は,管理されたプロジェクト開発を経験することとソフトウェア品質向上における検証技術の重要性を理解することである.本論文では,この狙いを持って設計した実習プログラムと,開発した教材について紹介し,半年間の実習を実施した結果得られた学習成果と課題について説明する.This article presents how we have designed a project based learning (PBL) class for graduated students in the Leading IT Specialist Education Program of MEXT. Master course students form several development teams to struggle with the development of embedded software for airship control in our class. The students of this class are expected to touch with the real experience of team development in a disciplined project and to have deep understanding on the importance of verification and validation technology throughout the development of quality software. This article overviews the design of and teaching materials for our PBL class. Discussions on the results and lessons learned from the half-year operation of this class are also presented.