著者
山本 晋一郎 大元 謙治 井手口 清治 山本 亮輔 三井 康裕 島原 将精 井口 泰孝 大海 庸世 高取 敬子
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.91, no.7, pp.1205-1209, 1994 (Released:2008-02-26)
参考文献数
10

こむら返りを伴う肝硬変患者35例にタウリン1日3g,4週間投与を行った.症状の軽快は22例(62.9%)に認められた.8例にタウリン投与前後の血中タウリン濃度を測定した.投与前血中タウリン濃度は54.1±20.7nmol/mlに対し,投与4週後は125.1±59.1nmol/mlと前値の2.3倍となり,有意の増加が認められた.血中タウリン濃度の増加に伴い症状は軽快し,両者の間に一定の相関が示唆された.こむら返りを伴わない肝硬変10例における血中タウリン濃度は81.0±16.7nmol/mlと,こむら返りを伴う肝硬変患者に比して有意の高値を示した.タウリン投与後経時的に血中タウリン濃度を測定しえた例で,血中タウリン濃度は投与1週目にピークを示し,投与中前値の2~5倍の濃度に保たれていた.
著者
金子 伸幸 桑原 寛明 山本 晋一郎 阿草 清滋
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.3_34-3_43, 2009-07-28 (Released:2009-10-05)
被引用文献数
1

我々は,Strutsを利用して構築されるWebアプリケーションに対するコーディングチェッカとして,StrutsLintを開発した.StrutsLintは,Strutsの設定ファイルおよびJSP,Javaのソースコードを解析し,言語を跨いだ制御依存グラフ,データ依存グラフを生成する.これらのグラフを基に,制約の一貫性などを検査することで対象アプリケーションの整合性検査を行う.本稿では,StrutsLintで実現した機能を基にStrutsアプリケーションに対するコンポーネントウェアとしての整合性検査について述べる.
著者
高橋 透 大久保弘崇 粕谷 英人 山本 晋一郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.35, pp.41-48, 2006-03-23
被引用文献数
2

XSDML は,CASE ツールで利用される情報がマークアップされたソースプログラムの XML 表現である.本稿では,木に対する差分抽出アルゴリズムをXSDML に適応させた XSDML Diff を提案する.XSDML Diff を用いることでプログラムのバージョン間の木構造を意識した差分を CASE ツールで扱えるようになる.XSDML Diff の特徴は,一般に大きな計算量を必要とする木の差分抽出アルゴリズムに対して実用的な時間で動作すること,差分を構成する編集操作がプログラムに対する編集の操作に対応していること,そしてCASEツール応用に適した差分表現の出力形式を持つことである.This paper presents XSDML Diff that is an algorithm for detecting changes for XSDML, which is XML representation of source program for CASE tool platform. XSDML Diff compares two files with concentrating on their tree structures. Features of XSDML Diff are : (1) it works in practical time, while usual tree diff algorithms require large amount of time. (2) tree edit operations are chosen to match source program edit operations. (3) its output format suits CASE tool applications.
著者
水野 佑基 金子 伸幸 中元 秀明 小川 義明 山本 晋一郎 阿草 清滋
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.35(2006-SE-151), pp.121-128, 2006-03-24

本稿では,GUI抽象化規則を用いて実装言語とGUIツールキットに対して柔軟に抽象GUI記述を生成するする手法を提案する.ウィジットと直接操作を表現するGUIプログラミングモデルと,共通GUIツールキットを定義する.抽象GUI記述はGUIプログラミングモデルに従い,共通GUIツールキットを用いて記述される.実装言語やGUIツールキットごとに異なるGUIコードと抽象GUI記述の対応付けをGUI 抽象化規則として定義する.GUI抽象化規則に基づきGUIコードから抽象GUI記述を生成するシステムを提案し,異なる実装言語とGUIツールキットで実装された同一のGUIアプリケーションを同じ抽象GUI記述へと変換できることを確認した.
著者
関 文貴 日高 隆博 山本 晋一郎 小林 隆志 手嶋 茂晴 阿草 清滋
雑誌
研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.2010-SE-167, no.27, pp.1-9, 2010-03-11

車載ソフトウェアでは,コストの観点から浮動小数点演算を用いることができず,アルゴリズムを固定小数点演算で実装しなけれならないことが多い.実数演算を取り扱うアルゴリズムを固定小数点演算へ変換する作業は非常に労力を必要とする.そこで,本論文では浮動小数点演算で記述されたソフトウェアを固定小数点演算へ変換するための手法の提案と自動で変換を行うためのツール開発を行う.
著者
小長谷康治 山本晋一郎 大久保弘崇 粕谷英人
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.339-340, 2012-03-06

コードスケールシステムはポピュラー音楽における楽曲分析の基礎であり,コードに対して使うことのできるスケールを対応させる手法である.このシステムは1970年代から広く使われていて,今日のポピュラー音楽で一般的に受け入れられている.コードスケールシステムに基づいた楽曲分析システムは存在しているが,より高い拡張性・保守性のあるものが求められている.本研究では関数型言語に着目し,宣言的なシステムを実装することを考える.実装にはHaskellを用い,コード,スケールや音程などの分析に必要な音楽理論を利用しやすい形で実装し,高い拡張性や保守性を目指した.
著者
堀田 吉彦 大久保 弘崇 粕谷 英人 山本 晋一郎 斎藤 邦彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.522, pp.43-48, 2007-01-25

UNLはOOPのモデリング言語だけでなく,OOPを可視化するときにも用いられる.中でもUMLのシーケンス図はオブジェクト相互のメッセージのやりとりを図示することを目的としている.この図では,自分自身あるいは自分と同じクラスへのメッセージ送信の表現が難しい.調査の結果,そのようなメッセージ送信はプログラム中に約10%存在する.OOPの視覚化を目的として,この点に関するUMLの拡張を提案する.
著者
国枝 武美 山本 晋一郎
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.40, no.10, pp.537-540, 1999-10-25

C型肝炎ウイルスが原因と考えられる劇症肝炎の1例を経験したので報告する. 症例は73歳, 男性. 平成10年6月26日頃より, 全身倦怠感, 食思不振を自覚し軽度の肝機能異常を指摘された. しかし症状は改善せず肝機能の悪化も認めたため, 7月11日近医に入院した. 重症急性肝炎と診断され, グルカゴンーインスリン (GI) 療法などの治療を受けたが肝機能の改善はみられず, 意識レベルの低下も認めたため7月13日当科へ紹介され入院した. 入院時, 肝性昏睡II度, PT35.2%から劇症肝炎 (亜急性型) と診断した. 直ちに血漿交換, ステロイド療法などを施行し意識レベルおよび肝機能は回復した. 本例はHAV, HBV, CMV, EBVに加え自己免疫および薬剤などの関与は否定された. 血液汚染歴はなく感染経路は不明であるが, 入院時よりHCV-RNAが検出され, さらに少し遅れてHCV抗体価の出現がみられ, 経過よりHCVによる劇症肝炎と考えられた. C型肝炎ウイルスによる劇症肝炎の発症は比較的まれと考えられたので報告した.
著者
沢田 篤史 小林 隆志 金子 伸幸 中道 上 大久保弘崇 山本 晋一郎
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.50, no.11, pp.2677-2689, 2009-11-15
被引用文献数
7

本論文では,我々が先導的ITスペシャリスト育成推進プログラムの一環として実施中のプロジェクト型ソフトウェア開発実習の教育プログラムと教材開発について説明する.本実習では,軟式飛行船制御の組み込みソフトウェア開発を題材に,大学院修士課程1年生がチーム開発を行う.本実習の主目標は,管理されたプロジェクト開発を経験することとソフトウェア品質向上における検証技術の重要性を理解することである.本論文では,この狙いを持って設計した実習プログラムと,開発した教材について紹介し,半年間の実習を実施した結果得られた学習成果と課題について説明する.This article presents how we have designed a project based learning (PBL) class for graduated students in the Leading IT Specialist Education Program of MEXT. Master course students form several development teams to struggle with the development of embedded software for airship control in our class. The students of this class are expected to touch with the real experience of team development in a disciplined project and to have deep understanding on the importance of verification and validation technology throughout the development of quality software. This article overviews the design of and teaching materials for our PBL class. Discussions on the results and lessons learned from the half-year operation of this class are also presented.